出産後に必要な書類と手続きは?出生届や健康保険加入、乳幼児医療費助成、児童手当など

出産後は、赤ちゃんの出生届の提出や健康保険の加入、児童手当や乳幼児医療費助成を受けるための届け出など、さまざまな手続きが必要です。児童手当や出産育児一時金、場合によっては出産手当金や育児休業給付金をもらうための手続きもしなければなりません。出産後は新生児のお世話で何かと忙しいため、妊娠中から必要な手続きについて調べたり書類をそろえたりすることがおすすめです。この記事では、それぞれの手続きに必要な書類や注意点をご紹介します。

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出産後に行う手続きや申請書類って?

出産後にするべき手続きにはさまざまなものがありますが、次の五つについては、すべての方が対象のため必ず申請しましょう。

  1. 出生届
  2. 健康保険の加入
  3. 乳幼児医療費助成
  4. 児童手当
  5. 出産育児一時金

出産後の手続きは、基本的にそれぞれ上記の期限内に申請しなければなりませんが、手順や必要な書類を整理しておけば慌てなくて済みます。一つ一つ見ていきましょう。

1. 出生届

出生届 PIXTA

赤ちゃんが生まれたら、生まれた日を含む14日以内に出生届の申請をすることが義務付けられています(日本国外で生まれた場合は3ヶ月以内)。届け出をする人の住所地・赤ちゃんが生まれたところ・父母の本籍地のいずれかの市区町村役場に提出します。

手続き上の注意点

  • 提出期限:出生日から14日以内
  • 提出先:届出人の所在地、子供の出生地、父・母の本籍地のうち、いずれかの市区町村役所・役場
  • 届出人:子供の父または母。難しい場合は代理人(同居者、出産に立ち会った医師・助産師等)でも可能。ただし出生届の届出人欄の署名捺印は父・母が行う)

出生届を申請するときに必要なもの

  • 出生届
  • 出生証明書(出生届の右側。出産に立ち会った医師または助産師が記入・押印)
  • 届出人の印鑑(スタンプ印は不可)
  • 母子健康手帳
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2. 健康保険への加入

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出産後、赤ちゃんの出生届を提出したら、できるだけ早く健康保険の加入手続きをしましょう。赤ちゃんは両親どちらかの健康保険に扶養家族として加入します。両親が共働きの場合、原則として年収が高い方の親の扶養に入ります。

赤ちゃんの扶養をする親が勤務先の健康保険や共済組合などに入っている場合は、勤務先を通して赤ちゃんの健康保険加入の手続きを行います。扶養する親が自営業者などで国民健康保険に入っている場合は、赤ちゃんも国民健康保険に入ります。

国民健康保険の申請期限・申請先

  • 申請期限:出生日から14日以内
  • 申請先:子供の住民票がある市区町役所・役場
  • 申請人:同居の家族または代理人(代理人が届出をするときは委任状が必要)

国民健康保険の加入手続きに必要な書類は以下です。加入手続きが遅れると、赤ちゃんが生まれた月までさかのぼって保険税を納めなければなりません。また、保険証の交付を受けないままだった場合、赤ちゃんが病院を受診しても医療費を全額負担することになります。必ず期限内に手続きをすませましょう。

国民健康保険の加入手続きをするときに必要なもの

  • 母子健康手帳
  • 国民健康保険被保険者証
  • 官公庁発行の顔写真付の身分証明書(運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど)
  • 印鑑
  • マイナンバー確認書類(個人番号通知カード・個人番号記載の住民票・マイナンバーカードのいずれか)
  • 共働きの夫婦が子供を扶養申請する場合は、両親の昨年度分の収入を証明できるもの(前年の源泉徴収票など)

社会保険に加入する場合

赤ちゃんの扶養をする親が勤務先の健康保険組合や共済組合などに入っている場合は、勤務先を通して赤ちゃんの健康保険加入の手続きを行います。申請期限や申請に用意する書類はそれぞれの健康保険組合によって異なるため、事前に勤務先を通して確認し、必要なものをそろえておきましょう。

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3. 乳幼児医療費助成

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乳幼児医療費助成は、市区町村が実施している医療費の助成制度です。乳幼児が病院にかかったときの経済負担を軽くするための制度です。

医療費の助成を受ける手続きをすると乳幼児医療証が交付され、病院の窓口や調剤薬局で提示すると、医療費の自己負担分が無料もしくは軽減されます。市区町村によって助成の内容は異なり、対象となる子供の年齢に上限があったり、親の所得制限があったりします。

