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監修:清水なほみ

臨月のおりものと破水の違いは?尿漏れとの見分け方と注意すべき症状【医療監修】

臨月に入ると、出産が近づくことで不安なことが増えてくる時期でもあります。おりものが急に増えて心配、おりものと破水、尿漏れの違いがよくわからないなど、気になることがたくさんある方もいるかもしれません。そこで、臨月はどのようなおりものが出るのか、破水、尿漏れのそれぞれの特徴から見分け方についてご説明します。ちょっとした変化も見逃さず、出産のときに慌てず冷静に対応できるとよいですね。

PIXTA

臨月に出るおりものの特徴と破水、尿漏れとの見分け方

通常、細菌感染を防いだり、受精の手助けをしたりする役割をもつおりもの。妊娠中はホルモンバランスの変化や、代謝が盛んになることによって量が増加します。

この時期になると破水が気になる人もいるでしょう。大きくなった子宮に膀胱が圧迫されて尿漏れを起こしやすい時期でもあるため、破水と尿漏れの見分け方についても知っておく必要があります。

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破水の見分け方

尿漏れ PIXTA

破水とは胎児を包んでいる卵膜が破れ、羊水が流れ出てしまうことを言います。一般的にはお産の進行中に起こる破水ですが、陣痛が始まる前に起こる前期破水の場合もあります。そのため、破水とおりものの見分け方について不安を覚える方は少なくありません。

破水には個人差もありますが、下着がびっしょり濡れてしまうほどの量の場合と、少量で破水なのかどうかがわからないといった場合があります。

破水から分娩までの時間が長いと子宮内への細菌感染の心配があります。また羊水が流れ出てしまうことで臍の緒が子宮壁と胎児との間で挟まりやすくなることもあります。

そのため水のようなものがチョロチョロ出るけれど破水なのかわからないというときでも、ただちに受診するようにしてください。

「破水かもしれない」と思ったときの注意点

痛みが特になくても、もしかして破水かもしれないと思ったときにはすぐにかかりつけ医に連絡してください。もしかしたらおりものかもしれないなど自己判断せずに、連絡するようにしましょう。

また破水かもしれないときは細菌感染を防ぐために、お風呂やシャワーなどは控えるようにして、清潔なナプキンをあてて病院に向かいましょう。

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尿漏れの見分け方

臨月に入ると胎児も徐々に下がり、膀胱が圧迫されることにより、トイレが近くなります。そのため尿漏れなのかおりものなのかで悩む方もいらっしゃいます。

また破水と尿漏れの違いについても心配という方もいます。尿漏れはくしゃみをしたとき、立ち上がった時、激しい胎動があったときにみられることが多く、意識的に我慢できるのが特徴です。

そのため安静にしているとき、特に横になっているときに尿漏れをするということはあまりみられません。破水の場合には安静にしていてもチョロチョロ流れ出てきます。

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妊婦 病気 PIXTA

白っぽいポロポロとしたおりものが出る場合には、カンジダ膣炎の可能性があります。カンジダ膣炎は妊婦に診られることの多い膣炎で、酵母様真菌というカビが原因でおこります。

このカンジダ膣炎の場合は、出産の際に産道感染を起こす可能性があります。赤ちゃんが鵞口瘡(がこうそう)になってしまうリスクがあるため、明らかな症状がある場合は医師の指示のもと出産前に治療をしておくこともあります。

ただし、たとえカンジダ膣炎に気づかずに分娩に至っても、必ずしも赤ちゃんの感染するとは限りませんし、感染が重篤な症状を引き起こす可能性も低いので、あまり神経質になる必要はありません。

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出産まであと少し!どのようなときも冷静に対処しましょう

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臨月に入ると出産への不安が募ってくる時期なのではないでしょうか。しかし赤ちゃんに会えるまでのカウントダウンは始まっています。少しでも不安なことは医師に相談して何事も慌てずに、正しい対応をすることが大切です。

おりものや破水など、何か異変を感じたら自己判断はせずにすぐに病院へ連絡しましょう。

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記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

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