認定心理士ママがおすすめする、アドラー心理学の褒めない子育て術

10月の1ヶ月間にわたりNHK Eテレの「100分de名著」で紹介されたことで、心理学者のアルフレッド・アドラーが再注目されています。心理学者の言葉なんて子育てには関係ないのでは?と思うかもしれませんが、アドラーの著作の中には、子育てに役立つ言葉も沢山、紹介されています。認定心理士で、子供の心をサポートするお仕事もしている私がおすすめするアドラーの言葉を7個紹介しながら、褒めない子育て術をお伝えします。

なぜ、アドラー心理学なのか?

心理学と聞くと、難しそうなイメージがありませんか?簡単に言ってしまうと、「心」と言う見えないものを行動や意識を通して科学的に探っていこうとする学問です。

私事ですが、高校卒業後に入った大学で教職課程をとった際、心理学概論を履修しました。その時にもっと深く知りたいと思っていたのですが、日常に流されチャンスを逃していました。

しかし、あることがきっかけで一念発起して、40歳を超えてからもう一度大学の心理学科に入りました。そこでアドラーのことを学び、もっと早く知っていれば「子育てに活かせた!」と思ったのでした。

NHKで取りあげられ話題になり書店でもアドラー特集が組まれてきている今だからこそ、多くのママたちに参考にしてもらいたいと思います。

アドラー心理学とは?

アルフレッド・アドラー(1870-1937)は、オーストリア出身の精神科医、社会理論家、心理学者です。日本では心理学者としてはあまり知名度のない人物ですが、フロイド、ユングと並ぶ「心理学の三大巨匠」と呼ばれています。

そのアドラーが提唱した「アドラー心理学」は、子育てに関しては「褒めない」「叱らない」「勇気づける」というこの3つを大切にしています。

「叱らない」はわかるけど「褒めない」には、「えっ?」となりますよね。「勇気づける」も「励ますのと同じでは?」と少し分かりにくいかもしれません。この3つをわかりやすく理解しやすいように、アドラーの言葉を7つ紹介しますね。

1.叱るのも、褒るのもNG

叱る

子供を育てる時には、厳しくしかってはいけない。甘やかして褒めてもいけない。 出典: books.rakuten.co.jp

「力でねじ伏せても、解決しない」そんなことを聞いたことはありませんか?ママが子供を叱るということは、ママが子供より上の立場にいて、力でねじ伏せて言うことを聞かせようとすることと同じだとアドラーは言っています。

そして、怒鳴った時は「ここがダメだから、やめなさい」などと言わずに「もう、何やってるのよぉ!」となってしまいますよね。これだと子供は何がダメなのか分からず、次に生かす、反省するということもできないのです。

2.「褒める」ことが良くない理由とは?

悪い

褒められている間は、前に進むことができた。そういう子は一層の努力が必要な時がくると、勇気がくじかれ、退却した。 出典: books.rakuten.co.jp

褒めるのは悪いことではないですが、「褒められることだけをする」「褒められる時だけ良いことをする」など他者の評価を気にして行動し、自分で考えて行動が出来ない子供にする恐れがあります。

行動は、全て褒められることだけでは、ないですよね。誰も見てないけれど、褒めてくれないけど頑張らなきゃいけないシーンなどで、一度挫折してしまうと、立ち直りかたが、わからない子供になってしまう恐れがあるのです。

3.褒めるのではなく、感謝を伝える

お手伝い

「よくできたね」と褒めるのではない。「ありがとう、助かったよ」と感謝を伝えるのだ。感謝される喜びを体験すれば、自ら進んで貢献を繰り返すだろう 出典: www.amazon.co.jp

「よくできたね」とママから言われると子供は嬉しいです。しかし、叱られたときと同様に「何がよかった」のか理解できません。

そして、アドラーは褒めるということは、その者よりも自分が優位にたっている時に発せられる言葉と言っています。例えば、パパや上司に「よくできたね」と言わないでしょ。仮に言ったとすれば「何を偉そうに」と言う言葉がかえってきても仕方ないと思いませんか?

