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監修:清水なほみ

【医療監修】おりものの変化と水っぽいときに考えられる病気

女性なら経験のあるおりもの。おりものはカラダのリズムや変化を示してくれるとても大切な役割を担っています。自分自身の通常のおりものの状態を把握しておくことで、おりものの異常や体調変化のサインにいち早く気づくことができます。正常なおりものでもホルモンのリズムによって常に変化を繰り返しています。そこで今回はおりものの役割、おりものが水っぽいときに考えられる病気の可能性についてまとめました。

PIXTA

おりものが水っぽくなってしまうのはなぜ?

女性であれば誰もが経験するおりもの。体調の変化や周期によって、おりものの状態はすぐ変化してしまいます。

いつもなんとなく見ているおりものですが、あれ?こんなおりものって今まで出てきたことあったっけ?と思う瞬間はありませんか?

その中でも今回は水っぽいおりものが出てきた場合に考えられる原因や病気、妊娠の可能性についてご紹介します。

おりものの役割とは?

おりもの PIXTA

おりものは女性特有のもので、子宮頸部や膣からの分泌物や、子宮や膣内の古い細胞などが混ざり合って出てきたものです。

おりものには自浄作用があり、膣内を常に酸性にして清潔な状態に保ち、細菌の侵入を防ぐ働きをしています。また受精の手助けも担っていて、排卵期には精子がスムーズに進めるようにおりものの量が増加します。

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排卵期のおりものは水っぽい

おりもの変化 PIXTA

思春期から閉経前の女性には月経周期があり、月経期、排卵期、黄体期とその時期によっておりものの状態も変化していきます。

月経直後はおりものの量が少ないのですが、排卵期になると精子を包みやすくするためにややドロッとし、ゼリー状に近い水っぽいおりものに変化する上、量も増えます。黄体期に入ると、おりものの量は減り、色は白っぽくなっていきます。そして生理が近づくにつれて徐々におりもの量が増えていきます。

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水っぽいおりものから考えられる病気

ナプキン PIXTA

排卵期になると、妊娠に向けておりものの量が増え、ドロッとした水っぽいおりものになります。しかしそれ以外の変化があった場合、細菌感染などの疑いが出てきますので注意しましょう。

水っぽいおりものが異常に感じるほど大量に出てくる場合は、クラミジア頸管炎である可能性があります。

クラミジアの感染は、無自覚である場合が多いですが、褐色や黄色のおりものが出たり、悪臭を伴ったりする場合があります。

クラミジア感染の原因は90%以上が性交渉によるものとされています。早く発見できれば1週間ほどで完治できますが、発見が遅れると卵管炎など他の病気も併発させたり不妊症につながってしまったりしてしまう可能性があります。

おりものの異常を感じたら性交渉はお休みしてできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

妊娠中にクラミジア感染症になった場合

妊娠中のクラミジア感染は流産や早産の原因になる可能性がある他、分娩時までに治療をしておかないと産道感染をしてしまうといわれています。

産道感染をした場合、生まれてきた赤ちゃんが結膜炎や咽頭炎などの新生児クラミジア感染症になります。これを未然に防ぐために妊娠中のクラミジア検査はしっかりと受けるようにしましょう。

クラミジアは早期の治療が大切です。妊娠中は免疫も弱まり感染しやすい時期ですので、性交渉時には必ずコンドームを始めから終わりまで正しく使用しましょう。

出典元:
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おりものが水っぽいなどの変化には敏感になりましょう

トイレ PIXTA

おりものは普段から当たり前のように出てくるものですが、体の変化を知らせるとても大切なものです。日常生活の中で、おりものの状態を確認する習慣をつけましょう。

時期によっておりものの特徴が把握できるようになれば、体の異変にもすぐ気づけます。異変を感じたらそのままにしておかずに、病院で検査を受けて下さいね。

妊娠の可能性がある方は、それだけで判断せずにただちに妊娠検査薬で確認しましょう。おりものの状態は個人差が大きいので、症状の特性はあくまで目安でしかありません。

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記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

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