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マタニティハラスメント(マタハラ)とは?何が原因?実態と対策・対処法まとめ

マタニティハラスメントという言葉、最近よく耳にしますよね。近年、日本やアメリカで増加傾向にあり、社会現象になりつつあるマタニティハラスメント(略してマタハラ)とは、一体どのようなことを指すのでしょうか?その原因や影響、対策などについてまとめました。あなたはマタニティハラスメントを受けていませんか?

PIXTA

マタニティハラスメントとは?

近年、マタニティハラスメント(マタハラ)という言葉を耳にすることが増えましたが、その実態はどういったものなのでしょうか?原因と併せて詳しく見ていきましょう。

マタニティハラスメントの実態!

まず、マタニティハラスメントとは、大まかに言えば下記のようなことを指します。

  • 職場で妊娠・出産を理由とした解雇・雇い止めをされる
  • 妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的な嫌がらせ
  • 自主退職を強要される

日本労働組合総連合会の調査によると、妊娠経験のある女性労働者の25.6%が「マタハラを受けたことがある」という結果が出ています。

これは、セクハラやパワハラよりも高い数字であり、妊娠中の女性がマタニティハラスメントの危機にさらされていることがわかります。

具体的な内容は、下記の通りです。

  • 妊娠について心ない言葉を言われた、無視をされた
  • 妊娠を相談できる職場環境ではなかった
  • 妊娠中・産休明けなどに、残業や重労働などを強いられた
  • 解雇や契約打ち切り、パートへの格下げ
  • 自主退職へ誘導された、追い詰められた

どこまでがハラスメントなのかを正確に判断や定義するのは難しいところでもあります。ハラスメントをした側はそんなつもりはなくても、された側が不快感を受けたり傷ついたりするということが起こりうるのです。

それでも実際に妊娠を期に自主退職へと追い込まれたり、パートの方が次回の契約更新をしてもらえないなどという事象は明らかなマタニティハラスメントと言えるでしょう。

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マタニティハラスメントが起こる原因とは?

マタニティハラスメント PIXTA

ではどうしてマタニティハラスメントが起こるのでしょうか。マタニティハラスメントが起こる大きな原因として挙げられる理由は以下の2つです。

  • 同僚の妊婦への理解や協力不足
  • 会社の支援制度や運用の徹底不足

理解不足や協力不足の背景には、妊婦への制度や法律の認知度が低いことや、妊娠や出産に伴う女性の体調の変化への気付きが足りないことがあります。

働く女性が増えているのにも関わらず、妊娠を職場に理解してもらえない、会社の制度が追いついていないというのが今の日本の現状です。

妊婦さんが受ける影響と対策とは?

妊婦 仕事 PIXTA

妊婦が受ける影響とマタニティハラスメントへの対策についてまとめてみました。

マタニティハラスメントの影響って?

妊娠していることを理由にしたいじめや給料を減らされるといったマタニティハラスメントを受けることによって、精神的に負担がかかってしまい、その影響で体調を崩す妊婦さんもいるようです。

妊婦なのに仕事中に重い物を持たされたり、負担の多い仕事をさせられて、流産するケースもありました。

マタニティハラスメントを恐れて、妊娠することを躊躇う女性も出てきています。マタニティハラスメントが当たり前のように横行している職場では、働きながら妊娠や子育てをすることに自信が持てないなくなってしまいます。

対策としてできることは?

マタニティハラスメント PIXTA

マタニティハラスメントの対策として出来ることは何でしょうか。以下に対策法をあげてみました。

相談する

マタニティハラスメントであまりにも不当な扱いを受けるようなら相談をしましょう。妊娠・出産を理由に不当解雇する等は違法になる可能性が高いので法律もしっかり理解しましょう。

上司や同僚に相談出来たらなお良いですが、上司や同僚からマタニティハラスメントを受けることが多いので、会社の相談窓口やマタニティハラスメントに詳しい法律相談所に相談するほうが良いかもしれません。

厚生労働省でも相談を受付けているようです。

厚生労働省

出産や育児への理解を深める

出産や育児への理解 PIXTA

マタニティハラスメントについてだけでなく、企業として出産や育児への理解を深めることも必要です。ことあるごとに従業員へマタニティハラスメントへの理解や、制度や法律の周知を行うことはとても大切です。

妊娠することで起こる変化や症状を知り、妊婦にどのように気遣い、対応すべきかを男性も女性も学ぶ機会をつくることが大切です。

会社として出産・育児の制度を急には整えられない場合でも、上司や周りが妊婦への理解や配慮があるだけでも妊婦の心理的負担はずいぶん違うはずです。

職場全体の働き方を見直す

一番難しい対策ではあるのですが、職場全体でお互いにフォローしあう体制を作れることが有効です。企業の中には、出産や育児で社員が抜けることに対応するため、社員がペアを組み、普段から情報共有しながら仕事を進めるダブルアサインメントと呼ばれる取組みをしているところもあります。

感謝と思いやりの気持ちが大切!

妊婦 仕事 PIXTA

マタニティハラスメントは少子化につながる要因として取り上げられることも増え、最近話題になっているものですが、その実状はまだまだ知られていないのが現状です。

会社として妊婦やマタニティハラスメントへの理解に努めていくと同時に、妊婦や育児をしながら働いている女性も上司や同僚の協力に対し、当然のことと思わず、感謝の気持ちを忘れずに示していくことが大切です。

お互いがお互いを思いやれる職場、社会へとどんどん変わっていくといいですね。

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本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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