オレンジリボン運動を知っていますか?子供への虐待を防ぐために私たちができること

オレンジリボン運動という市民運動をしっていますか?虐待防止のためにNPO法人が行っている活動です。去年運営が開始された「189(児童相談所全国共通ダイヤル)」の周知や啓発イベント等を運営しています。みなさんも虐待について知り、防ぐためには何ができるか考えてみませんか?知り、考えることがオレンジリボン運動になるのです。

リボン運動とは何か知っていますか?

最近よく「○○リボン運動」という言葉を耳にしますよね。

ピンクリボン運動は乳がんの早期発見、早期治療を啓発する運動、レッドリボン運動はエイズ患者の差別をなくし、共に生きることを目標とする運動です。

その他にも全国にリボン運動は数多く存在します。

リボン運動とは、リボンを身に付けたり、店先やウエブサイトなどに貼り付けることで、リボン運動が訴える問題や啓発していることに理解を示したり、その問題を見た人に伝えることができます。

リボン運動はボランティア活動の一つであり、実際にどこかに行ってボランティア活動に参加しなくても、その問題点や課題、啓発すべきことを誰かに伝えることが、大切な活動の一つとなっています。

オレンジリボン運動が現在話題になっています

今回ご紹介したいリボン運動は「オレンジリボン運動」

特定非営利活動法人児童虐待防止全国ネットワークが推し進めている、児童虐待防止を訴えるリボン運動です。

具体的には昨年運用が開始された「189」児童相談所全国共通ダイヤルの周知、啓発活動や、虐待防止に関するセミナーやフォーラムを開くなどの活動をしています。

オレンジリボン運動のはじまり

オレンジリボン運動のきっかけは、あまりにも悲しい事件がきっかけでした。

2004年に栃木県小山市で起きた幼児虐待致死事件。

3歳と4歳の兄弟が実の父親の友人から、繰り返し暴行を受けていました。ある日その顔を見たコンビニの店長が警察に通報、しかし、1度保護されたもののその後の諸機関の対応が不適切だったために自宅に戻され、後日ガソリンスタンドや車の中でさんざん暴行されたうえ、瀕死の状態で橋の上から川に投げ込まれて亡くなるという痛ましい事件でした。

その事件の翌年、栃木県小山市にある「カンガルーOYAMA」という団体が、こんな悲しい事件が再発しないようにという願いを込めて、子供への虐待防止を目指し、オレンジリボン運動を始めました。

児童虐待防止全国ネットワークの活動

オレンジリボン運動を推し進める児童虐待防止全国ネットワークは、どんな活動をしているのでしょうか。

児童相談所全国共通ダイヤル(189)の啓発運動

児童虐待防止全国ネットワークの活動とは?

具体的には、児童相談所全国共通ダイヤル(189)の啓発運動や、学生を対象にした児童虐待に関する説明会、市民集会の開催などを行っています。

実際に虐待されている子を保護したりする活動をしているわけではありませんが、虐待をしてしまいそうになったママや、虐待かもしれない光景を目撃した人等に、それを相談する場所があるという事を伝えていくという事は、虐待を防止するうえでとても大切な活動ですね。

H26年度の児童虐待相談件数は過去最多を記録

電話 後ろ姿

平成26年度に、全国207か所の児童相談所が相談を受けた幼児・児童虐待の件数は88,931件(速報値)。
この数字は、これまでで最多の件数となっています。

約10日に1人、虐待で子供の命が奪われている

虐待

また、平成25年4月1日から平成26年3月31日までに心中以外の虐待で亡くなった子供たちは36人。

前年の51人と比べて減少はしましたが、約10日に1人、虐待で子供の命が奪われていることになります。
(相談・死亡数ともに厚生労働省による発表)

心理的な虐待も

また、身体的な虐待だけにとどまらず、同居の家族のDV(父親が母親に暴力をふるう、きょうだいが虐待を受けていることを目撃する)等の心理的虐待も、虐待であるとされています。

こういった事例も子供にとっては長年にわたって大きな傷を残すのです。

虐待を受けた子供や虐待をしたママの声

実際に虐待を受けた子供たちや、虐待をしてしまったママたちの声をご紹介します。

身体的虐待

ママ 後ろ

私が虐待されだしたのは、5歳のとき、妹が生まれた頃だった。母は「あぁ、結婚するんじゃなかった。子どもなんか産むんじゃなかった」と私に言い続けた。私が少しでもごはんをこぼしたら、濡れた床ふき用のぞうきんで私を殴った。水に濡れたぞうきんは重く、ムチのように殴られたとき痛い。私が泣くと「なんで泣くの、ウルサイ」そう言って今度は私の髪をつかんでゆさぶった。私は泣き声を殺し、母の暴力に耐えた。 出典: www.orangeribbon.jp

