認定こども園の問題点、デメリットって何?
少子化で園児が減る幼稚園、働くママの増加で待機児童が増える保育園。その問題を解決する方法として生まれた「認定こども園」。
少しずつ増えてきているようですが、まだまだ浸透しきれていない様子。どうしてなのでしょうか?ここでは、認定こども園のデメリット、問題点に焦点を当ててみました。
どうして認定こども園は増えないの?
「2008年には2000以上の認定こども園ができる」と発表された認定こども園ですが、2014年4月1日時点でまだ1359件と2000件には程遠いのが実態です。
「少子化で困っている幼稚園の園児が増え、待機児童が減らない保育園も助かる一石二鳥の施設!」と一見素晴らしいシステムのように見える認定こども園ですが、現実はそうスムーズではないようです。
では、なぜ増えないのでしょうか?そこには、運営する施設側のデメリットがあるようです。
施設側のデメリット
保護者側から見ると
- 幼稚園ママ→幼児教育はそのままあるけれど保育時間が長くなって素敵!
- 保育園ママ→保育時間は変わらず仕事もできるし幼児教育もしてくれて素敵!
と、一見「一つの建物の中で幼稚園と保育園のいいところが一緒になった施設」のように見えるため、本来ならもっともっと増えていいはずの認定こども園。
しかし施設側から見ると
- 「幼稚園教諭」と「保育士」では園児の年齢や、園にいる時間に応じて対応できる先生が違う
- 保育料の計上や予算が、幼稚園部分と保育園部分で違う
というデメリットが存在するのです。
つまりは、大きな問題点は「幼稚園側と保育園側が本当に連携していないので、施設にしわ寄せが来る」ということになるようです。
そのために、園の数がなかなか増えていかないというのが現状。
もう少し政府側が現場の声を聞いてくれると良いのでしょうが…。
保護者側のデメリット
園側のデメリットだけではありません。保護者の側にも、問題点はあるようです。
幼稚園ママのデメリット
運動会などイベントの多い幼稚園には、「役員」や「父母の会」などの会がある園も多く、平日の昼間にもお手伝いなどで園に行くことが多くあります。
けれども、お仕事をしている保育園ママは参加することができません。そうなると「どうしてあの人は来ないのに私たちだけ手伝いをするのか」という不満が生まれます。
幼稚園ママの中にも内職をしたり幼稚園の短い保育時間に短時間のパートで家計を助けている主婦が多いのが現実です。
その中、保育園ママと幼稚園ママの立場による活動レベルの格差は、納得のいくものではないというものがあるようです。
保育園ママのデメリット
働くママにも事情のある方は多いでしょう。自営で夫婦ともに日中お店を開いている方もおりますし、家計の事情や介護問題など…。
幼稚園ママからはなかなかわかりにくい問題もあり、本来なら幼稚園に入れて運動会などのイベントにも積極的に参加したかったけどできない…というママもたくさんいるのですが、どうしても「子供を顧みずキャリアを追うパワフルママ」のイメージを持たれがちな働くママ。
こども園になることで双方の交流が増え、理解が高まることが理想でしょうが、その「交流の場」に参加が難しい働くママ側にしても、幼稚園ママからの不満の声は辛いものになるようです。
実際にあった体験談
実際には、どんな問題があるのでしょうか?現場の声を探してみました。
付き合いがギクシャク…
ネットの相談サイトでも、認定こども園でのトラブルの相談が寄せられています。
幼稚園だったとこが、認定こども園になり、市からの紹介で、入れることになりました。ありがたや…
でも幼稚園ママと保育園ママと、なんだか付き合いがギクシャクしています。
待機児童解消の為の、すばらしい対策ですが、やはり幼稚園と保育園は似て非なるものでした。
ランチのお誘い、行事の手伝い。
断るのも申し訳なくめんどくさい、同じように感じてるかた、いますか?
仕方ないのはわかってますが、なんだかモヤモヤ…して気持ちが晴れません。 出典: komachi.yomiuri.co.jp
働くママの声ですね。
それに対してもやはり幼稚園ママからの「入れればどこでもいい人たちが来るこちらもモヤモヤ…」のコメント。
立場の違いすぎる状況なので気持ちのいい関係を築くのはなかなか難しいようです。
未来を担う子供たちのために!を考えてほしい!
色々問題はあれど、幼稚園の先生も、保育園の先生も、それぞれの経験や理念を元に子供たちのために一生懸命考えてくださってます。
パパもママも、家族のために一生懸命働いたり、育児をしたり頑張っています。
行政がもう少し、国民側に寄ってくれるともっとスムーズになりそうですね。
大切なのは子供たちです。
子供は未来の宝物、ママも命をかけて生んだ大切な宝物です。
大人の都合ばかりを議論せず、子供にとって本当にいい環境を考えられる国を目指したいですね。