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四種混合ワクチンの一部ロットで自主回収の呼びかけ
四種混合ワクチンとは、ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオを予防するためのワクチン。生後3ヶ月から接種でき、お子さんにすでに何回か受けさせている方もいるでしょう。
この四種混合ワクチン、阪大微生物病研究会が製造した一部ロットの製品について自主回収の呼びかけがされています。その理由は、
有効成分の1つである不活化ポリオウイルス3型のD抗原量※が有効期間内に承認規格を下回った ※1
というもの。言い換えると、「四種混合ワクチンで防げる病気のうち、ポリオに関する成分の量が規定よりも少なかったため、自主回収に至った」ということです。
わが子が受けたワクチンが該当するかは母子手帳で確認できる
©ママリ
今回、自主回収対象となった四種混合ワクチンは「テトラビック皮下注シリンジ」。ロット番号は上の表のとおりです(表の「製造番号」部分)。
わが子が受けたワクチンが対象かどうかは、母子健康手帳の「予防接種の記録」ページを見ればわかります。
©ママリ
画像のように、すでに接種したワクチンのシールが貼られているかと思います。ここの記載されているロット番号(アルファベットや数字)を確認してください。
わからなければ、予防接種をした医療機関に問い合わせると確実です。
該当するロットのワクチン接種でも十分な抗体は得られる
わが子が受けたワクチンが今回の自主回収対象だったとして、具体的に何か対応は必要なのでしょうか。
決められた量よりも成分が少ないとなると、「安全性に問題はないのか」「わざわざ痛い思いをさせたのに、予防接種をした意味がないのでは」と不安になりますよね。この点については、
当該ロットの製品に関しましては、現時点で安全性に影響があったとする報告はございません。
(中略)
承認規格より低い抗原量のワクチンを接種した場合であっても、今回判明した程度の有効成分量が含まれていれば、十分なポリオウイルス(3 型)に対する抗体を獲得できることを示しております。 ※2
つまり、該当するロットのワクチンを接種したとしても、ポリオウイルスに対する抗体は獲得できるとのことです。
希望に応じて、費用負担なしで抗体検査を受けられる
わが子が自主回収対象のロットを接種しており、抗体が獲得できているか不安な場合は、ポリオの抗体検査を受けるという手段があります。
抗体検査にかかる費用は、ワクチン製造元である阪大微生物研究会が負担し、保護者が負担することはありません。検査を希望する方は、かかりつけの医療機関に相談してみましょう。
抗体検査の結果、追加接種が必要となったら、不活化ポリオワクチンを使用します。この費用についても阪大微生物研究会が負担するとのことです。
- わかすぎ小児科クリニック「四種混合と二種混合ワクチン」(http://wakakids.com/vaccine/112,2019年9月5日最終閲覧)
- Mキッズクリニック「4種混合・3種混合・2種混合ワクチン」(http://www.m-kids-clinic.com/va/va_dpt.html,2019年9月5日最終閲覧)
- 阪大微生物病研究会 田辺三菱製薬「『テトラビック皮下注シリンジ』 一部ロットの製品(製造番号:4K23 及び 4K24) 自主回収のお詫びとご協力のお願い」(https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000535794.pdf,2019年9月5日最終閲覧)
- 柏市「四種混合ワクチンの一部ロットの自主回収に伴う抗体検査及び追加接種に関するお知らせ | 柏市役所」(http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/170500/p051546.html,2019年9月5日最終閲覧)
- 枚方市「4種混合ワクチンの製造販売会社による一部ロットの自主回収について | 枚方市ホームページ」(https://www.city.hirakata.osaka.jp/0000025476.html,2019年9月5日最終閲覧)