水廻りは別?共同?二世帯住宅の種類と検討するべきポイント

子育てや家事を助け合えることや、将来の介護に備えて二世帯住宅を考えている家庭もありますよね。「家族」とはいえ二つの世帯が一緒に生活するうえでは配慮するべき点や、あらかじめ準備しておくべき点がいくつかあります。お互いの暮らしを尊重しながら気持ちよく助け合って生活していくためにはどのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。二世帯住宅の種類や特徴、建てる際のポイントについて解説します。

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二世帯住宅・同居を検討するママの声

憧れのマイホームを建築するときに「親世代との同居」を考えたことがある方や、検討している方もいるのではないでしょうか。

親世代と一つ屋根の下で暮らす「二世帯住宅」は、親世代からのサポートを受けやすいことや、将来の介護などに備えて新築で家を建てる際の選択肢のひとつとして考えられています。

しかし、実際に検討してみると、「一緒に暮らすとどのような暮らしになるのだろう」と不安になる点もありますよね。インターネット上ではママたちから二世帯住宅への疑問の声が投稿されています。

二世帯住宅に旦那の義両親と住んでる方いらっしゃいますか(><)?
住んでみて、実際住み心地とかどうでしょう?
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もしかしたら近いうちに、旦那の実家を二世帯住宅のように増築して住むかもしれません。
(中略)
建てるとしたらどういう点に注意すればいいでしょうか?
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来年から、義両親と義祖母と同居する予定です。
義実家は古いため、建て替えるのですが
義母が「二世帯住宅だと水周りが2倍で金がかかる」「私たち(義父母)が死んだら家半分要らなくなる」等の理由で二世帯住宅は反対しています。

このままだと普通に同居になるのですが、
同居してらっしゃる方のメリットデメリット、
二世帯住宅の方のメリットデメリットを
それぞれ教えていただきたいです。
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二世帯住宅というと、サザエさん一家のような同居をイメージする方も多いかもしれません。実際に一緒に暮らすとなると、お互いの生活パターンが違う中でどのように生活していくのか心配になるものですよね。

二世帯住宅と一言にいっても、暮らし方によって形が変わってきます。独立した暮らしを重視する「独立二世帯」と、費用面が安くお互いのサポートをしやすい「一体同居住宅」の特徴と暮らし方を紹介します。

独立二世帯のくらし

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独立二世帯住宅とは、親世帯と子世帯の生活をしっかり独立させた住宅のことです。玄関や水回りの設備をそれぞれに設け、生活を干渉しあわないようにしています。

また、独立型二世帯住宅の建て方には以下のようなものがあります。

  • 横割り型(一戸建てを横に並べた長屋のような形)
  • 縦割り型(1階と2階で生活スペースを分ける形)

さらに、生活スペースの行き来の仕方についても、内部にドアなどを設けて自由に行き来する方法と、一旦外に出て玄関から行き来する方法があります。

建築基準法上、内部で自由に行き来できる住宅は1つの住宅とみなされ「一戸建て住宅」、内部で行き来できない場合にはマンションのような「共同住宅」という扱いになります。

独立二世帯住宅では、家族が別々の家に住む感覚で生活している

旭化成ホームズが2017年2月に行った調査によると、全国の親子二世帯で暮らす男女622人のうち一体同居住宅で暮らす人の87.3%が「同じ家に住んでいる感覚」だと回答しました。一方で独立二世帯住宅で暮らす人は70.1%が「別々の家に住んでいる感覚」であると答えました。

それぞれのプライベートが保たれ、程よい距離を保つことができることから、同居の満足度(同居について「満足」「やや満足」と答えた人の合計)は93.6%と非常に高く、一体同居住宅で暮らす人の満足度66.3%を大きく上回りました。

また、親世帯の母との関係を聞いたところ「母・義母とはよく話をする」と答えた人が73.2%、「母・義母に気軽に子どもの世話を頼める」と答えた人が77.1%と、こちらも一体同居住宅を上回りました。それぞれの生活スタイルを崩さずに同居できることから、ストレスがなく関係を良好に保てるのかもしれません。

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一体同居住宅のくらし

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一体同居住宅とは、水廻りの設備を共用して親世帯と子世帯が一緒に暮らす住宅のことです。水廻りが1つなので二世帯住宅を建てる上での建築費用が安く抑えられるのがメリットです。

