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幼児教育は必要なの?幼児教育の種類や家庭でできる方法

子育てをしていく中で「幼児教育」という言葉を耳にする機会が増えているのではないでしょうか。そもそも「幼児教育」とは何で、子どもに一体いつからどんな内容を、どう教えてあげるのがいいのか、悩んでいませんか?この記事を読めば、幼児教育について正しく理解して、するべきかどうか判断できるようになります。また、幼児教育の種類やそのメリット、家庭でできる方法までご紹介していきます。

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そもそも幼児教育とは?

「幼児教育」とは、実はその定義はさまざまなのですが、文部科学省によれば、幼児に対する教育を意味する言葉で、幼児が生活するすべての場において行われる教育を総称したものです。

具体的には、幼稚園や保育所における教育から、家庭における教育、地域社会における教育なども含まれます。

つまり、「小学校にあがる前までに行う教育」とも言い換えられそうです。

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幼児教育の必要性

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幼児教育は、脳科学の知見からも幼少期からの働きかけが重要であることがわかっています。

具体的にどのような点で幼児教育が必要とされているのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

幼児期の教育で人生を豊かにする基礎を培う

文部科学省は幼児期について以下のように示しています。

そのため、幼児期に生活や遊びによる体験を通して、情緒的・知的な発達、そして社会性を学ぶことはとても大切な要素です。

人の一生において,幼児期は,心情,意欲,態度,基本的生活習慣など,生涯にわたる人間形成の基礎が培われる極めて重要な時期である。幼児は,生活や遊びといった直接的・具体的な体験を通して,情緒的・知的な発達,あるいは社会性を涵養し,人間として,社会の一員として,より良く生きるための基礎を獲得していく。 ※1

幼児期にさまざまな経験をすることが重要

小学校にあがる前までに、家庭や社会で遊びやしつけなどを通して学ぶことが、将来の人格形成においても重要な位置づけである幼児教育。

この時期には、家庭では親が一緒になって積極的に遊んだり、そのなかでしつけをしたり、愛情を注(そそ)ぐことで幼児の成長の最も基礎となる心身の基盤を形成することにつながります。

また、地域社会ではさまざまな人々との交流や身近な自然とのふれあいを通して豊かな体験が得られる場、幼稚園・保育園では集団生活や協調性などを学ぶ場として、さまざまな経験をさせてあげることが大切です。

幼児期の教育が、将来、人としての生き方を大きく左右する重要なものになります。

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幼児教育と早期教育の違いとは?

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ここで注意したいのが、幼児教育は、いわゆる「英才教育」や「早期教育」とは異なります。

「英才教育」や「早期教育」は、受験などを念頭において早くから専門的な知識を学ぶもので、高い吸収力や順応能力を持つ幼い間に教育を開始することで脳の活性化を高め、知的好奇心をかきたてて、優秀な人間を育てるという理念に基づいて行われる教育のこと。

一方、「幼児教育」は目先の結果を期待しているのではなく、生涯にわたる学習の基礎を作ることで「後伸びする力」を培うことを重視しているのが特徴です。

遊びや体を動かすこと、自然に触れ合うことなどでさまざま経験をすることによって、今後の学習意欲や学習態度の基礎となる好奇心や探究心を培うのが目的です。

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幼児教育のメソッドの種類

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また、幼児教育にはいくつかのメソッドがあるのをご存じですか?

ここからは幼児教育として有名なメソッドを外国発・日本発に分けてご紹介します。

「こんな子に育ってほしい」という理想と、子どもの興味関心に沿うような教育方針をチェックして、どんな幼児教育をするべきかの参考にしてみましょう。

外国発の幼児教育

外国発で世界的にも有名な幼児教育メソッドをピックアップしました。

モンテッソーリ教育

モンテッソーリ教育の目的は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことです。その目的を達成するために、モンテッソーリは子どもを科学的に観察し、そこからえた事実に基づいて独特の体系を持つ教具を開発するなどして教育法を確立していきました。 ※2

医師で教育家でもあったマリア・モンテッソーリ博士が考案したもので、現代の大脳生理学・心理学・教育学などの面からも実際にその有効性が証明されている教育法です。

子どもには、歩こうと教えなくても歩き出す力がありますが、モンテッソーリ博士は、これを「子どもには、自分を育てる力が備わっている=自己教育力がある」という考えのもとに、子どもたちの自己教育力が伸ばせる環境を作ってあげることに重きを置いています。

