妊活および不妊治療に関する意識と実態調査

妊活・妊娠・出産・育児に関する情報サイト「ママリ」でも赤ちゃんを授かりたいと思っている方はいます。中には不妊専門の病院に通われている方もいるでしょう。デリケートな部分だけに、「ほかの夫婦はどうなの?」「私たちは普通なの?」というような疑問を持ちながらも、なかなか悩みを共有できる相手が見つからないのが現状なのではないでしょうか。今回は、医薬品メーカーが行った妊活・不妊治療に関するアンケートから見えてくる、妊活や不妊治療の実態についてまとめました。センシティブな内容も含まれますが、妊活中の人はぜひご覧ください。

PIXTA

既婚女性の7人に1人が不妊治療の経験あり

厚生労働省が提示する「平成29年人口動態統計月報年計(概数)」によると、合計特殊出生率が2年連続で下回ることがわかりました。

これは人口統計上の指標で、15歳~49歳までの女性が一生の間に出産する人数の平均を指し示しています。この数値が下回れば、子供の出生数が少なくなっている=少子化が進んでいるということになりますね。

今回は、全国の20代〜40代の男女を対象に行われた、妊活や不妊治療に関する意識と実態についてのアンケート結果を紹介します。「いつかは子供を授かりたい」と思っている人たちがどのくらいいるのか、また不妊で悩んだことのある方がどれくらいいるのかなど、さまざまなことが浮き彫りとなりました。

調査概要

  • 事前調査:2018年6月1~2日
  • 調査対象:全国の20代~40代 男性13,570人 女性12,920人
  • 本調査:2018年6月2~4日
  • 調査対象:妊活経験のある既婚男女600人(男女各300人ずつ)
  • 調査方法:インターネット調査
  • メルクセローノ株式会社調べ
出典元:

既婚女性の3人に1人が「不妊に悩んだことあり」。リアルな妊活の声

「妊活および不妊治療に関する意識と実態調査」では、全国の20代~40代の男女26,500人の中から、妊活経験をした人600名を対象に掘り下げた質問を行っています。

事前調査から分かったことは、、既婚女性の7人に1人、既婚男性の8人に1人が「不妊治療を経験している」ということです。この数字から、不妊治療は私たちの生活の中でポピュラーなものになりつつあることも浮き彫りとなりました。

ここから詳しくみていきましょう。

20〜40代の男女の約5割が「いつか子供を授かりたい」

事前調査の段階で行った「将来子供を授かりたいですか?」という質問に対して、男女ともに約5割もの人が「子供を授かりたい」と回答しています。20代女性では72.6%の人が、20代男性では68%もの人が「子供が欲しい・授かりたい」と答えていました。

昨年も同様の質問を行っており、その結果と比較すると、全体で3ポイント以上のUP。

20代~30代のタレントたちが明るく妊娠を公表することが増えたこともあるのではないか、と筆者は思いました。

既婚女性の3人に1人、既婚男性の4人に1人が「不妊に悩んだ経験あり」

こちらも、事前調査から得られた結果です。「赤ちゃんが欲しいけど…」というように不妊であることを悩んだ人は、男性は全体の17.1%、女性は全体の15.3%に及びました。昨年度の同調査の結果と比較すると、男女ともにポイントがアップしており、不妊というキーワードがさらに浸透していることがうかがえます。

治療がより身近になってきた証拠?

これは筆者の見解ですが、この結果を見ると「赤ちゃんが欲しいけどなかなか授からない」という悩みを持つ人が増えているのかな、と感じました。

ただ、それ以上に「不妊治療がより身近になってきたから、不妊について考えることができるようになった」ととらえることもできるのではないでしょうか。

既婚女性の4割弱が「妊活経験あり」

不妊に悩んだ経験を持つ人、そうではない人を含めて妊活の経験者は既婚女性の4割弱にのぼることがわかりました。こちらも、昨年度より大きくポイントをあげていることがわかります。

また、その中で不妊治療に踏み切った人は、既婚女性で15.4%、既婚男性で12.7%の人が回答していました。

ちなみに、このアンケートでの「妊活」とは、『既婚・未婚を問わず将来的に子供を授かりたいと願う人が、スムーズに妊娠するために、不妊治療だけでなく日常生活で取り組んでいる活動』と定義づけています。

【2018年夏開催】病院主催のセミナーに参加して、妊活の悩みを解消しませんか?

関連記事:

【2018年夏開催】病院主催のセミナーに参加して、妊活の悩みを解消しませんか?

