子供同士のトラブルはどう対処する?保育士がすすめる対処法

子供がお友達と関わりを持つようになると、避けることができない子供同士のトラブル。自分の子供が噛みつかれたり叩かれたりすることは防ぎたいものですが、反対に相手に危害を与えてしまった時にもどうすればよいのか悩んでいるママは多いのではないでしょうか。今回は保育園で数多くの子供たちのけんかを目撃、仲裁している保育士さんに、子供のトラブルに対する対処法を聞きました。年齢別の対処法や兄弟の場合の対処法も参考にしてください。

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保育士さんが実践している、子供同士のトラブル対処法

公園や支援センターなどで遊んでいると、子供が友達とトラブルになってしまうことがあります。おもちゃの取り合いや、遊具を使う順番などの小さなきっかけから、叩く、噛むといった行動につながってしまうことがあります。また、相手から叩かれたり噛まれたりしてしまうこともあるでしょう。

トラブルが起きた時、どのように対処をするべきなのでしょうか。ママから聞いた悩みについて、たくさんの子供たちと毎日一緒に過ごしている保育士さんにお話を聞きました。お話を聞いたのは親子カフェで見守りスタッフとして活動している保育士のトマトさんと、メ―さん(お店の方針でニックネームでご紹介させていただきます)です。子供のトラブルへの対処法は、年齢によって違いがあるのだといいます。子供の成長に合わせて参考にしてみてください。

まだ言葉で気持ちを表現できない

2歳 PIXTA

1~3歳くらいの子供たちはまだ言葉を十分に話せない子も多く、ママが言うことをしっかりと理解できない場合もあります。もう少し大きくなると物事を言って聞かせることもできるようになりそうですが、それまでの伝え方は難しいものです。

まだ言葉で問題を解決するのは難しい2歳児には、どのようにお友達との問題を解決するように伝えればよいのでしょうか。

1~3歳は、物の取り合いを予防してトラブルを減らす

2歳 おもちゃ 保育園 PIXTA

先生たちによると、1~3歳ごろまでの子供たちは「物の取り合い」がきっかけで喧嘩になってしまうことが多いのだそう。そのため、保育園では同じおもちゃを多数用意したり、気分を切り替えられるようにいろいろなジャンルのおもちゃを用意したりすることで環境でトラブルを防止しているそうです。

「喧嘩しないでね」「仲良くしてね」と伝えても、どうすれば良いのかまだわからない子供には、まずは喧嘩を未然に防ぐことを重点的に考えているのですね。

噛みつきや叩くなどの行為には「だめ」と「共感」をセットで

小さいクラスの子の間では、喧嘩になった時に「噛みつく」「叩く」などの行為に出てしまう場合もあるそうです。先生たちは事前に止められるように注意しているそうですが、間に合わない場合もあるといいます。

結果として噛みつくなどの行動に出てしまった場合には、まずすぐに止めて「噛むのはだめだよ」と声をかけるそうです。「噛んだら痛いよね」と相手の気持ちを伝えた上で「あのおもちゃが使いたかったね」など、行動を起こすきっかけになってしまった気持ちには共感します。

一度「噛むのはいけないよ」と伝えても、子供はつい繰り返してしまうことがありますが、根気よく繰り返し伝えていくのが大切なのだそうです。

「謝りなさい」と言ってしまう

子供 4歳 PIXTA

4歳の子供を育てるママからは「子供同士のことはある程度子供たちに任せて解決させたいと思っているけれど、つい『謝ったら?』と言ってしまって後悔します」という声も。また、別の4歳児のママからも「自分の子に悪い部分があったら『謝りなさい!』と謝らせることにばかり必死になってしまい、結局何がいけなくてどうすればよかったのかを冷静に伝えられないことがある」という悩みが聞かれました。

謝るだけがトラブルの出口ではないのはわかっているけれど、うまく伝えられないと悩んでいるママもいるようです。

4~5歳の口喧嘩はしばらく様子を見る

4歳 子供 PIXTA

4~5歳になってくると、いきなり噛みついたり叩いたりするのではなく、口喧嘩からはじまることがあります。言い争いになっているのを見つけたら、先生たちはしばらくそのまま様子を見るそうです。そのまま解決できる場合もありますが、解決できない場合や手が出てしまった場合には仲裁に入ります。

口喧嘩の段階で先生が毎回仲裁してしまうと自分たちで解決する力がつかないため、とりあえずは当事者同士で話し合う時間を作っているのだといいます。

手が出たらすぐ止める、口喧嘩がおさまらない時は頃合いを見て仲裁

まず手が出た場合には「叩いてはだめ」と強く伝えます。次に先生たちは双方の意見を聞き、お互いに相手の思いを知った上で「どうすればよいのか」を考える時間を作るのだといいます。最後に、お互いにいけなかった面があれば「〇〇したのはいけなかったね」と伝えます。

