みいつけた!エンディング「グローイングアップップ」
Eテレ「みいつけた!」のエンディング曲として放送されている「グローイングアップップ」という曲、もう聞きましたか?
みいつけた!のエンディングといえば「みいつけた!」「わーっ!」「レグのハートがぬすまれた」など、アップテンポなキャラソングが多かったのですが、今回のエンディングは一味違い、切ない別れの歌なんです。
聞いたママたちからは「泣ける」「親がじーんとくる」と、ポロリと涙してしまったというコメントが相次いでいます。
「グローイングアップップ」とは
グローイングアップップとは、1人の少年と、ごはんの時に使っていたハイチェアが主人公の歌。
少年はお姉ちゃんのおさがりであるハイチェアを「ごはんのイス」と呼び、毎日食事の時に使っていました。しかし、少年はどんどん成長し、もうハイチェアがなくてもダイニングのイスに座れるようになりました。
そのため「ごはんのイス」は必要なくなり「いとこのマーくん」の家にお下がりに出されることになるんです。いつも一緒だった「ごはんのイス」との、ちょっと切ない別れのストーリーなのです。
曲を作ったのはだれ?
- 作詞:宮藤官九郎
- 作曲:星野源
- 編曲:益田トッシュ
- 歌:三宅弘城、内田慈
- イラスト:稲葉卓也(アニメーション作家)、大塚いちお(みいつけた!のキャラクター&アートディレクション)
作詞は「みいつけた!」ではもはやお馴染みの宮藤官九郎さん。
出会いと別れをイメージさせる歌詞とタイトルの「グローイングアップ(成長)」に、にらめっこの「アップップ」をプラスしてしまうあたりが、宮藤官九郎さんならではの発想ですよね。
この表現があるからこそ子供番組のエンディングとして切なくなりすぎない温かさを感じる曲になっていると思います。
また、作曲は星野源さん。今までのエンディングのアップテンポでノリノリな感じに迎合せず、オリジナリティと意外性のある「しっとりソング」に仕上げました。優しくて穏やかな曲調は歌詞を最大限に生かしていると言えますね。
歌は「みやけマン」の三宅弘城と「デテコ」の内田慈さん
今回の曲はいつもの「キャラソン風」ではなく、少年とイスのストーリーであることから、誰が歌っているのかすぐにわからなかった方も多いのではないでしょうか。
実はこの曲を歌っているのはみやけマンでおなじみの三宅弘城さんと、「デテコでショー」などに登場する「デテコ」の声を担当している内田慈さん。
あえてキャラクターに似せた歌い方をせず、この曲に登場する少年とイスに感情移入できるようになっているところが、さらにママたちの涙を誘っているようです。
「泣いたら負けだよ 笑ったら勝ちだよ」
イスとのお別れを想って寂しくなった少年の想いが歌われているこの曲。イスとまだ一緒にいたいけれど、僕は小さくなることはできないし、イスが大きくなることもできない、お別れは避けられないという寂しい現実が歌われています。
つい聴いている方も泣きそうになってしまうのですが、最後には「泣いたら負け」「笑ったら勝ち」と、元気に「アップップ」と笑う少年の笑顔が。イスも捨てられてしまうのではなく、また従弟との出会いがあり、少年もまた成長のステップを1つ上がっていくというスタートの意味も込められているんですよね。
子供の成長は嬉しいけれど、もう赤ちゃんに戻ることは無いし、これからもどんどん大きくなってしまうんだなあと感じると、ママの胸が熱くなってしまう名曲です。
子供の成長に涙。出会いと別れの季節にぴったりの名曲です。
3月4月は卒業と入園、入学の季節。子供の成長に涙するパパママも多いのではないでしょうか。
あんなに小さかった我が子が、今となってはこんなに大きくなって、たくさんのことができるようになって、そしていつかはこの「ごはんのイス」から旅立っていくように、パパママの元からも旅立っていくんですよね。
そんな場面を想像すると、ついつい涙が溢れてしまいます。そして「子供の成長に置いていかれないよう、パパママも子供と一緒に成長していかなくちゃ」とも感じますよね。
子供が大きくなるまで、ごはんのイスのようにしっかりと我が子を支え、陰からサポートしていきたい・・・そんな風に思わせてくれる「グローイングアップップ」。ぜひお子さんと一緒に視聴してみてくださいね。