初産の平均年齢って何歳くらいなの？

日本の初産の平均年齢

女性の社会進出や子育て環境の変化など、さまざまな要因が重なって、初産の平均年齢は年々上がってきています。以前の平均年齢と比べると、どのくらい平均年齢が上がってきているのでしょうか。

初産の平均年齢は30.6歳

厚生労働省が発表した平成26年の調査によると、第1子の女性の平均年齢は30.6歳。 平成23年に初めて30歳を超えて（30.1歳）から毎年上昇しています。

初産の平均年齢が上がっている理由

なぜ初産婦の年齢が上がり続けているのでしょうか？それは、社会環境の変化や、女性の社会における立ち位置の変化によるものではないでしょうか。いくつか考えられる理由を挙げてみました。

女性の社会進出

女性の社会進出が進み、一定のキャリアを積むためには、結婚や出産という選択をしない女性が増えているのではないでしょうか。

実際、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」を見ると、平均初婚年齢は年々上昇。晩婚化の傾向がはっきり見てとれます。

また、女性の働く環境は整ってきたものの、働く女性が子育てするための環境は整備し切れているとは言えないのが現状です。保育園問題なども深刻化しており、出産へのハードルが高くなっているように思えます。

子育て費や教育費の増加

厚生労働省の「平成27年 国民生活基礎調査の概況」によれば、子育て世帯の所得は決して右肩上がりではありません。

一方、文部科学省「平成26年度 子供の学習費調査」によれば、幼稚園から高校までの15年間すべて私立だとトータルで約1,770万円。すべて公立でも約523万円かかります。大学に入るならさらに予備校費用や受験費用、大学の学費もかかります。

ある程度の経済的余裕がない場合、子供を産むことを先送りにしている夫婦もいるかもしれません。

育児への不安

核家族化が進む中で都市部では、地域みんなで子育てをするという習慣は非常に薄らいでいるように思います。

子育てはママの仕事、それが当然、という風潮も否定できません。子育てに自信をもてない女性もいるかもしれません。子育ては意外と孤独な闘いでもあるのです。

何歳までなら赤ちゃんを授かることができるの？

日本産婦人科医会によれば、高齢出産とは35歳以上の出産(初産)のことです。35歳を超えた著名人も出産を経験している昨今、不妊治療等の対策をとれば、何歳まででも妊娠できる？と思えてきます。

しかし、医学的には年齢が進むにつれ、さまざまなリスクも上がってくるのです。以下の資料によれば、高齢出産のリスクは次のとおりです。

〇妊娠しにくくなる
〇流産率が上昇する
〇さまざまな産科異常の率が上昇する
• 妊娠前からある異常：子宮筋腫など
• 妊娠中の異常：妊娠高血圧症候群，妊娠糖尿病など
• 分娩時の異常
– 分娩誘発や陣痛促進を必要とする率が上昇する
– 帝王切開率や器械分娩率が上昇する（特に初産）
– 分娩時出血量が多い傾向 －低体重児が多いとの報告も
• 染色体異常の頻度が上昇する 出典： www.jaog.or.jp

高齢出産をした女性の声

実際に高齢出産をした方々の体験談をいくつかご紹介します。

39歳で初産した方の声

41歳で初産した方の声

43歳で初産した方の声

体験談の中には肉体的に辛かったという声も多くあげられていますが、中には高齢出産とは感じさせないようなお産を経験した方もいました。

初産の平均年齢は上がっているものの、リスクは認識しておくべき

初産の平均年齢が30歳を超え、芸能人の高齢出産の話題も豊富です。しかし、高齢出産のリスクが軽減されたわけではありません。

冒頭でも述べたように、初産の平均年齢はここ数年上がっていますが、高齢出産のリスクについては認識しておきたいものですね。