この教育法の目的は、「自立していて有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」こと。

その目的を達成するために、子どもを科学的に観察し、そこから得た事実に基づいて独自の教具を開発。今でも世界140以上の国で取り入れられています。

シュタイナー教育

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ルドルフ・シュタイナーによって確立された教育法。

子ども一人一人が持つ個性に目を向け、その子が「自分は何のために生まれてきたのか」、「自分は何をしているときが一番幸せなのか」がわかっている状態、つまり自分の好きなことを理解し、それを行うことで喜びを得られるようにすることを目的にしています。

最近は、「自分は何が好きなのかわからない」という子どもが増えてきていますが、シュタイナー教育は、自分らしく生きる人を育てるメソッドとして支持されています。

レッジョ・エミリア・アプローチ教育

1991年に雑誌『ニューズウィーク』に「最も革新的な幼児教育」として紹介されたことがきっかけで世界中にその名を広めた幼児教育メソッド。

子どもたちの高度な表現力と独創的な思考力を育てる教育法として知られ、芸術的・感覚的な観点で子どもの力を伸ばすのが特徴です。

そこには、親や保育者が子どものさまざまな表現に対して同じように「見る目・聞く耳」を持ち、子ども波長に合わせたコミュ二ケーションを行うことで、その力が最大限に発揮できると提唱しています。

ピラミッドメソッド

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ユニセフが世界一子どもが幸福な国第一位に選んだオランダで、1994年にCito(オランダ政府教育評価機構)によって開発された幼児教育法です。

新旧さまざまな教育理論に基づいて形成されていて、人生の課題を自ら処理できる子どもに育てること、子どもが自分で選択して決断できる力を養うことが目的。

子どもたちに生活体験に根ざした「遊び」を中心に学ぶという新しいスタイルで、楽しみながら自ら進んで学び、表現することが大切だと考えられています。

ニキーチン教育

ペレストロイカ以前のソ連時代に、モスクワ校外に暮らしたニキーチン夫妻が提唱したもので、1985年に出版された「ニキーチンの知育あそび」という本が今なお愛され続けている教育メソッドです。

自分たちの子どもの教育を通して見いだした知育遊びや身体活動をベースに、創造力を育むための知的能力を幼少時に発達させることを実践してきました。

中でも家庭教育に重点を置いており、有名なのが「積み木遊び」。子どもの脳は7歳頃までに約90%が完成されるという理念のもと、子どもが自由に力を出し切れるように、その手助けをすることを信条とし、その実践的な手法の一つとして見出されたのが積み木遊びです。

面によって色の塗り方が異なる積み木や模様の描かれた積み木で遊ぶことで、単に創造力だけでなく空間把握能力や発想力を引き出します。

ニキーチン夫妻は7人の子どもたちにこのメソッドを用いて、実際に学業・体ともに優秀な人材を育てあげたことでも注目を浴びています。

フレーベル教育

現代の幼稚園の礎を築いたとされる、ドイツの教育家、フレードリヒ・フレーベルが提唱した教育法です。

特徴は、幼児が自由な遊びを通して人間や物事の本質を学んでいくという理念のもと、遊びに重きを置いたスタイル。

フレーベルは積み木などのおもちゃを独自に開発し、幼児がそれで遊ぶことで、認識力、表現力、想像力が自然に身につくとされています。

また、自然にたくさんふれあう機会を設けることで、知識や観察力、生命の誕生や成長といったことを学んでいくことができます。

さらに、大人と一緒に遊ぶことも大切だと提唱しており、そのなかで子どもたちが大人のマネをしながら体を動かし、身体能力を高めるとともに感覚や感性を磨くことにつながると考えられています。

フレネ教育

レッジョ・エミリアの保育にも影響を与えたとさせるセレスタン・フレネによる教育方法です。

フレネは、1920年代から生活と教育を結びつけることを追求して多くの学校技術を開発。その中には、教科書の使用を廃止し、子どもたちからつづられた言葉を印刷してそれを用いる「自由テキスト」といった大胆な手法でも知られています。