意識しているのは「必ずお互いの意見をきくこと」なのだそう。どちらの子も「自分を否定されない」ということが大切なのだといいます。また、どちらかが完全にいけないことをした場合でも「謝りなさい」と謝ることを強要しないようにします。その場でどうしても謝れない場合でも、喧嘩の火がおさまった時に「さっきのことは謝ってみようか」とサラッと伝えると、意外とすんなり謝れることもあるのだそうですよ。

先生は「大切なのは謝ることではなく、相手の気持ちを理解して、次回からは喧嘩にならないようにすることです」といいます。まずは「ごめんね」が言えるかどうかより、お互いの気持ちを理解することを優先するのが大切なのですね。

保育園でのできごとを子供から相談される

保育園 泣く PIXTA

保育園でのトラブルについて自宅で子供から相談を受けたことがあるというママも。「〇〇ちゃんが仲間に入れてくれない」など、ママが実際に目にしていない場面の相談をされたとき、どのような返事をしたらいいのか悩んでいるという声がありました。

実際に見ていたわけではなく子供の説明も完全ではない場合があるので、解決策をアドバイスするのは難しいですよね。そんな時ママはどんな対応をすればよいのか気になりますね。

保育園でのトラブルについて相談されたら、共感してあげる

抱きしめる PIXTA

保育園でのトラブルは先生たちがしっかりと見守り、一番良い方法を考えながら対処してくれています。しかし、親には見えていない場所でのできごとなので、不安に感じることもあるでしょう。

先生たちは、保育園でのトラブルを家で相談された場合には、ママがとにかく気持ちを受け止めてあげてほしいといいます。実際にその場を見たわけではないので「〇〇くんがいけないね」と言ったり「あなたがいじわるしたんじゃないの?」と声をかけたりしてしまうのではなく、ただ聞いてあげて「それは嫌だったね」と本人の気持ちにだけ共感してあげるのがおすすめだそうです。

子供自身も、自分が嫌だったという気持ちがきちんとママに伝われば不安な気持ちが和らぐのだそう。そして、ママがぎゅっと抱きしめてくれると大きな安心感に包まれます。

さらにトマトさんは「大きなトラブルになったわけではなくても、ママにかまってほしくて保育園でのことを不安げに話す場合もあります」といいます。そこでママが大げさに相手の子の悪口を言ってしまうと、子供自身も保育園でのできごとに過敏になってしまうこともあるのだそう。そうならないためにも、子供の思いには共感しつつ、子供の心が安心するような行動をしてあげることが大切なのですね。

何日間も同じ相談をする場合や、本人が深刻に悩んでいる様子がある場合には担任の先生に園での状況を確認してみましょう。

きょうだい喧嘩はついつい下の子を擁護してしまう

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きょうだいを育てているママからは「きょうだい喧嘩になるとついつい下の子を擁護してしまう」という声がありました。下の子がまだ小さいと「まだ赤ちゃんなんだから」と言ってしまうことがあり、後になって上の子に悪かったなと感じることがあるそうです。

まだ叱っても理解できない赤ちゃんの行動を擁護してしまうと、上の子がイライラしてしまうことも。そんな時の対応法もママの悩みの一つです。

下の子の「赤ちゃん」を盾にしてしまったら、あとで上の子にはフォローを

先生たちがママに大切にしてほしいというのは「上の子に対する共感」です。下の子が小さいというのは事実なので「まだ小さいからわからないんだよ」と上の子に伝えるのは必要なことです。しかしその上で、しばらく経って双方が落ち着いたら、上の子に対して共感の一言をかけてあげましょう。

例えば下の子が上の子が一生懸命積み上げた積み木を崩してしまった場合には「でも、あんな風に積み木を壊されてしまったら嫌だよね。ママも嫌だと思うよ。」などと、嫌だと思った上の子の思いに共感する声かけをします。

「ぼく(わたし)が嫌だと思った気持ちを受け止めてくれた」と上の子が思えることで、優しい気持ちを持つことができるようになるのだそうです。

子供が相手を思いやるには、ママが子供の気持ちを否定しないこと

子供 ママ amana images

自分の子供には「思いやりのある子」に育ってほしいと思っているママが多いのではないでしょうか。だからこそ、子供がお友達とトラブルになっているのを見たり聞いたりすると、どうすれば相手を思いやり、仲良くできる子になるのか悩むものです。

しかし、子供が相手を思いやるようになるには、子供に「相手を思いやりなさい」と言うだけでできるものではありません。先生たちの言うように「子供の気持ちに共感すること」がとても大切なのですね。思いを否定されず、受け止めてもらってきた子供たちは、いずれお友達や話す相手の気持ちを理解し、受け止められる子になっていくのでしょう。ママの思いやりこそが、子供の思いやりにつながっていくのですね。

<取材協力:親子カフェHedgehog the Rainbow>

親子カフェHtR

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