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日本製初の「乳児用液体ミルク」が、2019年春に販売予定!

出産後、育児に追われるママからは「授乳の時間」が一番大変という声も聞かれます。また、突然見舞われる災害や病気などで、これまで普通に与えることができた母乳が与えられなくなった…ということもあるでしょう。ライフラインの寸断で水が使えず、粉ミルクが作れないということも。そんなときに便利な「乳児用液体ミルク」の販売が認められ、いよいよ2019年春を目処に江崎グリコが販売開始予定に。今回は、それに関しての詳細を紹介します。

PIXTA

2019年の春、ついに日本製初の「乳児用液体ミルク」が販売予定!

このところ、「乳児用液体ミルク」の存在がメディアなどでクローズアップされるようになりました。乳児用液体ミルクは、世界的には比較的ポピュラーなものとなっています。

2018年8月に食品衛生法の改正があり、これまで日本では製造や販売ができなかった乳児用液体ミルクも、2019年春より解禁されることになりました。

粉ミルクの「アイクレオ」を製造・販売している江崎グリコでは、無菌充填紙パックでの製品化に成功。粉ミルクと同じ栄養成分が担保され、その上調乳いらずの状態で赤ちゃんに与えられる製品となっています。

今回販売が決定となった、紙パックの「赤ちゃんミルク」は、6ヶ月間の常温保存が可能。いろいろな場面で便利に使えると想定されています。

こちらの製品は、江崎グリコが手がける粉ミルクの「アイクレオ」ブランドから、2019年春の発売開始を目指しています。

日本製「乳児用液体ミルク」の特長を紹介します

ミルク PIXTA

今回商品化される「赤ちゃんミルク」は、消費者庁が示す特別用途食品の基準に則した栄養成分を含有しています。もちろん調乳不要で、消毒した哺乳瓶に移し替えるだけでOK。ママが授乳に携わることができないときでも、安心して赤ちゃんに適切な栄養を与えることができます。

赤ちゃんに安心して飲んでもらうため、何度も試作を重ねた本製品。原料の安全性を優先させたうえで、調製粉乳の企画をもとに開発がなされています。

「乳児用液体ミルク」は赤ちゃんにとって栄養のかなめとしてではなく、「お守りのような存在」として位置付けたいと考えられています。何らかの事情で母乳を飲ませることができないときや、ライフラインの寸断で粉ミルク調乳用の水がなくなったというような場合の強い味方となることでしょう。

「乳児用液体ミルク」の使い方を紹介します

ミルク PIXTA

「乳児用液体ミルク」は私たちが普段から慣れ親しんでいる「ストロー付き紙パック」入りの製品。125ml入りですので、赤ちゃん用の飲み切りサイズともいえるでしょう。

アイクレオから販売予定の乳児用液体ミルクに添付されているストローは、哺乳瓶へ移し替えするためのもの。ストロー差込口に、「カチッ」と音がするまでしっかりと差し込んだ後、消毒した哺乳瓶に移し替えるだけです。あとは乳首をつけていつもの授乳の通り赤ちゃんに与えましょう。

水で希釈する必要もありません。また、変質の可能性が考えられるため電子レンジでの加熱なども不要です。

【育児アンケート】パパとママは「授乳」を通じて幸せを感じています

ここからは、現在授乳中(0~12ヶ月)の子を持つパパ・ママ計 1,000 名を対象に行われた「育児と授乳の実態調査」の結果を紹介します。

この調査では、「母親・父親」であることの自覚を芽生えさせてくれたのが授乳である、と回答する人が半数以上という結果に。また、ほぼ毎日授乳に携わっている「父親」の85.9%が、育児を通じて幸せを感じているということが分かりました。

この結果を見ても、「乳児用液体ミルク」があることでパパもさらに育児へ参加できることでしょう。また、授乳に対し協力のハードルが高いと感じていたパパも参加しやすくなるのではないでしょうか。

調査概要

  • 調査対象:現在授乳中(0~12ヶ月)の子を持つ人(パパ:300名、専業主婦:350名、有職ママ(※育休を含む):350名)計 1,000名
  • 調査日:2018年10月5日(金)~10日(水)
  • インターネット調査:全国
  • 江崎グリコ株式会社調べ

パパはどれだけ育児参加しているの?~授乳を通じたかかわり方とは?~

先ほどご紹介した育児アンケートの結果から、パパと赤ちゃんの授乳に関するかかわりについてまとめてまいります。パパはどれだけ赤ちゃんとかかわり、授乳について積極的に参加しているのでしょうか。

