妊娠中の自分の身体を理解することが子供を守る第一歩

妊娠中は身体が様々な不調を訴えてくることがあると思います。つわりや便秘などその一種でしょう。しかし「このくらいでは休めない」と仕事も家事も育児も頑張りすぎてしまう女性が増えているように感じます。お腹の赤ちゃんと大切に日々を過ごすために、助産師の柴田さんへ妊娠中の女性の身体がどのような状態にあるのか、また旦那さんはどのようにサポートできるのか詳しく聞きました。

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妊娠中、家事を休むことのできない女性達

核家族が話題になることが増えているように思いますが、妊娠中に旦那さんの協力が得られなければママが1人で背負わなければならない、家事と育児。妊娠中のママたちはどのようなことを不安に感じているのでしょうか。また、解決策はあるのでしょうか。

妊娠中、旦那に少しでも家事を手伝って欲しいと思うのは怠慢なんですかね?
なんの問題もない健康な妊婦の為、妊娠前と変わらず何でも自分でやっています。
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妊娠中、無理をして(といっても家事で少し長い時間立っていた等)お腹や腰がしんどいなぁ(張りや重だるい)と感じた時に、吐き気や冷や汗をかくことはありますか??
お腹や腰が辛くなった時、たまに吐き気もします>_<
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妊娠中の身体の変化は、普段の生活を困難にさせます。そういった状況の中では、旦那さんのサポートに期待してしまうママは多いのではないでしょうか。

妊娠中のママの身体はどのような状態なのでしょうか。家事・育児に奮闘するママ達が自分の身体の状態を理解するために、助産師の柴田さんにお話をお伺いしてみました。

私自身、妊娠中はいつもと変わらず家事・育児をやっていました。妊娠中は身体の様々な箇所に不調がありましたが、産婦人科の先生に相談しても「エコーで見る限りなんともないです。出血がなければ問題ありませんよ」と言われていたので、家事も育児も全く気にしていませんでした。

妊娠中の身体の状態

ハート PIXTA

  • 子宮は日々大きくなる
  • 血流の圧迫によるむくみ
  • 貧血
  • 腎臓の負担
  • 慢性的な疲労感
  • 便秘
  • つわり

赤ちゃんの成長とともに子宮がどんどん大きくなっていき、お腹は重くなっていきます。そして体重の増加に伴い身体中の血液の流れも変化していきます。また、妊娠するとお腹の重さで鼠径部(太ももや足の付け根)の血流が圧迫されることにより、下半身のむくみやすくなると柴田さんは話します。

赤ちゃんの身体を育てるために、妊娠中は必要となる水分量が増えます。水分はこまめに補給すると良いのですが、暑い時期でも冷たいものは避けた方が良いでしょう。ただ、摂取する水分量が増えると、血液が薄まり貧血になりやすく、腎臓のろ過する水分量が増えることによってむくみに繋がるといいます。

つわりに関して、ひどくなってしまう人には特徴があると柴田さんは言います。心配事が多かったり気を遣いすぎたりすると、常に身体が緊張状態になってしまいます。

また、妊娠中は赤ちゃんのために母体から多くのエネルギーを使っているため、妊娠前と同じように仕事や家事、育児等をこなそうとすると疲れが溜まってきます。それらを身体が強制的に休ませようと、つわりの症状に出るようにしていると言います。

他にも、身体が冷えやすい人は内臓の働きが弱くなり、だるさなどでつわりの症状が出ることがあります。

妊娠中に気を付けるべきことと過ごし方

柴田さんは、妊娠中に気を付けて欲しいことを5つあげてくれました。妊娠中は、子供の名前や赤ちゃん用品の準備などで、不安もあると思いますが、楽しみも多いのではないでしょうか。ですが、身体1つで複数の命を抱えていることは、やはり普通の状態ではありません。妊娠中から十分に自分の身体に気を使ってあげて下さいね。

1.筋力を付けよう

ストレッチ PIXTA

柴田さんは妊娠中や産後、身体への負担を軽減する鍵が筋力にあると言います。妊娠中、大きくなるお腹を支えてくれるのはインナーマッスルと言われる部分の筋肉になり、そこが非常に重要です。

もしこの部分の筋力が弱ってしまうと、お腹を支えることができずに、お腹の張りが起こりやすくなることがあります。腰痛や尿漏れなども、筋力の低下が関係することがあるようです。

インナーマッスルを鍛えるのに大切なことは、「普段の姿勢」と言います。妊娠中、お腹に力を入れてはいけないと思い、猫背や反り腰になりやすいのですが、逆効果です。歩く時も座る時も背筋を伸ばし姿勢を意識するだけで、変化があります。

