この不安、誰かに聞いてほしかった。どうするべきか迷ったとき、ママたちのそばにいてくれる“頼れる存在”って?
子育ては、“もしも”の連続。子どもが急に熱を出した…転んでケガをした…。そのたびに、「病院に行くべき?」「何科にかかればいい?」「応急処置は?」など、どうするべきか迷う場面って、本当にたくさんありますよね。
この傷大丈夫なの?今からでも病院行くべき?
現時点でかさぶたになっていますが今日救急で行った方が良いのか明日から病院開くので明日でも良いのかアドバイスいただきたいです、、皮膚科で良いのでしょうか?

ちゃんと見てあげられていたら…と心が苦しいです

「判断は間違っていないかな?」「ちゃんと守れているかな?」そう悩みながら、親としての責任の重さに押し潰されそうになる――そんな経験はありませんか?
ホッとできるのは、診断よりも“そのひと言”。病院って、そんな場所。
そんなとき、ママたちの不安を和らげてくれるのが小児科の先生や看護師さんのひと言。
「これは◯◯の可能性が高いです。今のうちにしっかり治しておきましょう。」
「この症状なら、今日中に受診して正解でしたよ。」
“診断がはっきりすること”、そして“迷いにしっかり向き合ってくれること”。治療だけでなく、親の不安に寄り添ってくれる先生の言葉は、ママたちにとって大きな支えになります。
ハッピーエンドの医療マンガ!ママの気持ちに寄り添う「ドクターチルドレン」
そんな“リアルな安心感”や“親としての葛藤に向き合う瞬間”が描かれている漫画を今回はピックアップ。『コウノドリ』『ゴッドハンド輝』『アンメット』など、数々の名作医療マンガを生み出してきた講談社の最新作『ドクターチルドレン~小児外科医~』です。
舞台は小児外科。登場するのは、卓越した技術力を持ち、どんな子どもにも真っ直ぐ向き合う、ちょっとヤンチャな女性外科医。子どもと本気で向き合う若手医師たちの姿を描いた、心に刺さる作品をご紹介します!
「あるある」満載!共感できる子どもの病気やケガ
『ドクターチルドレン』の魅力は、育児の中で起こりうるトラブルをリアルに描いているところ。「タバコなど異物の誤飲」「虫垂炎」「家電での火傷」など、身近なテーマが多く、読んでいるうちに自然と引き込まれていきます。
どの話にも、見逃しがちなヒヤリとする場面や、医師の判断が丁寧に描かれていて、「こんなときどうする?」という視点で読み進められるのも魅力。子どものちょっとした変化の見方が変わるような、気づきの多い作品です。
怖くない医療マンガ。全話ハッピーエンド!
“医療マンガ”と聞くと、命に関わる重たくてハードな展開を想像するかもしれませんが、『ドクターチルドレン』は少し違います。舞台は確かに医療現場ですが、描かれているのはあたたかな人間関係や、親子の成長。どのエピソードもやさしく、そして最後にはホッとできるハッピーエンドが待っています。
読みやすさも◎!ほとんどが1話完結のストーリー
『ドクターチルドレン』は1話完結型なので、ちょっとしたスキマ時間にも読みやすい作品。「寝かしつけのあとに1話だけ」「通勤時間に少しだけ」など、自分のペースで楽しめる構成になっています。
ハッとするエピソード、思わず笑ってしまう場面、ちょっと泣けるラスト。1話ごとに感情の流れがぎゅっと詰まっていて、読み終わるたびに「次も読みたい」と思わせてくれる一冊です。
ギャップにやられる!子どもにまっすぐな先生
主人公の星乃櫻子先生は、一見チャラそうに見えて、実は誰よりも子ども思いで涙もろいタイプ。ときに厳しくも、子どもたちと真正面から向き合い、自らも成長しようと努力を重ねる、魅力あふれるキャラクターです。
他にも虫オタクの変わり者や天才心臓外科医など個性豊かな先生も登場しますので、“推し”の先生を見つけるのも楽しいかもしれません。
子どもに寄り添うまなざし、親にも刺さる言葉。“こんな先生に診てもらいたい”と心から思える、そんな作品です。
どんな話か気になる方へ。ストーリーを少しだけご紹介!
