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産後すぐに動くと体にどのような影響があるの?「産後の肥立ちが悪い」とは?

出産したばかりの産褥期は、体調や体力が戻っていないこともあり、体を休めることが大切です。しかし、産後の状態には個人差がありママによっては元気で動けそうに感じている方もいるでしょう。元気なのであれば動いても大丈夫と感じてしまいますが、産後に動きすぎると「肥立ちが悪くなる」といった言葉があります。「産後の肥立ちが悪い」とはどういう状態なのか、産褥期に動きすぎることによる体への影響についてまとめました。

PIXTA

産褥期は動けても休んでいた方がいいの?

ママリに、産褥期に動くことにどんな影響があるのかという相談が寄せられました。

産褥期に無理するとダメだと言われますが、無理したらどうなりますか?

今日で産後10日です。退院してから何日かは親が来てくれたり、旦那が時短してくれたりしていましたが、私も動けるようになったので今は普通に家事してます。

無理しているという自覚はないんですが、身体は動けても休んでいたほうがいいんでしょうか?
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産褥期に無理をしてはいけないと思いつつ、動けるようになったので普通に家事をこなしているそうですが、元気だからと動いてもよいのか、不安なようです。

今は元気でも後々影響は出てこないのか、「産後の肥立ち」について見ていきましょう。

産後3週間は体を休めましょう

睡眠 日本 PIXTA

出産後の産褥期は、妊娠や出産によって変わった体を徐々にもとに戻していく時期でもあり、悪露が続いたり排便や排尿がしづらかったりといった状態にあります。

特に、子宮の回復と開いた骨盤を閉じさせるには時間がかかり、体調が妊娠前の状態に戻るまでには6~8週間かかるのが一般的です。

産後1か月は、子宮内にたまった血液や分泌液を排出するために悪露が続きますし、骨盤が閉じる前に立ちっぱなしや激しい動きなどをすると、内臓が下がったり骨盤にゆがみが生じたり、後まで影響が残ることも。

産後2週間はなるべく動かずいつでも休めるようにしておき、家事も控えておいたほうがいいでしょう。

産後3週間目になると、少しずつ家事ができるようになりますが、長時間の立ち仕事は控えてなるべく体を休ておくようにしてください。

赤ちゃんが寝ているときは一緒に体を休め、産後3週間目の後半で「床上げ」をすることが推奨されています。

その後も産後6週間目くらいまでは、あまり遠出や長時間の外出はせず、無理のない範囲で動くようにしましょう。

出典元:

動き過ぎは産後の肥立ちが悪くなります

産後 PIXTA

よく言われる「産後の肥立ち」とは、産後の体が妊娠前の状態に回復するまでの期間を現しており、産後すぐに無理をしてしまうと、体に下記のような影響が出ることが考えられます。

  • 子宮復古不全(しきゅうふっこふぜん)
  • 産褥熱(さんじょくねつ)
  • 骨盤のゆがみ
  • 産後うつ
  • 乳腺炎

さらに医療法人社団 東寿会 産前産後ケアセンター 東峯サライでは下記のように明記していますので、産後いつごろから動くか迷った際の目安にしてください。

昔からのことわざに「床上げまで3週間」という言葉があります。母親は寝て体調の回復に専念し3週間は布団を敷いて養生しましょう!という事だそうです。産後に無理をすると肥立ちが悪くなり様々な症状がでてしまいます。
ある説には産後の肥立ちが悪いまま過ごしていくと更年期の時にキツクでるとも言われています。
※1
産後の肥立ち(回復)が悪いとどうなるのでしょうか?
熱が出たり、疲労感が取れなかったり、腰痛に悩まされたりといった体調不良。
気分が沈んだり、涙もろくなったりと産後うつにも罹りやすくなります。
これらの症状が出てしまうのは今後の育児をする上でとても負担になります。育児を楽しくしていく上で産後のケアはとても大切なのです。
※2

古くから言われているように、産後の母体をしっかり休めることはとても重要で、元気に感じていても体はまだ完全には回復していません。

家事や育児、仕事など、産後すぐにでも取り組みたいこともあるかと思いますが、後々まで影響が出る可能性もあるので、産褥期にはまず体をしっかり休ませることを優先してください。

出典元:

産後3週間はしっかり体を休めよう

産後 PIXTA

産後の体の調子は人によっても異なりますが、元気なように感じても出産によって大きな負担がかかった体には十分な休息が必要です。

無理をすると後から影響が出てきますので、周りからのサポートを受けて赤ちゃんと一緒にゆっくり過ごしてくださいね。

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