監修:清水なほみ 先生

【医療監修】妊娠するためにまずは体の仕組みを理解しよう!器官の働きと妊娠成立までの流れ

自分の体の構造や働きについて考えたことはありますか?基礎体温や排卵を含む生理周期はわかっていても、各器官の働きまで理解するのは難しいものです。妊娠を考えたとき、まずは子宮や卵巣など妊娠にかかわる器官の構造や働きについて知っておくとよいかもしれません。それぞれの器官の構造や働きを知ることで、妊娠成立までの流れを具体的に理解することができるでしょう。

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妊娠に必要な器官の構造

妊娠を考えたときに必要なのは、自分自身の生理周期を確認して妊娠しやすい時期を把握することです。妊娠には子宮や卵巣などの働きが密接に関係するため、各器官の役割や働きを知ることが大切です。

器官ごとの構造や役割を理解することは、妊娠するための第一歩でもあります。

子宮

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子宮は妊娠したときに胎児が育つ場所です。通常は鶏卵ほどの大きさで、洋なしを逆さにしたような形をしていますが、妊娠すると胎児の成長とともに大きくなります。

子宮の上方は子宮体部と呼ばれ、左右の端は卵管につながっています。また、下方は子宮頸部と呼ばれ膣につながっています。

子宮壁の厚さは1~2cmほどで、一番内側の層は子宮内膜と呼ばれる粘膜状の層です。子宮内膜は、卵巣で分泌されるホルモンの影響を強く受けていて、排卵後は受精卵を受け入れるため周期的に厚くなります。受精卵が着床しなかった場合は、子宮内膜がはがれて血液とともに膣から体外に排出されます。これが生理です。

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卵巣

卵巣は子宮の両脇にあり、卵子を作り、妊娠を維持するために必要なエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌する器官です。

女の子は、胎児の頃にはすでに卵子の元になる原始卵胞を蓄えています。卵巣内には20~40万個ほどの卵子があり、生理が始まると、毎月少しずつ消費されていきます。

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卵管、卵管采(らんかんさい)

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卵管は、子宮の両側から左右に伸びている管のことを指します。長さは10~12cm程度で、卵管の先端部分は卵管采と呼ばれラッパのような形をしています。

卵管采は卵管の一部で、排卵期になると卵巣から飛び出した卵子をキャッチして卵管内に取り込む役割を持っています。卵管内で卵子と精子が出会い受精すると、卵管の内部は受精卵を子宮まで運ぶ役割も果たしています。

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膣は子宮とつながっている管状の器官です。通常膣内は、外から侵入してくる細菌による感染を防ぐため強い酸性に保たれています。また、出産時には産道となるため伸縮性に富んでいます。

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妊娠成立までの流れ

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排卵後、受精卵が着床して妊娠が成立するまでには約12~13日かかります。排卵してタイミングよく精子と出会い受精すると、2日後には4分割、3日目には8分割と細胞分裂を繰り返しながら子宮内膜を目指して卵管内を移動します。受精してから約5~7日で受精卵は子宮内膜に着床し、着床後数日で妊娠が成立します。

排卵

月に一度卵巣から卵子が飛び出すことを排卵といいます。通常排卵数は一個ですが、まれに二個出ることもあります。

生理が起こっている時期に、卵巣では次の妊娠に向けて卵胞(卵子を包んでいる袋のようなもの)が成長し始めます。卵巣には数十個程度の卵胞がたくわえられており、ホルモンの働きによって大きく成長していきます。一番大きくなった卵胞だけが残りその他の卵胞は消滅してしまいます。

一番大きくなった卵胞を主席卵胞といい、主席卵胞が20mmくらいまで成長したら卵子が卵胞を破って卵巣の外に飛び出し排卵が起こります。排卵後卵管采に取り込まれた卵子は、精子と出会うために卵管内を進んでいきます。

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受精

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排卵が起こると、卵子は卵管采でキャッチされて卵管内を進んでいきます。卵管の入り口付近にある卵管膨大部で待機し、精子と出会うと精子に取り囲まれますが、たった一個の精子だけが卵子の透明な膜を破って中に入ることができます。これが受精です。

最初の精子が入った時点で受精卵となり、他の精子が入れないように壁ができます。受精卵は細胞分裂を繰り返しながら子宮に移動します。

着床

受精卵が子宮にたどり着くと、フカフカのベッドのように厚くなった子宮内膜にもぐり込みます。これを着床といいます。着床して初めて妊娠が成立します。

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精子のしくみ

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卵子が精子と出会わなければ妊娠には至りません。妊娠するためには、精子のしくみを知っておくことも必要でしょう。

精子は精巣で作られます。0.06mmほどの大きさで頭部と尾部があり、主に尾部を動かして動きます。

一度に射精される精子の数は約2~3億個です。膣内は酸性に保たれているため、精子を守るために精漿(せいしょう)というアルカリ性の液体に守られながら進んでいきます。ただし、子宮に到達するまでに約99%が死滅してしまい、卵子までたどり着けるのは数十個~数百個程度とされています。

性行為によって射精の回数が増えると、精子の数が減ってしまうと思うかもしれませんが、回数を増やす方が受精をする力を保った精子が増えるため妊娠しやすくなります。

また、精子の寿命は36~48時間程度であるため、排卵日5日前くらいから排卵日にかけて性行為の回数を増やす方が妊娠する可能性が高くなるでしょう。

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まずは体の構造や妊娠の仕組みを知ることから始めましょう

夫婦 PIXTA

妊娠には、子宮や卵巣といった器官の構造やホルモンの働きなどがとても密接にかかわっています。毎月の生理や排卵も各器官やホルモンの働きによって維持されています。

妊娠を考え始めたら、まずは女性の体のしくみについて知識を深めてみましょう。今まで知らなかったことを知る機会にもなるかもしれません。

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ 先生

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