ただし、妊娠中は赤ちゃんのために母体が働くので、だるさや疲れ、眠気を感じやすくなっています。身体がそのサインを示したときは無理をせずに、横になって休むようにしましょう。

2.電子機器の使用を控える

携帯 PIXTA

妊娠中は副交感神経の働きが重要であると言います。副交感神経は、身体がリラックスしているときに働き、交感神経は、血圧を上げ身体を活発に動かすための神経になります。

スマホやパソコンなどの電子機器特有の強い刺激を目が受けると、瞬間的に交感神経が優位に働いてしまいます。活動している時は、交感神経が働いている状態にあります。

そのため、仕事や家事をしている時、また上の子の育児など活動をしている時は常に、交感神経が働いています。家でリラックスしている時に、電子機器に触れてしまうと、1日中交感神経が働いていることになります。

頭が働いたり、夜寝られなくなってしまったり、お腹が張ってしまうこともあるようです。できるだけ頭を休めるように、また赤ちゃんの様子を感じられるような時間を意識して作ると良いと言います。

3.食事は和食を中心に

和食 PIXTA

赤ちゃんへは、ママが食べたものが流れていきます。できれば栄養豊富な食生活を中心に、添加物などは避けたいですが、気にし過ぎてしまうとストレスがかかってしまいますので良くありません。

あまり考え過ぎずに、お米にお味噌汁+おかずという食卓にすると良いと言います。そうすることで、自然と添加物の量が減り、栄養を摂りやすくなります。

4.冷えには十分注意を

冷え PIXTA

にわとりの卵が常に温めていないと、かえらないのと同様、人の赤ちゃんも同じであると柴田さんは言います。ママの血液は、多くが赤ちゃんの身体作りに使用されます。

ママの血液を赤ちゃんに届けるためには、温かい身体であり血液がしっかり流れているいる必要があるようです。足元は足湯や靴下などで冷やさずに、お腹が冷えるようであれば腹巻をしておきましょう。

夏でも油断せずに、冷たい飲み物や食べ物はできるだけ避けて、上着を常に持ち歩きクーラーが強い場所では、羽織るようにしてください。また歩けるときはたくさん歩き、体温をあげると良いでしょう。

出典元:

パパが協力するべきこと

実際に、パパができることや奥さんからみて協力して欲しいことを聞いてみました。

1.奥さんへの声掛けをより多く

夫婦 PIXTA

妊娠中の体は、旦那さんが見ているよりも辛い状態であることを認識することが大切です。柴田さんが見てきた旦那さんの多くが「言ってくれなければ、きつさが分からない」というものだったようです。しかしそうではなく、その辛さを奥さんが言えるように、身体を労わり些細なことでも声を掛けてあげるだけで、安心できると言います。

2.赤ちゃんの存在を一緒に感じる

柴田さんの経験によると、赤ちゃんが産まれてからパパが抱っこする時に泣いてしまう赤ちゃんは、妊娠中にほとんどお腹に触れていなかった方が多いようです。

妊娠中から胎動を感じなかったとしても、声をかけたり触ったりすることで、赤ちゃんが「あの時の手」と分かることがあると言います。

また、お腹に触れることで奥さんを安心させる材料にもなります。特に初めての妊娠では、女性は不安を大きく抱えていることがあるので、一緒に赤ちゃんの存在を感じていけると良いですね。

3.産後の計画を立てておく

産後 PIXTA

産後約3週間、奥さんは家事ができないと思って欲しいと柴田さんは言います。家事は見た目以上に重労働です。そのため、家事をしてしまうと産後の回復が悪く、数ヶ月後に体調が悪くなってしまうことがあります。

産後の3週間は、どうしたら奥さんが家事をやらなくても良いか、帰りが遅くなったときはどうしたら良いか、などを出産前から一緒に考えておくようにしましょう。いつ産まれても大丈夫なように、妊娠中から家事に挑戦してください。

自分の体を十分に理解して、頼れる環境を

ハート PIXTA

妊娠中は、調子が良い時でもできるだけ旦那さんや民間のサービスに頼ると、精神的にも体力的にも余裕が持てるのではないでしょうか。お腹の赤ちゃんを守ることができるのは、実際に妊娠している人でしかありません。赤ちゃんが安心して産まれてこれるように、まずは自分の身体の状態を理解してあげることが大切ではないかと思います。

<取材協力:助産師/セルフケア整体指導師 柴田星子先生>
日赤医療センター未熟児室助産師、福岡市立こども病院ICU看護師として勤務。
女性の身体を知るために整体を学んでいるときに妊娠。身体を整えながらの妊娠生活が、以前流産した時と明らかに違って快適であることに衝撃を受け、産前産後の身体の使い方を伝える活動をしている。現在、2児の母。

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