そろそろ赤ちゃんが欲しいけれど…と考えている方の背景にはさまざまなものが…

「不妊の原因は自分自身」と思う男性は17.6%、女性24.1%

次は「子供が授からない原因は男性と女性どちらにあると思うか」という質問に対して、男女とも7割以上の人が「パートナーと自分の双方に原因がある」としています。

中でも「自分に原因がある」と答えた人が男性17.6%、女性24.1%にも及びました。

この結果からわかるのは、夫婦の問題として不妊をとらえているけれど、相手のせいではなく自分に何らかの欠点があるとマイナスな感情を抱いている人がいるということです。

特に女性がこの傾向にあることがうかがえます。

夫婦で向き合ってほしい

これは、筆者の見解です。

どうして不妊で悩むのかその背景は人それぞれです。もちろんこのアンケート結果からは「子供が授からない原因」に関して読み取ることはできません。相手が原因と決めつけず、夫婦間・とりわけ自分に原因があるとしていることは、優しさからも来ていると感じました。

それを乗り越え、夫婦で一歩ずつ進んでいってほしいと思います。また、原因に関してネガティブにとらえないこと、「原因は自分にある」と考えているパートナーを支えてほしいと考えます。

妊活は、「両方」で取り組むという考え方が主流

「妊活はどちらが取り組むべきか」という質問に対し、夫婦で取り組むべきと考える人は男女ともに8割を超えています。

ただ、男性は「女性(パートナー)」側が妊活に取り組むべきだと考える人も全体の6%近くという結果に。

昨年の同調査と比較すると「自分が取り組むべき」と考えている方はわずかながら減っており、「妊活は1人でするものではない」と考えることが主流となったことがうかがえます。

双方で意識を持ちましょう

男女それぞれの役割があって妊娠は成立するので、夫婦で悩みをシェアし、それを実現するにはどうしたらよいかを考えるためにこのような意識を持つことはとてもよいことだと筆者は思います。

男性の場合「女性に妊活に取り組んでほしい」と考える人がわずかながら見られました。ただ、先の「不妊の原因」の質問とすり合わせると、「女性に不妊治療を受けてほしい・受けるべきだ」ということではなく、「女性パートナーに主導権をにぎってほしい」ととらえると、納得できるかもしれません。

妊活を始めたのは、女性は「自身が先」

「妊活を先に始めたのは?」という質問に対し、圧倒的に女性が先に妊活を始めたということがわかりました。昨年度の同調査と比較すると「夫婦一緒に妊活を始めた」という比率が増えている傾向にあります。

このことから、女性がパートナーをうながし、一緒に妊活を始めるという傾向にあることがわかりました。

不妊に関して女性が「話をしたい相手」のトップは、「パートナー」でした

妊活や不妊治療について、話をしたい相手は圧倒的に「パートナー」が上がっていました。次いで、知人や友人という結果に。

「パートナーの親」や「異性の同僚・上司」には、妊活・不妊治療の当事者として話をしたくないということも浮き彫りとなっています。

ただ、この選択肢を見ると相手によって「不妊治療の気持ちを受け止めてほしい」「治療中の事実を知ってほしい」「治療中のつらさや悩みを共有したい」など、話したい内容がそれぞれ異なるように筆者は思えます。

筆者が感じた「男性パートナーに理解してほしい、赤ちゃんが欲しい気持ち」

先述の、「妊活を始めたのは女性が先」だという結果を踏まえると、赤ちゃんが欲しい気持ちを一番パートナーに伝えたい・理解してほしいということがわかります。

特に、女性のほうが妊活や不妊治療をして赤ちゃんを授かりたいと願っている気持ちが強いことも、この二つの結果からわかります。

気持ちを受け止めてもらい、夫婦間の赤ちゃんに対する温度差を無くしてから妊活を始めたいという気持ちも伝わりました。

出典元:

夫婦で悩みをシェアしてほしい

不妊 PIXTA

これまで、不妊は女性に原因があるといわれることが多く、悲しい気持ちを引きずってきた人も見られます。最近では「男性不妊」がクローズアップされるようになったり、治療のステップアップには男性の協力も必要であることがいわれるようになったりしました。不妊治療や妊活を「夫婦でとらえること」が主流となった傾向は、筆者もうれしく思います。

ただ、妊活~治療開始~ステップアップというようなプロセスに至るまで都度話し合いをしなければいけない局面があります。夫婦できちんと話し合える環境を作ること、お互いに耳を傾ける時間を作ることが大切です。

今話題の記事

「不妊治療」「妊活」「意識調査」 についてもっと詳しく知る

出典元一覧

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。ママリ編集部のコンテンツに対する考え方(または取り組み)についてはこちらもご覧ください。

カテゴリー一覧