1. トップ
  2. マネー
  3. 生命保険・医療保険
  4. 持病や既往症がある人でも生命保険に入れる?条件付きの加入など選び方

持病や既往症がある人でも生命保険に入れる?条件付きの加入など選び方

持病や既往歴がある人は生命保険に入れないといわれますが、具体的にどのような人が加入できないのか、なぜ制限されるのかを解説します。またそうした人でも条件付きで保険に加入できることがあります。持病や既往歴がある人が保険に加入する条件や方法についても説明します。一度断られた場合でも別の商品に申し込んでみる、保険会社を変えてみるなどの方法をとってみてください。また制限される可能性がありますが告知では嘘偽りなく申告しましょう。

PIXTA

生命保険に入れない持病や既往症の例

持病や既往歴がある人は生命保険への加入が制限されてしまいます。加入したくても保険会社に断られてしまうなどのケースですが、具体的にどういった場合に生命保険への加入が制限されるのでしょうか。

主なケースについて詳しく説明します。

持病や既往歴

現在治療中の病気がある人や過去5年間に手術や入院をした経歴があるという場合に、保険の加入を断られることがあります。

現在治療中の人は、症状の悪化によって入院や手術となる可能性が高いといえます。一方過去に手術を行ったという人も再発の可能性があったり、他の部位への転移も考えられたりするため、保険へ入ることが制限されます。

また風邪などであっても直近3ヶ月で医師の診察を受けた、服薬したなどの理由で加入できないことがあります。軽微な病気であっても完治してから申し込みましょう。

そのほかうつ病で治療中の場合には保険への加入は難しいとされています。うつ病の場合は完治してから加入を検討するのが良いでしょう。

体形

体形によって保険の加入ができないことがあります。被保険者の健康状態を記入する告知書には身長・体重を記載する欄があり、それによってBMI値が求められます。

BMIが25以上は肥満と定義されています。そのため生活習慣病のリスクが高いと考えられ、保険の加入ができないケースがあります。そのほか痩せすぎと判断される場合も不健康であるとして加入に制限がかかる可能性があります。

服薬など

薬 PIXTA

睡眠導入剤や精神安定剤など、服用している薬がある場合に保険への加入が制限されることがあります。常用している薬がある人は注意が必要です。

一方で、加入しようとしている保険の内容や、薬の種類、治療の状態によっては可能なこともあります。医師の診断書などを添付する必要がある場合にはそうした準備も必要となりますので、あらかじめかかりつけ医に相談しておくと良いかもしれません。

入れ墨、タトゥーが入っている

入れ墨やタトゥーが入っているとC型肝炎やB型肝炎ウイルスに感染するリスクが高いとされます。入れ墨は肌に傷をつけて色を塗りこむもので、その際に使われる針や機器などによって感染する可能性があります。

全ての針や機器を使い捨てしていれば問題ありませんが、それを行っているかどうかは彫る人次第となります。もしC型肝炎ウイルスに感染すると約50%の人は慢性肝炎となり、肝硬変や肝細胞がんなど重症化することも考えられます。

妊娠している

妊婦 PIXTA

妊娠している人も生命保険に入れないことがあります。妊娠は病気ではありませんが体調不良となったり、入院・手術となったりする可能性が高くあります。

妊娠週数が少ないときに加入できる生命保険もあります。しかし加入時の妊娠・出産に関する入院費用や帝王切開となった場合の手術費用などは保障の対象外となるでしょう。

危険な職種

危険な職業についている人も保険への加入は難しいでしょう。具体的にはプロのレーサー、スタントマン、消防士などの職業がそれにあたります。

こうした職業の人は、他の人に比べて生命の危険にさらされる機会が多くあります。そのため生命保険への加入が制限されることがあります。

持病や既往症があると生命保険に入りにくい理由

書類 PIXTA

なぜ持病や既往歴があると生命保険に入れないことがあるのでしょうか。それは生命保険が加入者同士がお金を出し合って助け合う仕組みになっているためです。生命保険はこうした相互扶助の制度であり、加入者に対しては公平でなければなりません。

病気にかかっている人や将来かかる可能性が高い人、危険な職業の人など、そうでない人に比べて保険料を受け取る可能性が高くなります。そのためそうした人たちの加入には制限を設け、加入者の間で公平が保たれるようにしています。

こうした制限は「引受基準」とよばれており、申し込みの際に審査や本人の告知によって加入できる人とできない人を分けています。

持病や既往症があっても生命保険に入る方法

それでは過去5年間に手術の経験がある人は、どのような保険であっても入れないのでしょうか。そんなことはありません。持病があっても入れる保険などTVのコマーシャルでも目にすることがあると思いますが、そのような保険商品もあります。

