提供:京野アートクリニック高輪

体外受精からはじめる不妊治療「ステップダウン法」をご存知ですか?

不妊治療は、より自然妊娠に近い方法から始めるステップアップ法が基本とされています。実は、反対に高度な不妊治療(体外受精・顕微授精)から不妊治療をスタートするという考え方「ステップダウン法」もあるのです。今回はステップダウン法についての紹介と、どういう場合だとステップダウン法が適しているのかをお伝えします。

【この記事は不妊治療専門クリニック「京野アートクリニック高輪」の監修で作成しております】

不妊治療はステップアップ法が基本

治療

ステップアップ法とは、自然妊娠に近い形の不妊治療から、徐々に高度な技術を使った不妊治療へとレベルを上げていく方法です。

ステップアップ法には主に4段階あり、1が最も自然妊娠に近い状態で、2、3、4… と進むにつれて高度な医療技術を利用していきます。

  1. タイミング法
  2. 人工授精
  3. 体外受精
  4. 顕微授精

ステップアップ法を選択するかどうか、自分の妊娠率にもとづいて決めましょう

カレンダー

35歳以上は自然妊娠の確率がぐっと下がってしまう

ステップアップ法の場合、次のステップに上がるまでに約3~6周期は同じ方法を繰り返すことになります。

そのため、ステップアップ法で不妊治療を開始したのが30代半ばを過ぎてからの場合、年齢とともにどんどん妊娠率も出産率も低くなってしまうので、タイミング法や人工授精からトライするかどうかは、時間との相談になります。

つまり、妊娠するのに残されたチャンスの回数を意識する必要があるのです。

たとえば、自然妊娠に近いとされている以下の治療法でも、35歳をすぎると妊娠率はぐっと下がってしまいます。

  • 「タイミング法」で妊娠率3〜5%程度
  • 「人工授精」で妊娠率10%程度

不妊症の場合、若くても非常に低い妊娠率

不妊症でないカップルの妊娠率は20代〜30代前半で1周期あたり20〜30%ですが、不妊症の場合、タイミング法での妊娠率は2%程度とされています。

さらに、年齢があがると妊娠率がどんどん低下していくので、不妊症の場合はタイミング法や人工授精といった自然妊娠に近い方法では妊娠するのが難しいのが現実です。

体外受精までステップアップしてはじめて、通常の妊娠率を超え、20〜50%となります。

つまり「35歳以上」もしくは「不妊症」の場合、ステップアップ法の前半にあたるタイミング法や人工授精で時間をかけてしまうと、妊娠率が難しいまま時間だけが過ぎてしまう… ということになりかねません。

その場合、早めに、そして確実に子どもを授かりたいと考えている夫婦にとって、徐々にステップアップするのでは希望を叶えられない可能性が高いでしょう。

最初から体外受精をおこなう「ステップダウン法」

ステップダウン法とは

受精

ステップアップ法のようにタイミング法や人工授精からスタートするのではなく、最初から「体外受精」「顕微授精」に取り組み、その後に人工授精やタイミング法のように自然妊娠に近い形へと移っていく方法のことです。

体外受精や顕微授精は、卵巣から取り出した卵子と精子を体外で受精させ、できた受精卵を再び子宮内に戻す高度な不妊治療です。

最初からこれらの治療法を選択するのは、かなりハードルが高いと感じるかもしれません。

では、どういう場合にステップダウン法で不妊治療をスタートするのが望ましいのでしょうか?

ステップダウン法を選択した方が良い場合は?

治療

年齢が30代後半以上

35歳以降は妊娠率・出産率ともに大きく下がってしまい、45歳になってしまうと妊娠はほぼ望めなくなってしまいます。

残り少ない妊娠可能な回数を意識しながら、より高い妊娠率の不妊治療(体外受精、顕微授精)に取り組む必要があるでしょう。

35歳では体外受精・顕微授精をおこなうことで、妊娠率は約40%になります。

一方でタイミング法や人工授精だと、5〜10%程度ですので、比較すると体外受精と顕微授精の方が確率が高いことがわかります。

女性や男性の体質に問題があり、不妊症と診断された場合

子宮や精巣などのトラブルを治療していて自然妊娠が難しいときでも、体外受精や顕微授精にはトライできる可能性もあることから、ステップダウン法で不妊治療をスタートする場合もあります。

子宮や精巣の治療中にそういった高度な不妊治療に取り組み、子宮や精巣のトラブルが治ってから人工授精やタイミング法などの自然妊娠に近い形へとステップダウンする、という流れもあるのです。

ステップダウン法の方が経済的な場合も

お金

体外受精や顕微授精には他の不妊治療と比べて多額の費用がかかるイメージがありますよね。

でも実は、タイミング法や人工授精に何度も取り組んだときの費用よりも、体外受精や顕微授精にかかる費用の方が安くすむ場合もあります。

長い期間のステップアップは時間とお金がかかることも

悲しい

ステップアップ法の場合、もし開始してすぐに妊娠できれば経済的な負担が軽く済みます。しかし、もし長引いてしまった場合は、どんどんお金と時間がかかってしまうことになります。

例えば、一度の人工授精に5万円の費用がかかった場合、10回行えば50万円になります。

10回の人工授精をするとなれば10周期は必要になるので、まるまる1年かかってしまうことになります。時間をかければ妊娠率も下がる一方ですし、流産率はあがってしまいます。

体外受精・顕微授精で申請できる助成金があります

申請

体外受精や顕微授精の場合、2004年に制定された「特定不妊治療費助成制度」によって、不妊治療一回につき15万円が支給され、最大45万円~90万円の助成金が受け取れます。

そのため人工授精などの不妊治療を何度も繰り返すよりも、体外受精や顕微授精を行った方が少ない回数で済み、お金を安く抑えられる場合もあります。

体外受精・顕微授精は子宮も卵子も若いうちに行った方が妊娠率も高くなるので、少ない治療回数で妊娠できる可能性が高くなります。

自分にあった治療法で成功率が高い妊活をしましょう

夫婦

妊活や不妊治療に取り組むうえで、色んな情報が発信されるようになってきて、何から始めればよいのか戸惑ってしまうことも多いと思います。

今回はステップダウン法を選択した方が良い場合や、年齢や不妊症の具合によってはステップダウンの方が経済的な場合があることを紹介しましたが、「ステップダウン法で体外受精からはじめるのが絶対正しい」というわけではありません。

あくまでステップダウンは妊娠・出産にいたるまでの手段です。ステップダウン法で不妊治療に取り組むことが良いかどうかは、現在の夫婦の年齢や体質、夫婦のライフプランに大きく左右されます。

不妊治療についての正しい知識を身につけ、夫婦でよく話し合ったうえで「自分にあった不妊治療は何か」を決めることが一番大切です。ステップダウン法は、そのなかの一つの選択肢としてぜひ考えてみてくださいね。

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