今回は特別に、試し読みできるお話の中から、特に心に残るエピソードをピックアップしてご紹介します!例えばこちらのエピソード…
子どもに嘘はつかない。“信頼”の会話
虫垂炎と診断されたはると君のお話。手術が決まり、不安そうに「手術って、痛い?」と聞くはると君に、主人公の櫻子先生はこう答えます。
「うん、痛いよ」
「子どもにとって病院は“敵”じゃない」
その言葉に、はると君の父親はびっくりして焦ります。「なぜわざわざ不安にさせるようなことを言うんですか!」
でもそのとき、はると君が口にしたのは、意外なひと言でした。「先生がウソつかないで言ってくれたから、先生をしんじて がんばるよ」
正直に向き合ってくれたからこそ生まれた信頼。怖くても、この先生と一緒なら頑張れる。はると君の表情が、静かに変わっていきます。
泣かせない言葉よりも、信じられる言葉を
何かに気づいたような表情の両親へ言葉を続ける櫻子先生。
注射や手術のとき、子どもが怖がるから“痛くない”って言っちゃう大人、多いですよね。でも、いざ痛かったとき、子どもは“ウソつかれた”ってショックを受けるし、病院が“怖い場所”って記憶に残っちゃう。
『子供にとって病院は敵じゃない。「一緒にがんばる味方だ」って患者さんには思ってほしいんです。』
そんな櫻子先生の言葉は、親がどう向き合うかで子どもの記憶は変わるのだと、大人たちに気づかせてくれます。
これぞ医療漫画!判断の重さにハッとする
病院の外来に駆け込んできたのは、タバコを誤飲したという4歳のこうたくんと母親。
「このタバコです。」と不安そうに櫻子先生にタバコの箱を見せます。
焦る気持ちに寄り添ってくれる、正しい知識と判断
櫻子先生はこうた君のお母さんに「今は少量のタバコの誤飲では胃洗浄は行わず、吐かせて経過を観察する」と説明します。必要な対応がはっきりと示されている場面です。
しかし、お母さんが事前に調べてきた処置とは異なり、不安を募らせてしまいます。子どもの体調が急変すると、冷静でいられず情報を調べすぎてしまうこともありますよね。このシーンでは、不安の中で答えを探そうとする母親の姿に、「わかる…」と共感せずにはいられません。
急変したこうた君…一体なぜ…
嘔吐の処置も終わり、いったん落ち着いたかに見えたこうたくん。しかしその直後、体調が急変!
慌てる母親は、「やっぱり胃の洗浄をしておくべきだったのでは」と動揺を隠せません。
「うだうだ言ってねぇで動けコラァ!」現場を動かす先生の一喝
こうたくんの急変を受けて、櫻子先生は腹部のレントゲン撮影を指示します。「誤飲でレントゲン?」と戸惑う声もある中で響き渡る声。
「うだうだ言ってねぇで動けコラァ!」その一言で現場の空気が一変します。
レントゲンには、はっきりと異物の影が。“もしかしたら”を見逃さず、必要な判断を即座に下す姿に、読んでいて思わず背筋が伸びる場面です。
誤飲の原因は、まさかの“おもちゃ”。身近に潜む見落としがちな危険
こうたくんの腹部に見つかった異物は、強力な磁石「ネオジム磁石」。誤って複数を飲み込むと、腸の中で磁石同士がくっつき、穴が開くこともあると櫻子先生は説明します。
子どもにとって身近なおもちゃが、扱い方ひとつで命に関わるリスクになる。その怖さを、改めて実感させられる場面です。
強くてやさしい想いと、母親の大きな一歩
この後「もう勤務外なので」とだけ言い残し、そっけなく病室を後にする櫻子先生でしたが、ひっそりと号泣するほどこうたくんとお母さんのことを想っていました。
そんな櫻子先生の想いが届いたからこそ、「ママ、シャキッとするからね」と母親も前を向けたのではないでしょうか。
ママリ編集部ママも読んでみた!気づきとやさしさにあふれた一冊