ここでいう「授乳」とは粉ミルクを調製して飲ませる行為に限定、ママの母乳に関しては言及されていません。

半数以上のパパ・ママが、「授乳」は親を自覚させてくれるものと回答

グリコ調べ

グリコ調べ

赤ちゃんに授乳をすることは、ママはもちろんパパ自身も「自分が親であることの自覚を芽生えさせてくれる育児」であると半数以上の方が回答しています。

育児の中で大変だと感じることに「授乳」と答えたパパの中で、「親になった実感」を持てた育児を「授乳」と上げているパパは最も多く、55.7%にも及びました。大変だけど幸せを感じていることが明らかになりました。

乳児にとって「ミルク・母乳をもらうこと」は、食べること・生きることにつながります。また、周りの人によるお世話がなければ生きていくこともできません。男性はなかなか「父性」を感じるまでに時間がかかりますが、授乳を手伝うことで「自分が食べさせている(生かしている)・お世話はなければ赤ちゃんは生きてはいけない」ことも実感できるため、親になったと感じることに直結するのかもしれませんね。

毎日授乳・調乳を行っているパパは育児を通して幸せを感じやすいという結果に

グリコ調べ

グリコ調べ

今回アンケートに参加したパパの2人に1人が、粉ミルクを自分で作って赤ちゃんに飲ませていることがわかりました。その中で、1日1回以上粉ミルクを作って赤ちゃんに飲ませている(毎日授乳や調乳を行っている)パパのうち、85.9%の人が育児を通して幸せを感じていると感じています。

それとは逆に、授乳の経験がない(週1回~それ以下の頻度でしか調乳・授乳をした経験がない)パパは、幸せを感じる度合いが低いことがわかりました。

調乳や授乳の経験が全くないと答えるパパも2割ほどおり、その理由を尋ねると3割の人が「自分の役割ではない」と答えています。また、粉ミルクの作り方に対する不安を訴える人も、同じ割合で存在することがわかりました。

パパが授乳へ参加することで、ママも授乳の時間をパパにゆだねることができ、余裕が生まれます。ここで「幸せを感じる度合い」が変わっていくのでは…と筆者は思いました。

また、育児はどうしてもママ主導で進めることになりやすく、そのことがパパに「授乳は自分の役割ではない」とひけめに感じさせてしまうことにつながりやすいのかもしれない、と筆者は考えました。

授乳をしているパパは約半数

グリコ調べ

グリコ調べ

休日になると、パパが赤ちゃんに積極的にかかわることがわかりました。パパが自分のために使う時間(3時間58分)と比較すると、赤ちゃんと関わる育児時間が5時間39分と長く、ママの負担もわずかながら軽減されていることがわかります。また、平日の育児時間が2時間11分ですので、平日・休日問わずパパの積極的な育児参加がうかがえます。

その中で、どのようなかかわりをしているかを調べたところ、8割のパパが「お風呂」や「オムツ替えにかかわっていますが、「授乳」に携わっているパパは約5割であることがわかりました。

この結果を見ると、パパと赤ちゃんのかかわりは、筆者が思った以上に多いと感じました。イクメンという言葉が定着し、パパの育児参加がしっかりと浸透してきた結果ではないでしょうか。

授乳に携わるパパが少ないのは当たり前?

粉ミルクの調乳が難しい、ミルクの適温の見極めや、湯冷ましを作るのが難しいなどいろいろな理由から「調乳・授乳はママ任せ」という家も見られます。

覚えてしまえばほかの育児と同様、積極的に授乳にも携われるのかもしれませんが、ママ側も「パパには任せられないかも」と思ってしまう部分があるかもしれません。その点、乳児用液体ミルクがあれば授乳に携わるパパも増えるかもしれませんね。

「乳児用液体ミルク」の使い方を今から探っていきましょう

ミルク PIXTA

何らかの理由で母乳があげられない場合は、乳児用液体ミルクが活用できるととても便利。日本初の商品ですので、現状では価格帯の設定はなされていませんし、発売を目標としている2019年春まで仕様が変わる可能性も考えられます。

今後液体ミルクが買い求めやすい価格帯で日本でも市販されるようになれば、ママ以外の育児参加率が圧倒的に増えることが見込めます。もちろん、ママの育児負担もぐっと下がるのではないでしょうか。

まだまだ、手探り状態の乳児用液体ミルク。現在妊娠中の人や1歳未満の乳児を育てている人は「乳児用液体ミルク」がある生活をぜひ一度考えてみるとよいと思います。そして「もしものためのお守り」として、赤ちゃんが生まれたら数本準備しておくとよいかもしれませんね。

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