助成の内容だけでなく、手続きに必要な書類も市区町村によって違いがあります。手続きに出向く前に調べておくとスムーズに申請できるでしょう。

乳幼児医療費助成の申請期限・申請先

  • 申請期限:出生日から15日以内、1ヶ月以内など市区町村によって異なる
  • 申請先:住民票のある市区町村役所・役場
  • 申請人:保護者(代理人の申請や郵送で手続きが可能な市区町村もある)

乳幼児医療費助成の申請をするときに必要なもの

以下は一例です。市区町村によって違いがあるため、詳細はお住まいの役所の窓口に問い合わせてください。

  • 乳幼児医療証の交付申請書
  • 子供の健康保険証
  • 届出人の印鑑
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
  • マイナンバー確認書類(個人番号通知カード・個人番号記載の住民票・マイナンバーカードのいずれか)
  • 所得証明書もしくは課税証明書(不要な場合もある)
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4. 児童手当

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児童手当とは中学校卒業までの子供を養育している人に支給される手当です。1ヶ月あたりの支給額は、0歳~3歳未満で15,000円、3歳~小学生で10,000円(第3子以降は15,000円)、中学生で10,000円です。所得制限限度額以上の場合は、特例給付として子供1人あたり5,000円が支給されます。なお、実際に支給されるのは毎年6月(2月〜5月分)、10月(6月〜9月分)、2月(10月〜1月分)の3回です。

手続き上の注意点

  • 申請期限:出生日の翌日から数えて15日以内
  • 申請先:住民票のある市区町村役所・役場(手当を受け取る人が公務員の場合は勤務先)
  • 申請人:保護者のうち所得の高い方(生計中心者)

児童手当の手続きの申請期限は、赤ちゃんが生まれた翌日から数えて15日以内となっています。申請が遅れた場合、原則として遅れた月の分の手当は受けられません。必ず期限内に手続きを済ませましょう。

児童手当の申請をするときに必要なもの

  • 児童手当・特例給付認定請求書
  • 申請者(保護者)の印鑑
  • 申請者(保護者)の健康保険証の写しまたは年金加入証明書 (申請者が国民健康保険加入者の場合は不要)
  • 申請者名義の振込先口座のわかるもの
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
  • マイナンバー確認書類(個人番号通知カード・個人番号記載の住民票・マイナンバーカードのいずれか)
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5. 出産育児一時金

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出産育児一時金とは、本人(被保険者)もしくは扶養されている人が出産したとき、出産費用の補助として加入中の健康保険から子供1人につき42万円(※)が支給されるというものです。早産や流産、死産、人工妊娠中絶の場合でも、妊娠4ヶ月以降であれば支給対象になります。

出産した産院が「直接支払制度」に対応している場合は、産院の窓口で健康保険証を提示し、制度を利用する旨の文書を取り交わせばOKです。出産費用が42万円(※)以内に収まったときは、差額を健康保険側に請求すれば後日支給されます。

※産科医療補償制度に加入していない産院などで出産した場合は40.4万円

産院が直接支払制度に対応していない、もしくは直接支払制度を利用しない場合は、産院を退院するときにいったん出産にかかった費用の実費を支払います。そのときの領収書・明細書を添えて出産育児一時金の支給申請をすると、追って指定口座へ振り込まれます。

以下に挙げる手続き内容は、直接支払制度を利用しない場合の例です。

手続き上の注意点

  • 申請先:会社の担当窓口(国民健康保険の場合は住民票のある市区町村役所・役場)

出産一時金:直接支払制度を利用しない場合の手続きに必要なもの

  • 出産育児一時金支給申請書
  • 直接支払制度に係る代理契約に関する合意文書の写し(直接支払制度を利用しない旨を示すもの)
  • 出産費用の領収書・明細書の写し
  • 医師又は助産師が発行した出生証明書等
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産休・育休を取得している人は他にも申請、提出すべき書類がある

上記でご紹介した手続き以外に、働いている人は「出産手当金」や「育児休業給付金」、妊娠・出産で高額の医療費を払った人は「高額医療費」を申請することができます。

1.出産手当金

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出産手当金は働いている人が産前産後休業(産休)をとった場合、出産予定日以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの期間中に支給されるものです。出産予定日が遅れた場合は、予定日から出産日までの期間も支給されます。これは出産のために仕事を休み、収入が減ることに配慮した制度です。