『ドクターチルドレン』には、どこかで聞いたことのある病気や、思わず「うちもあったかも」と重ねてしまうようなケガのエピソードがたくさん登場します。読んでいるうちに、自然と“あのときのわが子”や、“あのときの自分”を思い出してしまいました。
「こんなふうに真剣に考えてくれる先生に出会えたらいいな」「当時の先生に、改めてありがとうって伝えたいな」
そんな気持ちも浮かんできます。
泣いた夜もあった。でも、ちゃんとやってた!そんな自分を思い出せる物語
子どもの寝顔を見ながら、後悔した夜もたくさんあったけれど…。読み終わったあとには、「私、結構頑張ってるかも」「一生懸命やってるじゃん」って、自分を少し肯定できる。そんな前向きな気持ちになれる作品でした。
そして改めて思ったのは、目の前にいるこの小さな命と、ちゃんと向き合いたいということ。同時に、今の自分が元気でいられるのは、自分の親もまた、同じように悩んで、焦って、迷いながら子育てをしてくれていたからなんだと気づかされました。
病院は“特別な場所”じゃない。迷ったときに、そっと頼れる場所
病院は、不安もあるけれど、安心もくれる場所。保育園や幼稚園、学校や公園と同じように、子育てに欠かせない“日常の場所”なんだと、この作品を通してあらためて感じました。
ママの心の声を代弁してくれる。そして迷ったときには、ビシッと背中を押してくれる。まさに必死で子育てをしていたあの頃、悩みに悩んだあの夜の自分に読ませたい!そう思わせてくれる一冊です。
ドクターチルドレンの作品作りについてメッセージをいただきました!
作者:秋野桜花先生
“親ならきっと感じている迷い”を、物語にしました
『ドクターチルドレン』は、自分に子どもができてから描き始めた作品です。子育てって、日々小さな迷いと判断の連続ですよね。
転んだときに絆創膏を貼るか迷う…。そんな些細なことでも不安になる。でも、それってきっと、親なら誰でも感じていることなんじゃないかと思ったんです。だったら、その迷い自体を物語にしてみよう、と考えました。
最初は小児科を舞台にすることも考えたんですが、小児外科なら、医療のリアルとダイナミックさの両方が描けると思い、今の形になりました。
“ためになる”だけじゃなく、“読んでよかった”と思えるものを目指して。まずは自分自身が「読みたい」と思えるものを大切にしています。
※広島県出身の漫画家。現在は10歳と5歳を子育て中。2024年より『ドクターチルドレン~小児外科医~』の連載をスタート。
監修:小野健太郎先生
現場を知る医師として、伝えたい“正しい知識”と“安心”
JAとりで総合医療センターで小児外科の科長をしています。妻と三姉妹、猫2匹とにぎやかに暮らしながら、日々子どもの診療にあたっています。
『ドクターチルドレン』の監修をするなかで、子どもの手術や事故に直面した家族、そして医療者の気持ちの動きがとても丁寧に描かれていて、毎回胸を打たれています。実際の現場と重なる部分も多く、子育て中の方にも届いてほしい作品です。
子どもの病気やケガについての正しい知識が、少しでも安心や自信につながるように。そんな思いで、日々の診療や市民講座、そしてこの作品の監修に取り組んでいます。
※筑波大学を卒業し、2007年に医師となり、筑波大学附属病院、茨城県立こども病院などを経て2022年より現職。こどものからだと病気についての市民講座も開催中。
【好評発売中】ママとして、迷いながら頑張る“今”の自分に届けたい一冊
「こんなお医者さんに出会えたら、どれだけ心強いだろう」そう思わせてくれる櫻子先生の姿や言葉の数々に、きっと励まされるママも多いはず。『ドクターチルドレン』は、迷ったり、悩んだりする日々の中、そっと気持ちをほぐしてくれる一冊です。
まずは試し読みからでもOK。ぜひ、作品のやさしさとあたたかさに触れてみてくださいね!