監修:清水なほみ 先生

【医療監修】子宮頸がんにおけるステージとは?子宮頸がんの発生と進行、ステージ別の治療方法

子宮頸がんと診断を受けた場合、気になるのは病状や病気の進行度合いではないでしょうか?がんのステージは、診断後の治療を決めるための指標にもなります。子宮頸がんの治療は、ステージごとに適した治療方法があり、選択肢は一つとは限りません。一つの方法を繰り返すのではなく、いくつかの方法を組み合わせることもあります。この記事では、子宮頸がんの発症から進行、ステージ別の治療方法についてご説明します。

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子宮頸がんの発生と進行

子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が原因です。性的接触によって子宮頸部に感染するため、性行為の経験がある女性は一生に一度は感染する可能性があります。

ヒトパピローマウイルスに感染しても、約90%の人は免疫によってウイルスが体内に潜伏した状態になりますが、約10%の人はウイルスの活動が持続して細胞への影響も続きます。

ヒトパピローマウイルスに持続感染している人の一部は、子宮頸がんの前段階である子宮頸部異形成が生じることがあり、症状の程度によって軽度異形成、中等度異形成、高度異形成と段階的な変化を経て子宮頸部の表面にできる上皮内がんになります。

子宮頸がんは、子宮頸部の表面だけにがんがある上皮内がん、そして周囲の組織に入り込む浸潤がんに分類されます。上皮内がんは、異形成細胞からがん細胞へと変化したばかりの状態で、初期の子宮頸がんです。この上皮内がんが数年かけて子宮頸部周囲の組織に広がる浸潤がんへと進行していきます。

子宮頸がんは、発症初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。しかし、症状が進行するにつれて下腹部痛や性交痛、不正性器出血などさまざまな症状が出ます。

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子宮頸がんにおけるステージ(病期)と5年生存率

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ステージとは、がんの大きさや他の臓器への広がり方でがんを分類してがんの進行度合いを判定するための基準のことです。検査後の治療方法を決めるために割り出したり、5年生存率を出すときの区分として使われたりします。

子宮頸がんにおけるステージは1期~4期に区別され、進行状態によってさらに細かく分類されていています。また、ステージごとに出されているおおよその5年生存率は以下の通りです。

  • 1期:92.0%
  • 2期:73.4%
  • 3期:55.7%
  • 4期:24.3%

5年生存率は年齢や病気の進行度、治療の方法、さらに合併症の有無などによって多少の誤差が生じるため、各ステージの患者すべてにあてはまるということではありません。そのため、医療機関によっても少し5年生存率のデータに差が出ることがあります。

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ステージ別の治療方法

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検査で子宮頸がんと診断された場合、子宮頸がんのステージ(病期)によって選択する治療方法が異なります。各ステージごとの治療方法について詳しくみていきましょう。

0期(ステージ0)

0期は早期のがんです。がん細胞は子宮頸部の上皮内のみとどまっている状態であることから上皮内がんとも呼ばれています。この時期は、がんのある子宮頸部の組織を円錐(えんすい)状に切除する円錐切除術(えんすいせつじょじゅつ)を行うのが一般的です。

円錐切除術は、子宮頸がんの病変部とともに子宮頸部を円錐状に切除する術式ですが、子宮頸がんの診断を確定し、さらにその後どのような治療を行う必要があるのかを確認するために行うこともあります。

円錐切除を行った際に病変部を取り残すことなく切除できれば追加治療は不要です。ただし、病変部に広がりが見られた場合は追加で治療が必要になることがあります。

また妊娠中に子宮頸がんの疑いがあっても、0期であれば出産を待ってから治療を開始することが可能です。

妊娠・出産・子育てアプリの「ママリ」では、子宮頸がんの治療に対して以下のような声があがっています。

私は4年前に円錐切除しました。
同じく上皮内ガンでした。
術後からずっと3ヶ月ごとに検査しています。
1ヵ月事だと大変ですね。子宮頸がんは進行が遅いのでそんなに頻繁に検査するのはストレスになりますよね^^;

私は再発もあるから出来れば2年は妊娠しない方がいいけど、もし妊娠しても大丈夫みたいなこと言われました。
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私は10年以上前ですが、子宮頸がんの0期(ステージ0)で、高度異形成と診断されました。
分かってからすぐに手術の予約をして、2週間後くらいに手術しました。