既に退職している場合でも、退職日まで被保険者期間が継続して1年以上あり(出産日以前42日目が加入期間)、かつ支給期間内に退職している、などの条件を満たせば出産手当金を受け取れることがあるため、勤務先に確認しましょう。なお、国民健康保険からは支給されません。

手続き上の注意点

  • 申請期限:出産のため労務に服さなかった日ごとにその翌日から2年
  • 申請先:勤務先の窓口
  • 支給要件:被保険者本人

出産手当金の手続きは、基本的に勤務先の担当者を通して行います。疑問点などがあったら、勤務先に確認しましょう。

出産手当金の申請に必要なもの

  • 出産手当金の支給申請書
  • 勤怠表の写し・給与明細書の写し
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2.育児休業給付金

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育児休業給付金とはその名の通り、育児休業中に支給される給付金です。勤務先を通してハローワークへ申請します。育児休業給付金を受け取るためには、雇用保険の加入期間や出勤日数など一定の条件を満たす必要があります。

育児休業を開始した日から子供の1歳、または1歳2ヶ月(※)の誕生日の前々日までが原則ですが、保育園に入園できなかったなどの理由があれば、最大で子供が1歳6ヶ月、または2歳になる前日まで受給できる場合があります。

※パパママ育休プラス制度を利用する場合の育児休業取得可能期間。詳細は勤務先や最寄りのハローワークへ問い合わせを

手続き上の注意点

  • 申請期限:ハローワークから指定された期日
  • 申請先:勤務先の担当窓口
  • 申請人:育児休業を取得する本人

育児休業給付金の申請をするときに必要なもの

  • 育児休業基本給付金の申請書
  • 賃金台帳、出勤簿や母子健康手帳など、申請書の記載内容を確認できる書類
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3.高額療養費

高額療養費とは、1日から月末までの1ヶ月間に支払った医療費の金額が「自己負担限度額」を超えたとき、その超過分を申請によって後から払い戻すというものです(※)。自己負担限度額は年齢や所得によって異なります。妊娠・出産に関して医療費がかさんだとしても、自己負担分の上限が決まっている、つまり一定額以上は負担しなくてよい制度です。

あらかじめ「限度額適用認定証(限度額証)」をもらって医療機関の窓口で提示すると、窓口での支払いが自己負担限度額のみになります。帝王切開が決まっているなど、事前に高額の医療費がかかることが決まっている場合は入手しておくとよいでしょう。

以下は、窓口でいったんかかった分の医療費を全額支払い、後から高額療養費の払い戻しを受ける場合の手続きです。

※自己負担額は世帯ごとに合算することができます。

手続き上の注意点:国民健康保険に加入している人

国民健康保険に加入している人の場合、自治体から高額療養費の支給対象となった世帯へ申請書が送付されます。必要事項を記入して押印し、自治体の窓口に提出します。期限内に手続きを行わなかった場合、権利が消滅してしまうため、必ず期限内に手続きをしましょう。

  • 申請期限:診療月の翌月から2年間(自治体によって違いがあるため確認を)
  • 申請先:住民票のある市区町村役所・役場
  • 申請人:世帯主、世帯主と住民票が同一の世帯人、世帯主から委任を受けた代理人

高額療養費の払い戻し申請に必要なもの(国民健康保険)

  • 高額療養費支給申請書
  • 世帯主の印鑑
  • 振込先の金融機関口座
  • 医療費の領収証(原本) 
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
  • マイナンバー確認書類(個人番号通知カード・個人番号記載の住民票・マイナンバーカードのいずれか)

手続き上の注意点:勤務先の健康保険に加入している人

  • 申請期限:診察日の翌月1日から2年以内
  • 申請先:加入している健康保険や共済組合の窓口
  • 申請人:本人

高額療養費の払い戻し申請に必要なもの(国民健康保険)

加入している健康保険によって、下記以外に書類を求められる場合があります。勤務先の窓口に確認してください。

  • 健康保険高額療養費支給申請書
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自分が申請すべきものはどれか把握しておこう!

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出産後は赤ちゃんの世話をしながらさまざまな手続きを行う必要があります。赤ちゃんを連れて外出するのは大変ですよね。勤務先や住んでいる地域によって、手続きに必要な書類が異なる場合もあります。手続きをする前にあらかじめインターネットで情報を集めたり、窓口に電話で問い合わせたりしておくとよいでしょう。

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