子供の声は「騒音」?地域住民が保育園開園に反対

保育施設の定員超過による待機児童の増加が問題視され、その対応として保育園などの新設が検討される中、開園に伴う子供の騒がしさが地域住民とのトラブルの原因となっているようです。はたして子供たちの声は住民にとって「騒音」なのでしょうか、意見が対立しています。

幼稚園の近くに住むのは耐え難い?

待機児童問題の深刻さは誰の目から見ても明らか。

各自治体はこの問題に対して保育園の新設を検討していますが、『子供の騒がしさが懸念』という、地域住民とのトラブルで難航しているというのです。

実は、新たな保育施設開園時には「従来の静かな住宅街を守りたい」と考える地域の住民と対立することもあるのです。

2014年には慰謝料を要求する事例も

子供の声で静かな住環境の変化が不安、そんな声は開園の妨げだけでなく

運営者に対する訴訟にもつながっています。

2014年には、神戸市東灘区の保育園の近隣に住む70歳の男性が

「子供達の声がうるさい」と、防音設備の設置・慰謝料100万円の支払いを求める裁判を神戸地裁に起こしました。

保育園側は事前に、窓やカーテンを極力閉めるなどの配慮をしていたようですが…保育園から僅か10メートルの距離に住んでいた男性にとって子供達の声は、耐え難い「騒音」となっていたようです。

認可保育園が住民の理解を得られず開園延期になることも

保育園

今年2015年の春には、東京都目黒区で一部の周辺住民の反対により、認可保育園の開園が延期となることも。

「静かな住宅街を守りたい」と主張する周辺住民が改善案として提案したのは

遮音フェンスの取り付け・二重サッシ窓による防音強化・送り迎えに利用できる道路の限定などでしたが、園の運営会社とは合意に至らなかったようです。

東京都も2015年に条例を改。国外でも問題視されている「子供の声」

東京都の環境確保条例のように、自治体には住民の健康と安全を確保する環境に関する条例があります。

その中に、日常生活に係る騒音の規制基準があり、上回る場合は子供の声でも「騒音」とされ、対応が運営側に求められるのです。

東京都は子供の声を「騒音」と捉えないよう条例を改正

2015年4月、「騒音」の数値規制対象から子供の声を除外する条例改定が東京都で施行されました。

背景には、保育所に入ることのできない待機児童を減らすため、新たな施設を建設しやすい環境を整えたいという都の意図があったようです。

私の住んでる地域は待機児童の数が多い?それとも少ない?都道府県ランキング

関連記事:

私の住んでる地域は待機児童の数が多い?それとも少ない?都道府県ランキング

働きたいママにとっては子供の預け先がないとどうしようもなく、早急に解決…

2011年にはドイツでも子供の声を「騒音」の対象外に

ドイツ 国旗

「子供の声は騒音なのか」この議論は海を渡ったドイツでも問題になりました。

ドイツでは子供の声を「騒音」として住民が訴えるケースが相次ぎ、裁判所から閉鎖命令を受けた幼稚園もあるほど。そこで、2011年に子供の声を「騒音」として扱わないよう、法が改正されました。

子供の声は法的にも社会的にも認められたということですね。

子供たちが伸び伸びと育つ環境をどのように住民の理解を得ながらつくっていくのかは、海外においても課題のようです。

ツイッターの反応は賛否両論

幼稚園

子供の声を「騒音」と捉える意見については、ツイッターでも様々な反応が見受けられます。

子供の声=騒音ってのはあんまりだけど…

平穏な日常からの変化が大きいと、住民にとってストレスになるのでしょうか。

「子は宝」という言葉は過去のものなのか

子供の声を「騒音」と言うのは、時代の変化と捉えるコメントは多いようです。

近所の方々と子供との交流を

子供たちと地域住民のつながりを育てることが解決策だという意見は多いようです。

少しずつ地域と交流を深めながら、子供たちが伸び伸びと過ごす環境の必要性を理解してもらうことが大切ですよね。

子供の声が騒音、その根本の問題点のクローズアップが必要

幼稚園

全国の待機児童が2万人を超えている現在の日本。“子供の声が騒音”と感じ、保育園増設の為に壁を高くしたり、園庭で遊ぶ時間を短くしたり…そうして地域住民と子供達を遮断することが本当に解決策として良いのでしょうか。

私には、保育園に入れないから(働きたいのに)働けない、子供を育てにくい・産みにくい…そんな現代社会の悪循環が起こる最善線の問題であるようにも感じます。

「騒音だ!」と反対する人が悪人か、ということではなく、そこに潜む本質的な問題点を見いだすことが問題解決の近道ではないでしょうか。

子供達が地域の大人達に見守られ、保育園のある町に自然と溶けこむことができると良いのですが。

「子供の声」「騒音」「保育」 についてもっと詳しく知る

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応いただきますようお願いいたします。なお、ママリ編集部のコンテンツに対する考え方(または取り組み)についてはこちらもご覧ください。

カテゴリ一覧

フォローすると公式アカウントから、最新の情報をいち早くお届けしています!