【この記事は不妊治療専門クリニック「京野アートクリニック高輪」の監修で作成しております】
正しい妊活・不妊治療の知識を身につけましょう
京野アートクリニック高輪は、これまで17年間で10,000人以上の赤ちゃんが誕生した実績をもとに、高度で最先端の不妊治療やカウンセリングを、一人ひとりの患者さんにあった形で提供しています。
「もっと妊活や不妊治療の正しい知識や考え方が広まることで、より多くの夫婦が子どもを授かれる」との想いから、ママリの記事監修をしていただけることになりました。
今、「妊娠できない...」と悩んでいる女性が増えています
年々、初婚年齢が男女ともに上昇しており、それにともなって初産年齢もあがっています。なんと、ここ15年で女性の初婚年齢は2歳、初産の年齢は2.5歳も上昇しているのです。
女性は年齢があがるほど、妊娠・出産しづらくなります。初婚・初産の年齢があがっているということは、それだけ妊娠・出産しづらい環境のなかで、子どもを授かっている人が増えているということになります。
普通に子どもを授かろうと思っても「妊活」をはじめる年齢があがっているため、不妊治療が必要な人が増えてきているのです。
不妊治療の患者数が急増しています
1年間、普通に夫婦生活を送っていて妊娠できない場合、それは「不妊症」であるとされています。6組に1組の夫婦が不妊症で悩んでいるとされ、厚生労働省の調査によれば、約50万人が実際に不妊治療を受けています。
「もっと早く知っておくべきだった」と思う前に
自分やパートナーが不妊症かどうかは、いざ子どもを授かりたいと思ってからでないと、なかなか気づけないものです。年齢が高くなってから妊娠したいと思っても、年齢がネックになったり、妊娠しづらい体質であることが分かるのが遅れたりします。
「もっと早く妊活について正しい知識をもっておけばよかった…」と、あとで後悔しても、時間はもとに戻りません。
妊活前に知っておくべき6つの事実
(1) 35歳以上になると妊娠率が大きく下がります
35歳を超えると、女性は妊娠する確率が下がってしまう傾向があります。これは、女性の年齢があがるにつれ、卵子が老化して受精能力が下がっていたり、受精できる卵子の数が少なくなるためです。
また、男性も年齢があがるにつれ精子の質が低下します。女性だけでなく男性側にも理由があって、妊娠率が下がってしまうのです。
(2) 35歳をさかいに流産率が上昇しています
受精卵が着床して妊娠したらもう大丈夫、というわけではありません。せっかく妊娠をしても、35歳以上は流産になる確率が高くなっています。
(3) 日ごろからカラダのメンテナンスが必須です
病気やストレスなどで妊娠しづらい状態になっていると、せっかくの妊娠の機会を逃してしまうことになります。定期的に産婦人科でカラダの状態をチェックしてもらうことで、病気を予防しましょう。
またストレスなどで生理不順になっていると、いつ排卵日なのか分かりづらくなってしまうため、結果的に妊娠しやすいチャンスを逃してしまうことにもつながります。
(4) 男性側に原因があって不妊になるケースも約半分と多いです
不妊症は女性が産婦人科に行って治療するもの…と考える人がいまだに多いですが、WHO(世界保健機構)の不妊原因調査によると、男性に原因のある不妊は48%にものぼると報告されています。
最近では不妊治療を受けている男性も増えてはいますが、まだ多くの男性が自分に原因があると認識していないので、夫婦が一緒になって妊活に取り組むことが大事なのです。
(5) 不妊治療を受けたからといって、必ず子どもを授かれるわけではありません
よく芸能人で「40歳超えても妊娠・出産できた」とニュースで見かけることも多いですが、不妊治療をすれば必ず妊娠・出産できるわけではありません。たとえば、体外受精の成功率は40歳を超えると10%を切っています。
「最近では不妊治療の技術が進歩しているし、自分は大丈夫!」と思わず、年齢が高くなると不妊治療の成功率が下がっていくことも知っておきましょう。
(6) 妊活と仕事の両立も大事です
妊活や不妊治療は、どうしても時間やお金がかかってしまうものです。年齢とともにタイミングや人工授精といった治療の効率は悪くなり、妊娠もしにくく、かつその分だけかかる費用も増えていくというのが実際に起こっていることです。
そのために、国は体外受精などの高度な不妊治療には助成金を出していますが、やはり経済的に余裕をもって妊活に取り組みたいところです。