持病や既往歴がある人はどのようにして保険に加入するのでしょうか。それぞれどのような人が加入できる可能性があるのかということと、メリット・デメリットについて解説します。

通常の保険に条件付きで加入

条件 PIXTA

通常の生命保険に条件付きで加入することができる場合があります。これには主に次の3つのパターンがあります。

  • 部位・疾病不担保:体の一部についてその部分の疾病を保障の対象外とすること
  • 割増保険料:通常の保険料に比べて割増しとなること
  • 保険金削減:契約の当初の一定期間について保険金を減らすこと

部位・疾病不担保とは、例えば過去に胃の手術を行った人などが胃の疾病に関しては保障の対象外とするという条件で通常の生命保険に加入するものです。

主に過去5年間に手術や入院を行っている人は、通常の保険に条件付きで加入できる可能性があります。こうした場合、保険料も条件付きでない人に比べてそれほど高くならず、加入の年齢に制限もあまりないなどメリットが多くあります。

ただし告知書以外に医師の診断書が必要であったり、検査の数値を提出しなければならなかったりしますので、狭き門といえます。

引受基準緩和型・限定告知型

こちらのタイプは既に解説した「引受基準」が緩和されている、または本人の健康状態の告知が簡単になっているものです。持病や既往歴の悪化や再発などによる手術・入院も保障の対象となっているため、通常の保険に条件付きで加入できなかった人にはこちらがおすすめです。

簡単な告知で加入できるため医師の診断書なども必要としません。通常の保険よりも保険料が割高なことが多いというのが一番のデメリットでしょう。

また受け取る保険金や給付金について、契約当初の一定期間削減される、受け取る金額の上限が通常の保険に比べて制限されているなどの制約があります。

無選択型

高額 PIXTA

無選択型は上記2つのタイプで断られた方の最後の頼みの綱です。このタイプの保険には被保険者本人からの健康状態などに関する告知が不要となっているため、病気を理由で断られることはありません。

しかし被保険者の職業や、受け取る保険金の限度額などに制限はあり、そのほかに保険料がとても高いなどのデメリットがあります。場合によっては支払われる金額よりも払い込む金額の方が多くなりますので良く考えて加入しましょう。

また持病の悪化や既往歴の再発などは保障の対象外となっています。

無選択型しか入れなかったという人でも、一定期間持病の悪化や再発がなければ引受基準緩和型・限定告知型に乗り換えることができる場合があります。既に加入している人も一度保険会社に確認してみましょう。

持病や既往症を隠して生命保険に入ったらどうなる?

病気 PIXTA

生命保険に加入するにあたって被保険者本人は「告知」を必ず行います。これは自身の健康状態について嘘偽りなく申告するというものです。生命保険に入りにくい、保険料が高くなるといって嘘の申告をおこなえば告知義務違反となります。

その場では保険に加入することができますが、保険金が支払われる際には必ず調査が入ります。調査で告知義務違反が発覚すると保険契約の解約となったり、保険金が受け取れなかったりします。

保険料を払い込んでも万一の場合に保険金が受け取れないのであれば加入する意味はありません。素直に告知を行いましょう。

また告知書に記載ミスをしてしまったなど意図せずに告知義務違反となってしまったケースでは、軽微な違反であれば引き続き保険に加入できることもあります。

何をもって軽微な違反とするのか、本当に作為的でなく告知違反となってしまったのかという判断は保険会社によって違います。告知漏れや告知義務違反に気づいた場合は早急に申し出るのが良いでしょう。

持病があっても生命保険に入れることも!まずは問い合わせてみましょう

相談する夫婦 PIXTA

持病や既往症があっても生命保険に加入できるかどうか、その方法などについて解説しました。一度入れないと断られた場合であっても、条件次第で加入できることがあります。

一度無選択型に加入した場合でも、一定期間が経過して引受基準緩和型・限定告知型などに加入できるということもあります。また保険会社が変わると審査基準も変わりますので、別の会社に問い合わせてみるのも良いでしょう。

持病や既往歴がある人の生命保険の加入は確かに制限がありますが申し込むのは自由です。自分に合っている保険・加入を検討したい商品にどのようにすれば加入できるのか、まずは保険会社に問い合わせてみましょう。

おすすめ記事

「保険」「持病」 についてもっと詳しく知る

リファレンス一覧

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

カテゴリー一覧