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「孫育て」、祖父母と孫の関わり方と嫁としての心得

共働き家庭にとって、子育て全般を手伝ってくれるじいじとばあばの存在は、とてもありがたいですよね!今、子育てを終えた後の「孫育て」に注目が集まっています。「あるある」「そうだったのか」という事実まで…。ここでは、現代のじいじとばあばの「孫育て」における奮闘ぶりと、それを見守る嫁としての心得について考えてみたいと思います。

PIXTA

祖父母にとっての孫という存在

皆さんは、自分の祖父母についてどのような印象を持っていますか?筆者にとって祖父母は「いつも笑っていて優しいおおらかな人」という印象です。

今思い返してみれば、ほとんど怒られたり注意されたりした記憶もなく、どんなときでも優しく包み込んでくれる、会うと安心できるという何だか特別な存在でした。

皆さんが頭に思い浮かべた印象はどのようなものでしたか?筆者の印象とはまた違うかもしれませんが、やはり特別な存在であったことには変わりないのではないでしょうか。

そして、祖父母にとっても孫という存在はやはり特別なのです。

生きがいの再来!

シャボン玉と祖父母 PIXTA

孫を持つようになるのは、定年退職の少し前か退職後くらいの年齢が一般的。定年退職後は特に、長い間担ってきた会社での役割を終えた時期。

自分自身の存在価値を急に見失ったり、もう自分には何もできることはないと思い込んでしまったり…。会社を退職した後に自分のやりたいことを見い出せずに引きこもってしまう、そんな高齢者も少なくありません。

しかし、そのような時期に孫から「じいじ!ばあば!」と慕われることにより、自分が必要とされている!できることはまだまだあるんだ!と、孫の存在が新たな生きがいになるようです。

「孫育て」が裏目に?事件簿

ダメ PIXTA

祖父母にとって、いかに孫の存在がかわいいかは分かりましたよね。ただ可愛いだけでなく、自分の生きる意味を再確認させてくれる孫という存在は、やはり特別なもののようです。

しかし、その孫への干渉が行き過ぎるとさまざまなトラブルが起きてしまいます…。筆者も実際に経験したものを他のママ達の体験談とともに紹介します。

「えっ!それ食べさせちゃうの?」事件

驚き PIXTA

まだあげたことない食材をあげてしまうこと。特に甘いもの! 1歳の娘にケーキの生クリームを食べさせようとし、それを軽~く拒否すると、今度は「スポンジの部分なら大丈夫だよね~」とか言いながらあげようとしてきます。スポンジだって何が使われているかわからないでしょうが!(ぽこぺん、30歳) 出典: enfant.living.jp

これはよく聞く話ですね。筆者と夫の両親は地方に住んでいるため、ひんぱんに起こる問題ではないのですが、帰省のたびに毎回と言ってよい程起こる事件の一つです。

筆者の場合、棒付き飴を食べさせられた実体験があります。

ある日、娘の口から出ているなにやら怪しい白い棒。よくよく見ていると、しゅうとが「とてもよい子にしてたから飴を食べてるんだよね~!」と一言。

虫歯などを考慮し、あえてあげていなかったのに…それから娘はしばらく「飴!飴!」と連呼するようになり、事態を収めるのにとても苦労しました。

「絶対に孫は悪くない!」事件

子供泣く PIXTA

義理の両親の話です。子どもがまだ2歳だったころ、ずいぶん動きが活発になってきてテーブルやドアにぶつかることが多々ありました。それを見て「なんでこんなところにテーブルがあるんだろうねぇ。こらっ!」とテーブルを叱っていました。

ドアなどの場合も同じです。まぁ、孫がかわいいのと、ものが壊れたりといったこともなかったので何気ない対応だったのだと思いますが・・・大きく育った旦那が家中あちこちぶつかって歩いて不機嫌になっているのを見ていると、「このせいだったんだぁ・・・」とあきれてしまいます。正しく教えるものは正しく教えてもらわないと・・・全く! 出典: moomii.jp