家事をするべき箇所がまとまっているため、キッチンや風呂の掃除、炊事などでお互い協力することができるという特徴があります。一方で、プライバシーが保たれにくいのも一体同居住宅の特徴です。

お互いが気持ちよく生活できるよう、独立したお互いの生活スペースを設け、共同スペースは限られた場所にするなどの工夫をするとよいでしょう。

一体同居住宅では互いに家事を助け合う割合が高い

旭化成ホームズの同調査では、相手世帯に家事を頼るかという質問で、「頼る」と答えたのが独立二世帯住宅が子世帯15.8%、親世帯1.9%にとどまったのに対し、一体同居住宅では子世帯が45.9%、親世帯が40.5%と大きな差が出ました。

お互いの生活に干渉しない独立二世帯住宅に対し、一体同居住宅ではお互いに家事を助け合って生活する割合が高いようです。

また、一緒に夕食を食べる頻度についても、独立二世帯住宅は「毎日」と答えたのが2.5%だったのに対し、一体同居住宅では56.2%でした。お互いの家族と一緒にいる時間が長いことがうかがえます。

一緒にいる時間が長いからこそお互いの困っている部分が見え、協力し合うことにつながるのかもしれませんね。

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二世帯住宅・同居の住まいづくりのポイント

家 積み木 amana images

二世帯住宅を建てるときには、あらかじめ考えておくべきことがあります。間取りや設備に関することは家を建築してからでは簡単に対処できないため、家を建てる前にしっかりと話し合いをしておきましょう。

前もってきちんと話し合っておくことで、余計なリフォーム費用をかけずにすみます。

プライバシーに配慮した間取りにする

お互いのプライバシーにきちんと配慮した間取りであることを心がけましょう。もともと関係性がよかったとしても「この人には遠慮しなくて大丈夫」と思うのではなく、お互いが適切な距離を保って生活できる環境を作ることが大切です。

同様に、お互いの生活音がストレスになる場合もあります。部屋の壁を遮音性が高いものにするなど、両世帯が不快にならずに生活できるように設備の配慮も必要でしょう。

バリアフリー化する

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今は元気な親世帯の家族も、いずれ介護や生活面の助けが必要になることが考えられます。その時にできる限り気持ちよく暮らせるよう、あらかじめバリアフリーにしておくのもよいですね。

今は必要がない設備であったとしても、階段などに手すりをつける、段差のないフロアにするなど、将来を見据えた設備にしておくことでリフォームを減らすことができます。バリアフリーの設備について施工する工務店などに確認してみるとよいでしょう。

将来の活用方法や相続について考える

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住み始めるときには二世帯で暮らしていても、将来的には親世帯の逝去などで一世帯分の住居を使わなくなる場合があります。その場合にどう対処するのか考えておく必要があります。

独立二世帯住宅で内部に行き来できる設備がない場合には、そのまま共同住宅として賃貸に出すことができます。家を分離するためのリフォームが必要ないので金銭的にもよいでしょう。

また、将来親世帯が逝去した場合の相続については、二世帯住宅を建てる前に話し合う必要があります。親の資産が二世帯住宅の土地と住居のみの場合、同居をしない兄弟には一切財産が相続されないことになってしまい、トラブルのもとになります。実際に住居を売却し財産分与し、同居していた家族は家を失ってしまったケースもあるようです。

そうならないためにも、あらかじめ同居しない親族と財産分与について話しておきましょう。

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気持ちよく助け合える二世帯住宅に

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二つの世帯が一つ屋根の下に暮らすには、お互いへの配慮をする気持ちが不可欠です。独立二世帯住宅と一体同居住宅どちらに住んでいるとしてもお互いの暮らしを尊重し、プライバシーや騒音などに十分注意しましょう。また、あらかじめ設備や間取りで対処できそうな問題については、しっかり話し合いを重ねたうえで決定すべきですね。

二世帯住宅は課題ばかりではなく、家事や子育てをお互いに助け合って暮らすことができる理想的なライフスタイルでもあります。どちらかが頼るだけになるのではなく、気持ちよく助け合って暮らしていける二世帯住宅にしましょう。

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