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15年で約2倍以上、「立ち会い出産」の調査で見えたパパの満足度とは?

立ち会い出産に関して、皆さんはどんな印象を持っていますか?先日株式会社ベビーカレンダーが立ち会い出産に関する意識調査を行い、調査レポートを発表しました。そこから見えてきたのは、立ち会い出産を希望する夫婦の増加と、立ち会い出産に関する意識や考え方の変化でした。立ち会ったパパの満足度合いや満足した理由など興味深い結果も紹介されています。これから出産を控えている方はぜひチェックしてみてください。

PIXTA

株式会社ベビーカレンダーが立ち会い出産に関する意識調査を行いました

出産 PIXTA

出産時にパパが一緒に付き添い、立ち会い出産をする夫婦が増加傾向にあります。その立ち会い出産について妊娠・出産・子育て分野のサービス提供をおこなう、株式会社ベビーカレンダーが意識調査を行いました。

回答内容を分析したところ、15年前と比べ立ち会い出産を希望する夫婦が2倍以上に増えていたという興味深い調査結果が出ました。また、立ち会い出産をしたパパの95%が満足したという結果も出ており、出産という貴重な体験に対しての夫婦の意識が以前とは変化してきているようです。

具体的にどのような意識の変化が見られたのか紹介していきます。

調査概要

調査概要は以下の通りとなっています。

  • 調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「ベビーカレンダー アプリ」によるアンケートに応募のあった産院・クリニック出産経験者
  • 調査期間:2018年2月15日〜2018年2月18日の3日間
  • 調査件数:2,521件(「ファーストプレゼントキャンペーン」回答者数:2176件/「ベビーカレンダー アプリ」ユーザー回答者数:345件)

調査結果から見えてくるイマドキの立ち会い出産事情とは?

調査結果を見てみると、以前とは立ち会い出産に対する夫婦の考え方がかなり変化していることが分かる内容となっていました。

これから出産を迎える夫婦にとって参考になる調査結果ですので、ぜひ2人で見てみてはいかがでしょうか?

15年前に比べて2倍以上に増加「立ち会い出産をしましたか?」

立ち会い出産に関するグラフ2003年

立ち会い出産に関するグラフ2018年

2003年にはわずか31%だった立ち会い出産が、現在では74%と2倍以上に増えています。パパから立ち会いをしたいと希望を出すケースも増えており、自ら積極的に出産・育児に関わろうとする姿勢がうかがえますね。これも「イクメン」という言葉が定着した現代ならではなのかもしれません。

また、ママ側も以前は夫に出産を立ち会ってもらうのは恥ずかしい、いきんでいる姿を見られたくないなどの声がありましたが、最近の傾向では2人の子供なのだから立ち会って当然という考えもあるようです。

夫婦それぞれの考え方の変化が、立ち会い出産の増加につながったと言えるでしょう。

立ち会ったパパの95%が満足している結果の裏には情報収集や予習があった

出産に立ち会ったパパの満足度グラフ

「出産に立ち会ったパパの満足度は?」という立ち会い出産に対し満足していたかどうかを尋ねた質問では「満足していた」、「やや満足していた」を合わせると回答者の90%以上のパパが満足と回答しました。

また出産に立ち会うにあたり、産院・自治体などが開催する両親学級に参加する、インターネットや育児書などを用いて予習をしたと答えたパパが過半数以上いることも分かりました。事前に情報を得ておくことで、パパ自身も心に余裕を持った状態でいどんでいるようです。

産院によっては希望者の増加に伴い、パパ用にアンケートをとって細かな希望を聞くなどの対応をし、パパの立ち会い出産をサポートするところもあるようです。

感動を共有できる貴重な体験だったと振り返る人が多数

 立ち会い出産に満足したパパの理由グラフ 株式会社ベビーカレンダー

「立ち会い出産に満足したパパの理由は?」という質問の回答は、「感動を共有できた」と答えたパパが半数以上、続いて回答者の多い順に「母親の偉大さを知った」「父親としての実感が湧いた」「家族の絆が深まった」という結果になりました。

感動を共有できた具体的な内容として、「旦那が赤ちゃんのへその緒を切ってくれた」「子供の生まれた瞬間を写真や動画で記録に残すことができた」を挙げる人が大勢いました。

パパの中には「父親の自覚が芽生え頑張ろうという気持ちになった」と感じる人もいて、夫婦ともにとても貴重な経験だったと振り返る人がほとんどだったようです。

ママからの誘導で立ち会い出産を決断するパパが約3割

パパが出産の立ち会いを決めた理由グラフ

「パパが出産の立ち会いを決めた理由は?」という質問に対しては、「ママからの誘導によって立ち会いを決意した」というパパが約3割いることが分かりました。

貴重かつ少々デリケートな部分も含む出産だからこそ、パパ自身だけでは決心がつきにくいのかもしれません。ママが上手に手のひらで転がしている?とも思える結果となっています。

続いて挙がったのが「早く赤ちゃんに会いたかったから」という回答。赤ちゃんを一緒に迎え入れたい、貴重な出産の瞬間に立ち会いたいと自ら思い希望するパパも多いようです。

アンケートの回答から見えてくる傾向

立ち会い出産が近年増加した背景には、企業等の働き方改革によりパパの有給取得が以前よりもしやすくなったり、理解されるようになったりしたことが挙げられます。

産院側もパパが一緒に入れるよう分娩室を広く設けたり、どうしてよいか分からずにいるパパには助産師がアドバイスをするなど、受け入れ・フォロー体制を整えるようになったことも一因といえるのではないでしょうか。

子供の誕生という何ものにもかえがたい貴重な瞬間を一緒に迎えることで、更に夫婦、そして家族の絆が深まるという立ち会い出産最大の魅力を感じた人が多くいるようです。

立ち会い出産は夫婦にとって忘れられない経験になります

出産 PIXTA

筆者自身も立ち会い出産を経験しました。当時住んでいた県と里帰り先が飛行機で行き来をする距離だったのでもしかしたら夫は間に合わないかも…と思っていました。陣痛がスムーズに進まず時間がかかったこともあり、結果的に娘が産まれてくる瞬間、夫は立ち会うことができました。

夫は、最初は緊張した面持ちで隣に立つだけでしたが、陣痛の痛みに次第に耐えられなくなっていく私の背中や腰をさすってくれたり、声をかけて励ましてくれたりと、今思い返してもありがたかったなと思うサポートをたくさんしてくれました。

当時のことを夫に聞いてみると「事前に情報収集はしていたので多少は理解していたけど、実際に立ち会うと出産は本当に命がけでいどむものなのだと感じた。母子共に何ごともなく無事に産まれてくることがすごくうれしいことだと分かった」と答えてくれました。

パパの仕事が多忙、上に小さな兄弟がいるなど、家庭の事情によって簡単に立ち会い出産を希望することができない場合もあることでしょう。

ですが、もしタイミングや環境が整いそうであれば貴重で忘れられない経験を夫婦でシェアする、という選択肢を選んでみるのも決して悪くはないと筆者は感じました。

一度、立ち会い出産について夫婦で意見交換してみるのもよいかもしれませんね。

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