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「正しい授乳姿勢のポイント」授乳中の新生児の抱き方、哺乳瓶の持ち方をくわしく紹介

出産後から始まる授乳期間ですが、一体どのような姿勢で飲ませればよいのか気になる方も多いと思います。正しい姿勢で授乳することで、体への負担や疲れを軽減できます。赤ちゃんが飲みやすい授乳姿勢や、授乳中の抱き方5種類をご紹介します。授乳後のげっぷの出し方や、おっぱいや乳首に痛みがあった場合の対処法も併せてお伝えしますので、参考にしてみてください。ミルクをあげる際の姿勢も知っておけば、誰かに預ける際に役立ちますよ。

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授乳しやすい姿勢

授乳は新生児の場合1日に10回以上行うこともあるものなので、不自然な姿勢で授乳していると体に負担がかかってしまいます。また、不自然な角度で授乳すると、赤ちゃんがうまく母乳を吸えない場合があります。

授乳は、ママと赤ちゃんの肌が触れ合う時間です。お互いがリラックスして授乳することで、親子のスキンシップになります。自分なりの授乳しやすい姿勢を見つけましょう。

ママが背筋を楽に伸ばす

ママが猫背になったり左右どちらかに傾いたりすると、首や肩、背中などに負担がかかります。特に新生児のうちは授乳が頻回になるので、肩こりや腰痛などを引き起こしがちです。

背筋をピンと伸ばす必要はありませんが、前かがみにならないよう、楽に背筋を伸ばしましょう。背もたれにクッションなどを置くと楽ですよ。

赤ちゃんの顔と体が同じ方向を向いている

授乳 PIXTA

赤ちゃんの顔だけがおっぱいの方向を向いていると、乳頭を深くくわえられないため、十分な量を吸えません。また、不自然な体勢では長く飲み続けられませんので、赤ちゃんを疲れさせてしまいます。

くわえ方が浅いと乳頭裂傷の原因にもなりますので、赤ちゃんの顔と身体を同じ方向に向かせ、ママの体と密着するようにしてください。

赤ちゃんの顔がおっぱいに対してまっすぐ向いている

授乳する際、赤ちゃんの下あごが当たる部分の乳腺が刺激され、母乳が分泌される仕組みです。赤ちゃんの顔がおっぱいに対して斜めになっていると、乳頭を浅くしかくわえられず、上手に飲めません。

赤ちゃんの顔をおっぱいに対してまっすぐ向かせ、乳輪までくわえてもらうとよいでしょう。慣れるまでは赤ちゃんの首と頭を片手で支え、もう一方の手で乳房を支えると上手く授乳できます。

出典元:

授乳中の抱き方4種類

新生児 抱っこ PIXTA

授乳時は抱きやすい姿勢や角度をとってしまいがちですが、同じ体勢であげ続けた場合、分泌されていない部分の乳管が詰まって炎症を起こすことがあります。

詰まりが悪化するとしこりができ、ひどい場合は乳腺炎になることがあるので、さまざまな抱き方で授乳するよう心がけましょう。

横抱き

首が据わっていない赤ちゃんを普段抱くように、母乳を飲ませている側の腕を赤ちゃんの首下に差し込み、横に抱っこする方法です。普段から慣れた抱き方のため、安定して飲ませやすい方法です。

授乳クッションの上から抱くことで、腕にかかる負担を軽減できます。

縦抱き

赤ちゃんとママが向かい合うような体勢で飲ませる方法です。赤ちゃんの後ろから首を支えてあげましょう。おっぱいを深くくわえやすくなるので、扁平や陥没した乳首の方は縦抱きがおすすめです。

横抱き時に刺激できない部分の乳腺から母乳を分泌できるので、乳管のつまりを防止できます。

フットボール(ラグビー)抱き

フットボールを持つように、赤ちゃんを体の横で抱える方法です。赤ちゃんの体を腕ではさみ、足はママの後ろ側に来るように抱きます。

横抱きや縦抱きで上手く刺激されなかった乳管から、母乳を分泌できます。双子の赤ちゃんを同時に授乳する場合、フットボール抱きがおすすめです。

添い乳

赤ちゃんに添い寝する体勢で授乳する方法です。添い乳は眠ったままの状態で飲ませられるので、寝かしつけや夜間の授乳の際に便利です。

添い乳をして赤ちゃんが眠ってしまった場合はそのまま寝かせてあげられるので、移動で起こしてしまうなどの心配がありません。

出典元:
  • 松井潔(監)「育児新百科」(ベネッセコーポレーション)
  • ウィリアムシアーズ他「シアーズ博士夫妻のベビーブック」(主婦の友社)
  • ピジョン株式会社 にっこり授乳期研究会(編)「しあわせ授乳 サポートBOOK」ピジョン にっこり授乳期研究会(http://www.smile-lactation.com/jp/pdf/vol2.pdf
  • よしざわクリニック「診察することが多い 乳腺炎・乳腺膿瘍についてお話しします」よしざわクリニック(http://www.yoshizawaclinic.com/news/20150925095911093.html

授乳後のげっぷを上手に出すコツ

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吐き戻しを防ぐために、おっぱいと一緒に飲み込んだ空気を出してあげます。特に授乳後すぐは吐いてしまう可能性が高いので、吐き戻し防止にげっぷを出してあげましょう。

赤ちゃんのからだをママの肩にもたせかけるように抱いて、首を支えて縦抱きをし、背中を下から上にさすったり、トントンしたりしてください。

げっぷが出ないからと言って、出るまで続ける必要はありません。苦しくなさそうならば無理に出す必要はありませんので、そのまま寝かせてしまって大丈夫です。

もし吐き戻してしまった場合は、嘔吐した母乳が喉につまらないよう、体を横に向けるとよいでしょう。

出典元:
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赤ちゃんにミルクを飲ませるときの姿勢

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赤ちゃんにミルクを飲ませるときは、横抱きがもっともおすすめです。片手で哺乳瓶を持ち、もう一方の手で頭から首にかけて支えられるため、首が据わっていない期間も安定して抱っこできます。

哺乳瓶を赤ちゃんの口元に近づけると自然と口に含もうとするので、乳首を深くくわえさせましょう。この際、哺乳瓶は赤ちゃんに対して垂直になるよう支えてください。

慣れてくると哺乳瓶から手を離してしまう方もいますが、正しい角度でないとミルクがきちんと送られず、赤ちゃんが空気ばかり飲んでしまうこともあるので、できるだけ目を離さずに見守りましょう。

出典元:

リラックスできる姿勢を見つけて授乳時間を楽しもう

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基本的な授乳姿勢についてお伝えしましたが、赤ちゃんによって好きな抱き方はさまざまです。毎回同じ抱き方や角度になることは避け、ママと赤ちゃんがリラックスできる姿勢で授乳しましょう。

授乳できる期間は、長い人生のなかでほんのわずかです。貴重な授乳時間を楽しんで、赤ちゃんの成長を見守っていけるとよいですね。

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