辛い虐待を受けた経験を話してくれた子供の声です。

まだ5歳。母親が自分にしてくることが「虐待」だともわからず、ただひたすら「どうしたら叩かれないか」を考えて生きたのではないでしょうか。

全ての拠り所であるはずの母親からの暴力、本当につらかったと思います。

心理的虐待

虐待

5歳と2歳の女の子の母親(31歳)です。上の子に「あんたなんか死ね」「嫌われ者」「大キライ」など、毎日何回も言っています。一日のうちで急に悲しくなったり、子どもを叱ってみたり、たたいたり、殴ったりもします。体じゅうの血液が逆流するように人格も自分でも別人のようになっていると思います 出典: www.orangeribbon.jp

こちらは虐待をしてしまったママの話です。

「血液が逆流するように人格が別人のようになる」という感覚。筆者は少しわかってしまう気もします。

自分が育児や、それ以外の人生で追いつめられていると感じて余裕がない時、子供に正しい対応ができないことはありますよね。

ただ、そうなってしまった母親を救うしくみや、本人が「どこに行けば良いのか(相談したらいいのか)」を知る術が不足しているのかもしれません。

性的虐待

母は感情が高ぶると姉と私をたたいたりけったりしました。小学生になると、父が姉と私に性的ないたずらをするようになりました。私たち姉妹は、口止めされ、母に言えずにいました。5年ほど続いた後、母の知るところとなりましたが、いまも両親は夫婦でいます。 出典: www.orangeribbon.jp

性的な虐待も子供の心に大きな傷を残します。

それを母親が見て見ぬふりをしたことも、きっとそれと同じくらい辛いことです。

将来その子が愛する人ができて、子供が欲しいと感じた時に体験がフラッシュバックすることもあるそうです。

子供の人生を大きく狂わせてしまう、恐ろしい虐待です。

ネグレクト

赤ちゃん 泣く

夫に借金があるのがわかり、息子が6ヶ月になった頃から、泣き声が耳につき、だんだんうるさくなりました。息子はいい子なのに、私はミルクをあげるのがおっくうで、お腹がすいて泣くのを放っておくのです。息子は泣き疲れ、指をしゃぶりながら眠ってしまいます。申し訳なさに涙が出るのですが、また、同じ事をしてしまう二重人格の私がいました。 出典: www.orangeribbon.jp

夫の借金がきっかけで、赤ちゃんのお世話ができなくなってしまったお母さん。

「申し訳ない」という思いがありながら、ネグレクト行為を繰り返してしまいます。このお母さんを助けるには、お母さん自身が声をあげ、周囲に助けを求めなくてはいけません。

虐待をする保護者が声をあげ、相談できるしくみを

オレンジリボン運動では、子供を虐待から救うため、保護者が声をあげることができる仕組み作りも大切だと考えられています。

日本では「child abuse(チャイルドアヒューズ)」という言葉を「子供虐待」と捉えて使っています。

しかし、「虐待」という言葉を使うことによって、子育てに思い悩み、苦悩した末に虐待行為に及んでしまった保護者が、今までの育児の苦労や努力を否定されたと感じてしまうことが懸念されています。

そんな悩んでいる保護者に対して「一緒に解決していきましょう」という気持ちで周囲の人たちは接することが大切だと、児童虐待防止全国ネットワークは訴えます。

しかし、その事例によっては「あなたがしていることは子どもへの虐待だ」と伝えることで保護者が気づき、鎮静化するケースもあり、さまざまです。

とにかく、専門家に話を聞いてもらうこと、悩んでいることを打ち明けられることが虐待防止につながっていくのではないでしょうか。

私たちにできることはなんだろう?

疑問

子供への虐待防止を啓発する「オレンジリボン運動」ですが、私たちにはどんなことができるのでしょうか。

ボランティア活動やフォーラムへの参加などの活動は、時間や場所、生活環境の制約上なかなかできないという方も多いと思います。

しかし、実際にはオレンジリボン運動はそんなに難しいことではなく、ただこの問題について知る事、この事をたくさんの人に広め、知識を分けあうこと自体が活動なのです。

児童虐待の実態について知り、それを減らすためにどうしたら良いのかを考えることだけでも活動になります。
また、「189(児童相談所全国共通ダイヤル)」について広めることや、もし身近に虐待を疑われることや、思い悩んでいそうな保護者の方を見つけたら、迷わず相談ダイヤルに連絡をすること。