これもよくありますよね。ある程度大きくなってからしか叱らないという方ももちろんいると思いますが、筆者はどんなに月齢が小さくても、言葉を選びながら「叱る」ということも必要だと思っています。

義理のお兄さんの子供に関して、似たようなことがありました。

食事中にウロウロしたり、妖怪ウォッチのメダルを出したりしまったりと落ち着きがない状態。しかし、しゅうとめは全然食事が進んでいない孫を優しいまなざしでじっと見つめているではありませんか。

孫というものはそんなにかわいいものなのかと驚きつつ、それはさすがにダメでしょ!と思った瞬間でした。

「必殺!おくちできれい」事件

PIXTA

ショートケーキのイチゴが食べたかった息子。義母にイチゴちょうだい!と言ったら、快くくれたのは良いのですが、生クリームがついてたらいけないと思ったのか、一度自分の口に入れてキレイにしてくれました… そして、息子にアーンと!ついたままのほうがマシだったー!(よっぴ、32歳) 出典: enfant.living.jp

筆者には経験がありませんが、口移しに関しては多くの人が経験しているのではないでしょうか。離乳食の際、やわらかくするために口の中でていねいにつぶしたものを与えられていた…というような経験をした人もいるかもしれません。

口移しではないのですが、筆者にも一番記憶に残っている事件があります。

去年の夏、虫に刺されたとかゆがっている娘にしゅうとめが何かを塗っているのを発見。よく見ると大人用のメントール入りリップクリームでした。一度や二度ではどうなるというわけではないですが、衝撃を受けたできごとでした。

このように、孫育てに奮闘するあまり思いもよらないところでトラブルが発生することもあります。

悪気があるわけではない

感謝 PIXTA

祖父母は人生と子育ての先輩である

祖父母は何といっても人生の大先輩。そして子育てにおいても先輩なのです。「昔と今とでは環境が違う!」「自分の子供と一緒にしないで」「年上だからといって…」と思うこともあるかもしれません。

しかし、よく考えてみて下さい。私たちよりもはるかにたくさんの経験をし、長い時間を過ごしてきた祖父母との時間は、触れたことのない教養や文化をあなたの子供にたくさん見せてくれるはずです。

自分や大好きな旦那さんを育て上げてくれた人である

一番忘れてはいけない事は、孫にとっての祖父母とはママとパパを育ててくれた人であるということ。祖父母がいなければ自分も夫も生まれてはいないし、育ててくれたからこそ今の生活があるのです。

自分と人生のパートナーに選んだ人を立派に育て上げてくれた祖父母に対し、感謝の気持ちを忘れずに持ち続けたいですね。

孫育ての裏で…祖父母の現実と解決策

家族 PIXTA

なんとなく分かり合えてきたような気がしてきましたね。でも、実はまだまだ分かっていない部分があるんです。

ここからは、嫁としての立場で祖父母の孫育てに対する「真の思い」と、こちらに必要な「心得」について考えていきましょう。

現実①体力的にきつい

今の時代、とても孫がいるように見えない元気な祖父母もたくさんいますよね!

しかし現実はそうでもなく、祖父母は自分たちの思いとは裏腹に、足腰が弱り動きが遅くなったり判断力が鈍ったり、いろいろなところで老いが出てきます。

そんな祖父母が孫育てに奮闘すると、元気いっぱいの孫についていくのはとても大変。また、孫は年々大きく成長し、パワーも増していきます。

見た目に騙されて忘れてしまいがちですが、孫と遊ぶのが実はつらいと感じている祖父母もいるのかもしれません。

解決策:年寄り扱いはせず、適度にねぎらう

孫からプレゼント PIXTA

そんな祖父母も、やはりあからさまに「きついでしょ?やらなくていいよ!」などと言ってしまうと「年寄り扱いしないで!」と逆に嫌な思いをさせてしまう事もあります。

決して年寄り扱いはせず、「いつもありがとう」「無理しないで」など感謝の気持ちを言葉で伝えてあげるようにしましょう。

現実②ママがどういう子育てをしたいのかが分からない

これは特にしゅうとめと嫁との間で起こる問題なのかもしれません。しゅうとめに遠慮、逆に嫁に遠慮して言いたいことを相手に言えず、それがトラブルの原因になってしまうのです。