最近では共働きの夫婦が増えていることもあり、女性が働きやすい環境が整いつつあります。仕事と両立しながら長期的に妊活・不妊治療に向き合っていくことも大事でしょう。
まずは「ライフプラン」をたてることが大事
まず、子どもが欲しいかどうか向き合いましょう
ここまで、妊活をはじめる前に知っておくべきことを紹介しました。子どもを授かるためには、想像以上に色んな準備が必要だということがお分かりいただけたと思います。
自分の年齢、カラダの状態、不妊治療の成功率、経済面など、考えなければいけないことがたくさんあります。
「子どもが欲しい」「じゃあ妊活しよう」みたいな単純なものではなく、自分の人生において、夫婦2人の時間を大切にしたいのか、それとも子どもを授かって家庭を築いていきたいのか…
妊活は、夫婦や家族の「ライフプラン(人生設計)」を決めていくステップでもあるのです。夫婦2人でどういう人生にしていきたいのか、あらためて話し合ってみましょう。
子どもを産みたいと決めたら、妊活の時期・期間を決めます
夫婦で話し合って子どもを授かりたいと決めたら、いつまでに出産・子育てしたいのか考えてみましょう。
キャリアアップを優先したい、あるいは夫婦2人の時間をしばらく大切にしたいから30代で出産したいのか、それともたくさん子どもを授かりたいから20代で早めに第1子を授かりたいのか、など。
子どもを授かりたい時期を決めたら、次は夫婦2人とも不妊症かどうか確認したうえで、いつから妊活するかを決めましょう。不妊検査の結果、もし不妊症と診断されたのであれば、早め早めの妊活・不妊治療が欠かせません。
夫婦で妊活・妊娠・子育て期をどう乗り切るか話し合いましょう
妊活は女性が1人でおこなうものではありません。夫婦で力をあわせて2人で一緒に取り組むべきものです。
妊娠中・育児中はどうしても女性の負担が大きくなりがちだったり、気分や体調の面で安定しない時期が続きます。パートナーの男性がその期間にどう妊娠・子育てに向き合っていくのか、よく話し合っておきましょう。
妊活を通じて人生を見つめなおす
「子どもを授かるってどういうこと?」あらためて考えるきっかけに
妊活は「ライフプラン」を考える良い機会です。妊活がうまくいくかどうかは、夫婦の年齢や、夫婦ともに健康かどうかに左右され、必ずしも100%子どもを授かれるとは限りません。
でも、子どもをなるべく授かれるように努力し、確率をあげることは可能です。そのためには、妊活の時期を計画し、もし不妊治療が必要であればいつまで不妊治療をするのか、夫婦でよく話し合って決めなければいけません。
「みんな子ども産んでるから私も産みたい」と考えてがむしゃらに妊活するのではなく、夫婦が納得したうえで子どもを授かりたいとライフプランをたてたのなら、夫婦2人で協力して妊活に取り組むことが自然にできるはずです。
家族のあり方、夫婦のあり方を見つめなおしましょう
妊娠率・出産率が下がる35歳を過ぎたからといって、無理に不妊治療に取り組むことが正解ではありません。もしかしたら、子どもがいない夫婦生活が2人にとっては幸せかもしれません。
それぞれの夫婦にライフプランの形があり、それぞれが考える理想の家庭像も異なって当然なのです。一番大事なのは、夫婦がお互いの今後の人生について真剣に考えて、後悔がない選択肢を取れるようにすることです。
それが、子どもを授かって暖かい家庭を築くことなのであれば、後悔のないように早めに妊活・不妊治療の正しい知識を持ち、今できること、今後やるべきことを人生設計することが欠かせません。
これを機に、ぜひ夫婦で一度じっくり話しあう機会を作ってみてはいかがでしょうか。
無料の妊活セミナーで相談できます
ご安心いただくための妊活セミナー「不妊治療のAからZまで」
今回、記事を監修していただいた「京野アートクリニック高輪」主催で、無料の妊活セミナー(東京・品川)が実施されます。妊活や不妊治療の不安や疑問について、解消していただく良い機会になると思います。
日時:2016年6月18日(土)
場所:TKP品川カンファレンスセンターANNEX
月に1回開催されるこちらのセミナーですが、毎回満員になってしまうほどの人気セミナーになっています。
今回、ママリで記事を監修していただくにあたり、定員を大幅に増やしていただけることになりました!
妊活や不妊治療がはじめての方も、ぜひお気軽にお申し込みしてみてはいかがでしょうか。