子どもたちの生活の中から湧き出た興味・関心をとても大切にしていることがうかがえます。

また、芸術的表現、知的学習、個別教育、協同学習、協同的人格の育成を柱に掲げていて、現在、世界38カ国以上で実践されています。

日本発の幼児教育

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ここからは、日本生まれの幼児教育メソッドについて。日本の生活スタイルに寄り添った考え方がメインなので、より取り入れやすいはずです。

ヨコミネ式教育法

すべての子が天才であるという理念のもと、横峯吉文氏が立ち上げた教育方法です。

その究極の目的は「自立」。自分で考え判断し、実行・実践していく子を育てるために、子どものやる気を引き出して才能を開花させることをサポートするというものです。

また、その延長線上には自ら進んで学習していく姿勢が身についていくだけではなく、読み・書き・計算・体操・音楽を通して「学ぶ心」「心の力」「体の力」を養っていくのが特徴です。

七田式教育法

何よりも「心の教育」を大切にしているのが七田式教育法です。

知識をむやみやたらに押し付けるのではなくて、子どもが持っている本来の力を引き出して伸ばすことに重きを置いています。

その中核となるのが家庭での教育。子どもをたくさんほめてあげることで親の愛情を子どもにしっかりと伝え能力を伸ばすことも大切だと説いています。

また、大きな志を持ちリーダーシップを発揮できるような子を育てるのが目的で、学力を育てることはもちろん、協調性や優れた人間性、大きな夢を持てるような子を目指す親から支持を得ています。

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何歳から幼児教育を始めるべき?

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幼児教育についての理解が深まったところで、実際に何歳から始めるのがいいのかという疑問がわいてきますよね?

ママリに寄せられた先輩ママの体験談を見てみましょう。

生後4ヵ月頃から続けてます。
実際どんなかんじか体験などいってみて、直接話を聞くのが1番いいかなと思いました。
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小さいうちから色々なことをやっておくのはいい事です♡

出来ないことを、コツコツ練習し、諦めない事は、
積み重ねなので、やるとやらないでは5~6歳でかなり変わります!!

でも特別に教室に行くとかしなくても、おうち遊びの中で学ぶことも出来ます🌟
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まだ子供小さいですが
子供がしたがらないことは
私は強制させたくないので
本人の意向次第と決めてます☺️本人がやりたいと言ったことは反対せずさせるつもりです✨それより周りに意地悪とかしないで欲しいです🤣
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上の子は、リトミックと運動クラブを2歳手前まから始めて、幼児教育のめばえと英語を3歳から始めました😊リトミックと運動クラブはサークル活動みたいなもので、キチンとしたものではなくお遊戯に毛が生えたレベルで月謝も2000円とかのものでした。幼稚園入園でリトミックも運動クラブも辞めて、英語とめばえを継続してました😊入園後はスイミングと幼稚園の課外の体操クラブ通わせました。スイミングは市民プールのやつで3ヶ月で7500円とか安いものでしたが、ちゃんと泳げるようになりました。 めばえは楽しく通えて遊びの中で学んでいたので最終的にめばえの卒業の所まで通いました🚗算数に関してはとても効果があったと思っています😊 安くていいものも沢山あるので、調べてみるといいですよ👌
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幼児教育は生後4か月から始めたというママや、2歳になる前から始めたという声がありました。しかし、親が主体で選んだ習い事は続かないという意見も見受けられましたね。

幼児教育は、この年齢・月齢から始めるべきという明確な答えはありませんが、主に自我が芽生えてくる2~3歳ごろからがよいという声もあります。

それでも、幼児教育は自宅でできる遊びや自然に触れ合うことは0歳からはじめられます。子どもの成長に合わせて興味関心がわいてくるタイミングで、その子に合った方法や習い事を試させてあげるのがよいのかもしれませんね。

家庭でもできる幼児教育のポイント

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幼児教育は、スクールや習い事などに通わせなくてもできることがたくさんあります。