円錐切除術をして、術後2週間くらいで退院しました。

その後は定期的に検診があり、最初は1ヶ月に1回、しばらくして3ヶ月に1回、術後2年くらいで半年に1回になりました。

術後5年経っても転移など何も見られなければ、完治となりました。
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子宮頸がんの0期は上皮内がんと呼ばれる状態ですが、子宮頸部異形成の中でも上皮内がんに移行する可能性が高い高度異形成と区別がつきにくいため、高度異形成も0期に分類されます。

体験談では、高度異形成もしくは上皮内がんと診断されてから円錐切除術を行い、術後定期的に検査や診察のため通院が必要となります。術後すぐは1ヶ月に一度の定期検診を受けていたという方もいるようです。

円錐切除術の手術時間は30分程度で終わりますが、入院期間は日帰り入院の病院があれば数日~1、2週間程度の入院まで医療機関によってさまざまです。

1期(ステージ1)

1期は子宮頸がんが子宮頸部のみに認められる状態で、子宮体部や他の臓器には広がっていない状態です。1期の中でも1A期、さらに1A1期、1A2期と1B期に分けられます。

1A期は、がんの広がりは確認できるものの病変部の深さが5mm以内で縦軸での広がりが7mmを超えないものを指します。

通常1期は、主に円錐切除や子宮のみを摘出する単純子宮全摘出術、子宮とその周辺の組織を切除する準広汎子宮全摘出術(じゅんこうはんしきゅうてきしゅつじゅつ)を行いますが、1A2期から1B期にかけては子宮や周辺の組織だけでなくさらに広範囲を切除する広汎子宮全摘出術を行うこともあります。

第1子妊娠した際の初期検査で子宮頸ガンと診断、高度異形成~上皮内ガンだろうということでそのまま妊娠継続し出産、産後10ヶ月で円錐切除しました。
結果は上皮は超えてステージ1の段階でした。幸いなことにステージ1でもかなり初期だったようで転移など心配することはないと説明されました、術後からもうすぐ2年経ちますが3~4ヶ月毎に検診し、今のところ問題ないそうです。
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子宮頸がんの1期は、早期がんとされますが1期の中でもさらに細かく分類されており、段階によって円錐切除術から子宮全摘出術、放射線療法など異なる治療方法が選択されます。

妊娠初期検査で異常が見つかったという方は、子宮頸部の高度異形成もしくは上皮内がんと診断されても妊娠継続が可能だったそうです。

産後10ヶ月で円錐切除術を受けた際、1期(ステージ1)という診断結果だったものの転移の心配はありませんでした。そして、術後2年経過しても3~4ヶ月ごとに定期検診を受けているようです。

2期(ステージ2)

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2期は子宮頸がんが子宮頸部を超えて広がっている状態です。2期は2A、2B期に分かれ、さらに2A1期、2A2期と分けられます。

2A1期は膣壁に広がった腫瘍が4cm以下のものを指し、2A2期は4cmを超えるものを指します。

2期の治療は、子宮だけでなく卵管や子宮周辺の組織を切除する広汎子宮全摘出術、および骨盤内のリンパ節切除、もしくは放射線療法+化学療法のいずれかを行います。

3期(ステージ3)

3期はさらに子宮頸がんが広く浸潤した状態を指します。

3期は3A期と3A期に分類され、3A期は膣壁へのがんの広がりは膣の下3分の1にまで達しているものの骨盤壁にまでは達していないもの、3B期は子宮頸部周辺の組織や骨盤壁にまで達しており、さらに腎臓と膀胱(ぼうこう)をつなぐ尿管までがんが広がっている状態を指します。

3期の治療は、手術治療は行わず放射線療法と化学療法との併用が標準治療となっています。

4期(ステージ4)

4期になると子宮頸がんが小骨盤腔(しょうこつばんくう)をこえて広がり、膀胱や直腸の粘膜にも広がっている状態となります。

4期は、4A期と4B期に分類されており、4A期は膀胱や直腸の粘膜にがんが広がっている状態、4B期は小骨盤腔をこえてがんの転移がみられる状態のことを指します。

4期では主に同時化学放射線療法(CCRT)や全身化学療法、緩和的放射線療法を行い経過をみていきます。転移したがんの手術を行うこともあります。

出典元:

医師と相談して自分に合った治療方法を!

病院 PIXTA

子宮頸がんと診断されたらその後の治療や予後について気になるものです。子宮頸がんは、早期発見できれば完治することも可能なため、定期的な検査を受けることが大切です。

もし子宮頸がんと診断された場合は、自分の病状やステージに応じた治療や必要な検査を受ける必要があります。年齢や治療後の妊娠希望の有無など、個々の状況によって治療方法も多少異なるため、医師と相談しながら治療を進めていけるとよいですね。

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ 先生

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