自分の子供であっても上下の関係によって結ばれているのではなく、対等な立場でなければならないと。このことは、アドラー心理学を学ぶ前から、私自身、気づいて実践していた子育てです。そのおかげか、息子は「お母さんに話せば理解してくれると思った」とよく相談してくれる子供になっています。

4.子供だって一人の人間

子供 大人

子供に質問されたとき「大きくなったらわかるよ」と答えてみなさい。それは、あなたが子供を対等な存在と思っていないことを示すことになるでしょうから 出典: books.rakuten.co.jp

「大きくなったらわかるよ」は、裏返せば「あなたは、子供だから言ってもわからないでしょ」ということに繋がります。これも子供との上下の関係をあらわしている言葉になるのです。自分が産んだ子供であれ、ママとは違う考えを持つ、別個の一人の人間です。

すなわち、子供と対等になることで、アドラーは「勇気づけ」ができやすくなると言ってます。「勇気づけ」とは子供自身が自分で行動するやる気を出させる魔法のようなものです。それが、先程の「褒める」ではなく「感謝」を伝えるということです。

5.生まれた日から訓練する

新生児

生まれたその日から、子は出来る限り、自立するよう訓練すべきである。 出典: books.rakuten.co.jp

人間の赤ちゃんは、生まれてすぐに立つこともできないし、野生動物と比べてママたちの手を借りなければ育っていけません。生まれたその日からと言うのは極端に聞こえるかもしれませんが、ママがそのことを意識しているのと、してないのでは、子供への接し方も変わってくると思います。

子供はいつしか親の手を離れて自立していきます。その訓練は早ければ早いほど、親離れがしっかりできる子供になるとアドラーは言いたいのだと思います。

6.本人がやる気を出さなければ

子供 やる気

馬を水飲み場に連れて行くことはできる。しかし、馬に水を飲ませることは出来ない。 出典: books.rakuten.co.jp

馬を子供に、水飲み場を勉強に置き換えてみてください。そうすると、わかりやすくなりすよね。

子供に「勉強しましょう。」と促すことはできます。しかし、勉強に取りかかる気のない子供に無理やり机の前に座らせても勉強が身につきませんよね。馬の口を無理やりあけて水を飲ませれば、むせてしまって吐き出してしまうと思いませんか?。自らが飲む意志を持たないと、うまく飲むことが出来ないのです。

7.変わろうとする勇気

キラキラ

「やる気がなくなった」のではない。「やる気をなくす」という決断を自分でしただけだ。「変われない」のではない。「変わらない」という決断を自分でしているだけだ。
出典: books.rakuten.co.jp

ここまで読んで「そうできれば良いけれど、毎日の子育ては大変だし、そう簡単に変えられるはずがないでしょ。」と思ったりしていませんか?

新しいことに取り込むことは大変です。そして、今までの自分の言動を変えることも大変です。だからといって「変われない」ではないとアドラーは言ってます。一気に変えることは難しいことです。まず、「変われる」と信じ決意して、1日1回からでも子供と対等の横のラインに立ち、「勇気づけ」から始めてみませんか?

アドラーの心理学についてもっと知りたい方に!

この記事を執筆する上で参考にした、アドラーの心理学に関する書籍を2冊ご紹介します。

もしこれを機に「もう少しアドラー心理学について勉強したい!」と思った方はぜひ参考にしてみてくださいね!

アドラー100の言葉

アドラー100の言葉 [ 和田秀樹(心理・教育評論家) ]
アドラー100の言葉 [ 和田秀樹(心理・教育評論家) ]

¥1,080

ISBN:9784800251831 なりたい自分になるための心得 和田秀樹(心理・教育評論家) 宝島社 発売日:2016年02月
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この本は、アドラーの言葉を序章から第4章までにわけ、100個紹介しています。本を見開くと右側にアドラーの言葉、左側には著者によるその解説が書かれてます。

最初のページから読んでも構いませんが、どのページから読んでも、読み進められる1冊。今日の気分で開いた1ページがアドラーからあなたへのメッセージかもしれませんよ。

アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉

アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉 [ 小倉広 ]
アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉 [ 小倉広 ]

¥1,728

【日販大人の読書】アドラー 【哲学のすすめ2014】BKSCPN_【bookーfestivalーthr】 ISBN:9784478026304 小倉広 ダイヤモンド社 発売日:2014年02月
販売サイトへ

この本も右側にアドラーの言葉、左側には著者によるその解説が書かれてます。重なる部分もありますが、和田秀樹著とは、ちがう言葉が選ばれてい100選です。

『人間力を高める』『任せる技術』など30代向けのリーダー向け書籍を中心に書いてきた著者の作品らしい解釈でアドラーを紹介した一冊。アドラーの存在を知る入門書としては、読み進めやすいです。

性格は死の一日前まで変えられる

筆記用具

これもアドラーの言葉です。一番有名な一説かもしれません。年齢や性格、環境などを理由に変えられないと思うのではなく、過去にとらわれず、自分がどうしたいかと考えれば、変われることができるのです。

アドラー心理学の子育てを実践し、ママのいうことをよく聞いてくれるお利口な子供ではなく、自分で物事が考えられる自立した子供になるようにママ自身が、まず変わる勇気を持ちましょうね。

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