困った時の「まず一手」!無数のパターンがあるイヤイヤ期と向き合うコツ

2~3歳ごろの子供を中心とする「イヤイヤ期」。それまで主に泣いて自己主張をしていた子供が「イヤ」という表現を使って欲求を伝えはじめます。その内容は突拍子もないことだったり、あまりにも小さなことだったり…。内容によっては単なるわがままにも見えるでしょう。しかし、イヤイヤ期の子供はわがままになったのではなく、心の成長途上なのです。この記事では、保育士のトマトさん、メーさん(いずれも仮名)に聞いた関わり方のコツをご紹介します。

PIXTA

自分と他人の違いがわかりはじめる「イヤイヤ期」

イヤイヤ期の子育てについて作戦を練るには、まず「イヤイヤ期は成長の一段階」だということを知っておく必要があるでしょう。

親子カフェで働く保育士のトマトさん(仮名)は「イヤイヤ期は自我が芽生えると同時に、他人のことに興味を持ちはじめる時期」と話します。それまで世界には自分と家族しかいないと感じていた子供が、周りの環境や人に目を向け始めるのです。

さらに「周りが見えるからこそ、他人のまねをしようとしたり、あえて反抗して相手の反応を見たりするのも、イヤイヤ期の特徴です」と語るのは、同じく保育士のメーさん(仮名)。

自我が芽生えたり他者との違いがわかったりするのは、心の成長です。ただ、その成長が「イヤイヤ」という形で表れるため、なだめたり説得したりする大人は疲れてしまいますよね。

出典元:
  • 神成美輝、 百枝義雄「モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方 知る、見守る、ときどき助ける」1-192(日本実業出版社,2015)
  • 須賀義一「保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」」48(PHP研究所,2015)

イヤイヤのバリエーションは無限にある!?

わがまま 2歳 PIXTA

イヤイヤ期はたくさんのママが悩んできた、育児の試練ともいえる時期。ひとたびイヤイヤのスイッチが入ると誰にも止められず、大人はただ受け止めるしかありません。さらに、そのきっかけや主張の内容も毎回違い、事前に対策をするのも不可能で、大人は途方に暮れてしまいます。

トマトさんは「わが子と他の子のイヤイヤ期を比べると、だだをこねる場面や行動に差があることに気づくと思います。『イヤイヤ期』とひとことに表現しても、その行動のバリエーションは数えきれないほどあって、すべてに共通する対処法はないのが実情なんです」と話します。

また、イヤイヤ期でよく想像される「イヤだー!」と泣きわめく行動さえも、その1つにしかすぎないと、メーさんは続けます。

「子供によっては、泣かずにニコニコしながら、まったくいうことを聞かなくなる子もいます。そのほか、要求を表に出さずに黙りこくる子や、全てのことを自分でやりたがり、親の手助けを一切受け付けなくなる子も。表現のしかたも十人十色ですね」(メーさん)

子供によって場面や表現がバラバラだからこそ、イヤイヤ期の対処法には正解がありません。

わが子の「よくあるイヤイヤ」を把握しておくと迷わず対処できる

ママ 手 2歳 PIXTA

悩み多きイヤイヤ期をうまく乗り切っていくには、子供のイヤイヤが始まったときに、パッと出せる一手を持つとよいでしょう。

トマトさん、メーさんによると、よくあるイヤイヤのパターンは主に以下のように分けられるといいます。

  • やりたくない
  • やり続けたい
  • できない
  • かまってほしい
  • 自分でやりたい

これらの中からわが子の場合によくあるパターンを見つけ、それに合わせた対処法を持っておけば、いざイヤイヤが始まったときに迷わず一手を出すことができます。

予告もなく始まるイヤイヤに毎回お手上げ状態だったママも、対処法について悩んで消耗する時間を減らせれば、少しだけラクになるはずです。

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正面から向き合うのは、余裕があるときだけでいい

2歳 背中 部屋 PIXTA

イヤイヤ期は一時のこととは思いつつ、しつけをおざなりにはできないと考えたり、子供の思いをくみ取らなくてはと思ったりして疲れをためていませんか?

トマトさんは「ときには放っておいて、子供自身が『イヤ!』という感情を吐き出しきることも大事なんですよ」と話します。

いろいろと手段を試しても、うまくいかないときはあるもの。そんなときは、子供自身も何に対してだだをこねているのかわからなくなっていることもあるといいます。

「外出中で周りの目が気になるときや、急いでいるときは難しいかもしれませんが、そうでないときは思い切って放っておいてもいいんです。子供が気持ちを吐き出し切ってすっきりすることもありますし、だだをこねてもどうにもならないことを知ることも必要です」(トマトさん)

また、この時期はしつけのことをいったん頭から外してもいいと、メーさんはアドバイスします。

「イヤイヤ期にしつけなかったからといって、それが原因でわがままに育つことはありません。この時期の育てにくさは一時のことととらえ、ママ自身も割り切っていいと思います」(メーさん)

イヤイヤ期のわが子と真正面から向き合うのは、正直ストレスがたまるもの。しかし、余裕がないときは無理に正面から向き合わなくてもOK。放っておくのも正しい対処法の一つと考えましょう。

対処法は持ちつつ、サラリとかわすしなやかさも大切に

2歳 ママ 部屋 amana images

イヤイヤ期は、赤ちゃんだったわが子が1人の人間らしくなり、自分の意見を持つとき。ただ、その意見はめちゃくちゃであることも多く、ママはとにかく手を焼いてしまいます。

子供の主張はわがままのようにも思え、しつけが心配になることもあるかもしれませんが、イヤイヤ期はあくまで一時のこと。ママ自身が割り切って「しつけはもう少し大きくなってから。今はとにかくやり過ごそう」と思うことで、精神的な負担感は減るでしょう。

また、正面から向き合うだけではなく、ときにはサラリとかわすしなやかさも大切。自分を追い込まずに乗り切っていけるとよいですね。

取材協力:保育士 トマトさん、メーさん

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出典元一覧

  • 神成美輝、 百枝義雄「モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方 知る、見守る、ときどき助ける」1-192(日本実業出版社,2015)
  • 須賀義一「保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」」48(PHP研究所,2015)

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