昔はしゅうとめが怖い、という話をよく聞きましたが、現在は逆に嫁に対し気を使うしゅうとめが増えているのも事実です。

それにともない、嫁がママとしてどういう子育てをしたいのかが分からないという祖父母も増えています。

解決策:自分の子育て論をあえて話す

話す女性 PIXTA

祖父母に子供のお世話を頼むときには、こちらの考えや教育方針を共有するということは最低限のマナーのようなものです。

「勉強よりも運動をして欲しい」「まだこれは食べさせたくない」など、少し細かいかもしれませんが子育てで気をつけている事は何でも話し、祖父母と考えを共有しましょう。

また、家で決めている子供とのルールなどもなるべく具体的に伝えるといいですね。忘れてはいけない事は、「祖父母の子育てを否定しない事」。

伝えるときは、「私はこういうやり方がよいと思います」など、やんわりとした言い方をするよう意識しましょう。また、それを伝えた後は祖父母を信じて任せましょう。

現実③嫁との関係は良好であると信じている

基本的に嫁はしゅうとめに文句を言いづらいため、勘違いをしてしまうという事例です。

確かに、しゅうとめから「何でも話してよいからね!気にしないから!」などと言われても、嫁の立場からすると「言えない…」となりますよね。

しかし、「はい!何でも話します!」とそのときは返事をしているため、しゅうとめは「私たちは関係が良好!」と少し勘違いしてしまうことも。

解決策:そのままでOK、何か言いたいときは夫を通じて

旦那さんにお願い PIXTA

基本的には、現状が一番波風が立たず幸せなのでそのままでよいかと思います。しかし、特に子供のことに関してはいろいろと言いたいことも出てきますよね。

そんなときは夫を通して伝えてみましょう。男の人はしゅうとめと嫁の間によく挟まれ、それを嫌がるというイメージがありますが、やり方しだいで負担なく行うことができます。

しゅうとめはこんなことをしてくれるなど褒めることから始め、自身がしゅうとめに伝えたい希望をやんわりと共有しつつ、夫へ伝達をお願いをする…という流れですと、聞いてくれることもあると思いますよ。

「しゅうとめを褒め、労る」「夫に頼る、たてる」を守ればスムーズに動いてくれると思いますよ!

現実④孫育てにはリミットがある

少し悲しいお話ですが、やはり年齢には勝てません。祖父母の孫育てには時間という、誰にも止めることのできないリミットがあります。

仕方のないことですが、人生の残りの時間を自分の子供に全力で注いでくれていることへ感謝をすべきですよね。

解決策:相手の考えや気持ちを想像し寄り添う

祖父母 PIXTA

人は、人生をいつか終えます。生きている間は好きなものを食べ、好きなところに行き、好きなだけ笑い、泣き、怒り、好きなだけ不満も言います。

お互いに文句や不満を言い合うことは、それが陰口であっても生きているからこそ。だったら、その文句や不満を相手の考えや気持ちを想像しながらぶつけてみたらよいと筆者は思います。

どんな立場でも、どんな年齢でも、まず相手を思いやり寄り添うことから始めてみましょう。

自分もいつかは「孫育て」

PIXTA

ここまで書いてみて今年の夏、実家での過ごし方が変わるような気がします。

お互いに知っているようで知らない本音。それぞれの立場でしか分からない現実。いつかは自分も「孫育て」を経験し、奮闘するんだろうなという不安と期待。

この機会に少し立ち止まって、3世代でゆっくり話す時間を作ってみてはいかがでしょうか。その時間はとても貴重で、間違いなく愛情溢れるひとときになる事でしょう。

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本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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