1人1人がそうした意識をもつこと自体が、オレンジリボン運動なのです。

サポーター登録で最新情報を受信

オレンジリボン運動では個人のサポーターも募集しています。

現在のサポーター数は約1万2千人。

サポーターになったから活動に参加しなくてはいけないということではなく、意思表明として無料で登録することができます。

登録をすると、登録したメールアドレスにイベントやボランティアの案内が届きます。

オレンジリボン運動サポーター登録

ホームページから寄付も可能

パソコン

ホームページからクレジットカードを使って1口1000円から寄付を行うこともできます。

寄付されたお金は児童虐待防止に向けた活動にあてられます。

銀行振り込みによる寄付も可能です。

「虐待防止のために何ができるか」ママの声

虐待防止に関する意見をTwitterから集めてみました。

お節介が必要

子供 ママ 後ろ姿

「もしかしたら」という段階で、ママに声をかけたり「189」に電話することは、勇気が必要だと思います。

勘違いだったらママを余計追いつめてしまうのではないかとか、自分がお節介をしたせいで嫌な思いをさせたら、と感じてしまうこともあると思います。

しかし、実際にはそのお節介で救われるママや子供もいるはずです。
「189」では専門家が対応してくれるので、ママのケアや勘違いだった時の対応はプロが対応してくれます。

それよりも怖いことは「もしかしたら」をそのまま放置して、痛ましい事件が起きてしまうことですね。

保育園を拡充して

保育園

こちらは国の政策の話なので、すぐには難しいとは思います。
保育園という場所の目的や意義が変わってきてしまいますよね。

しかし、毎日子どもと2人きりで過ごすことに強いストレスを感じているママも多いのが事実です。
もちろん、それをなんとか乗り切ってやりがいを持って子育てしているママもたくさんいますが、ママにも個人差があるんですよね。

そうした「ストレスを感じる」ママが、母親としてNOということは決してありませんし、こうした母親を救うことが虐待につながるという意見には共感するママもいるのではないでしょうか。

女親だけの責任ではない

パパ 

虐待は母親だけの責任ではない。

確かにそうですね。父親や内縁の夫による虐待であった場合でも「なぜ母親が身を挺して守らなかったのか」という意見も聞かれます。
そして、母親が虐待した場合には、その母親の状況や心理状態は全く考慮されずに批判されてしまいます。

虐待は許されませんが、こうした母親たちの心の中にも注目すべきですし、虐待に走らせないために社会が声掛けや制度作りをしていくことが必要なのかもしれません。

誰でも、一歩間違えば虐待してしまうかもしれない

ママ 子供

現在大きな問題となっている児童虐待。テレビのニュースで取り上げられることも多く、毎回痛ましいニュースに胸が痛みます。

しかし実際には、取り上げられているのはごく一部で、ニュースでは取り上げられない子供の虐待死や、まだ誰にも見つかっていない虐待は、何倍も存在するのではないでしょうか。

虐待をされた子供の声はもちろん、虐待をしてしまう母親の声を見ると、自分自身の胸がズキズキと痛むことがあります。

それは、その母親が感じた「辛い」「追いつめられた」という感覚を、自分も感じたことがあるから。

どんなに優秀な母親でも、一歩間違えれば、子供を虐待してしまうことがあるという事を知って下さい。

心が不安定な時、自分自身を支えてくれる人が誰もいない時、孤独な時、自分を制御できなくなることもあるかもしれません。

でもそんな時、誰かが支えてくれたり、話を聞いてくれたら、それだけで心が楽になることがあるのではないでしょうか。

周囲の温かい目で、虐待される子供と追いつめられたママを救おう

大切な事は、子育てする親と子供を孤立させないこと。
いつも優しい目で誰かが見守れることが大切なのです。

そんな「支え」にもなりうる、児童相談所全国共通ダイヤル。
このダイヤルは「虐待をされた(した)」場合だけではなく、「子育てが辛く虐待をしたくなる(しそうで怖い)」という時にも活用することができます。

虐待をされる子供たちを1人でも減らし、追いつめられたママを救うために、ぜひオレンジリボン運動を広め、普及させていきたいですね。

今回は私の意見をまとめ記事を執筆してみました。子供の虐待のない社会になるよう、是非公式ホームページもご覧になって下さい。

「子育て」「社会問題」「オレンジリボン」 についてもっと詳しく知る

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応いただきますようお願いいたします。なお、ママリ編集部のコンテンツに対する考え方(または取り組み)についてはこちらもご覧ください。

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