絵本を読んだり、積み木で遊んだり、自然の中で触れ合ったりして、その中で子どもの好奇心をかき立てるものを見つけていきたいものです。

家庭でもできる幼児教育ですが、意識しておきたいポイントをまとめました。

幼児教育で大事なことは親子で一緒に取り組むこと

多くの教育メソッドでも触れられていたのが「親子で一緒に取り組むこと」です。

遊ぶことにしても子どもだけではなくて親も一緒になって遊んでいくことが大切。それによって子どもが大人のマネをしながら学ぶことや、人とのコミュニケーション力を磨いていくことにもつながります。

また、子どもがどんなことに関心を向けているのかも気づくことができるでしょう。

子どもの自主性を育てること

幼児は精神的に安定した状態で自己発揮をすることで、発達に必要な体験を得ていくとも言われています。

また、子どもが心動かされる体験を重ねることで、人とのつながりの意識や自分で試行錯誤を繰り返して考えを巡らせることにつながります。

子どもが好きなこと、やりたいことに目を向けてあげるのも親の大切な役割です。

地域社会で自然や人と交流して社会性を育てる

家庭の中だけではなく、積極的に外に出て周りと関わっていくことも学びにつながります。

家族だけではない人や環境と関わることで、見方や考え方や深まったり視野が広がったり、社会性を養うのには欠かせない要素です。

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年齢別幼児教育の進め方

教育 PIXTA

幼児教育をどう進めたらよいのか、年齢別に具体的に何をするのがよいのかについてご紹介していきます。

子どもの年齢に合わせて参考にしてみてください。

0歳児の幼児教育

1日中寝て過ごした新生児期から歩きだすようになる1歳前まで、人生のうちでこれほどまで変化・成長を遂げる時期はありません。

それは幼児教育という面でも無視できない時期でもあります。

布製の絵本を読み聞かせたり、ティッシュを引き出して遊ぶなどの手先を使って刺激を与える遊びをするのもおすすめです。

また、ママやパパとの積極的なスキンシップや、声かけをして言葉を聞かせるようにしましょう。

1歳児の幼児教育

幼児教育 PIXTA

見る・聞く・触るといった感覚を養うような遊びをしましょう。

例えば、飛び出す絵本や音の出る絵本といったギミックのきいた本の読み聞かせをしたり、触感の異なるものを触らせたりすることで脳に刺激を与えます。

また、絵カードを使った遊びや、少し難易度が上がりますが、カードに書かれた数や物の名前を読み上げてできるだけ速いスピードでめくるカードフラッシュなども有効だそう。

まだ言葉はきちんと話せないものの、だんだんと大人の言うことを理解してくるころでもあります。意識して言葉のシャワーをたくさん浴びせてあげましょう。

2~3歳児の幼児教育

自我が芽生えてきて、周囲との関わり方や物事について好き嫌いが出てくるのが2~3歳です。

そして、一般的に幼児教育の要ともいわれるのがこの時期。保育園や幼稚園への通園が始まり、外に出て周囲と関わりを持つタイミングでもあります。

身体機能や知能もさらに成長していきますので、パズルや積み木、ひも通しなど、手先を使って脳を刺激するような遊びを家庭でも行うとよいでしょう。

たくさんの人と同じ場所で同じことして感情を共有することで、人とつながる喜びや、協同性を養いながら自発性も育まれていきます。

4~6歳児の幼児教育

一つの目標に向かって仲間と切磋琢磨(せっさたくま)するような環境においてあげます。

幼稚園・保育園に通うことに加えて、子どもが興味を持って遊びのように楽しめる習い事を始めてみてもいいかもしれません。

この時期には、自分の役目や役割を自ら考えて、新しいアイデアを生み出しながら、それを遊びなどにも落とし込むようになっていきます。

また、身体能力も格段にあがり手先もさらに器用になるので、鉛筆を持たせて文字を書いたり、数字を覚えたり、時計を読めるようにしたりと学習的な要素を取り入れたり、思考力を高めるようなごっこ遊びやあやとりなども効果的です。

出典元:

幼児教育は子どもの興味・関心に寄り添って行いましょう

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就学前から家庭や社会で適切な教育を受けることで、子どもの人格形成だけでなくその後の将来においてもよい影響を及ぼすことが実証されています。

ただし、大人の理想を押しつけるのは厳禁。逆効果になってしまいます。子どもが楽しみながら学べる方法を見つけてあげましょう。

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本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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