それでは次に高額医療の手続き方法です。手続きとしては下記の2通りがありますが最近は特に入院の場合は事前申請を選ぶ人も多いようです。
- 事前申請:あらかじめ申請し、医療機関の窓口では自己負担限度額までを支払う
- 事後申請:医療機関の窓口で医療費を支払ってから、後日申請し限度額を超えた分が払い戻される
事後申請の場合も事前申請の場合も保険証に記載されている保険者(○○保険組合、○○保険協会など)が申請先となります。担当窓口などはそれぞれ異なりますので電話やホームページで確認してください。
国民健康保険の場合は市役所などの国民健康保険担当の窓口で確認してください。それではそれぞれの申請の流れをご紹介します。
1.事前申請の手続き
帝王切開や入院が長期にわたりそうなときなど、予め医療費が高額になることが分かっている場合には、事前申請ができます。以前は入院だけでしたが定期的に外来にかかっている人などのために外来でも事前申請ができるようになりました。
まずは保険者に「限度額適用認定証」の交付申請をします。これは自分の医療費の限度額がいくらかという認定証で申請してすぐ交付される場合もありますし後日郵送される場合もあります。
これを医療機関の窓口で支払うときに提示することで、支払いが限度額までに抑えられ医療費を立て替えることもありません。8万円を超えるかどうか微妙…という場合でも持っていて損はないので一応あると安心ですね。所得の認定を毎年行うため使用期限がありますので注意しましょう。
2.事後申請の手続き
まずは窓口で医療費を支払います。後日保険者に「高額療養費の支給」を申請しましょう。レセプトの審査などを経て通常であれば約3ヶ月後に限度額を超えた分が払い戻されます。
健康保険組合などから連絡が来る場合もありますが、自分で申請しないといけない場合がほとんどです。病院で支払ってすぐには申請してももらえないですが、申請書類だけはあらかじめ準備しておくと良いでしょう。
また医療機関で受け取った領収書が必要なので、大切に保管しておきましょう!
その他…高額療養費貸付制度も
事前申請をする時間がなく事後申請をしようと思っているけれど、窓口で支払う医療費が思っていたより高くて困ってしまう場合があります。そんなときのために保険者によって「高額療養費貸付制度」を用意しています。
高額療養費が払い戻されるまでの間その金額の8割〜9割を借りることになりますが、これは借金ではなく、3ヶ月後に払い戻される高額療養費の前払いといった考えです。無利子で借りる事ができますが使える人の条件がありますので、詳しくは問い合わせをしてみてください。
高額医療制度の手続きは意外と簡単!?
日々の生活の中で、特に妊娠中は、なにが起こるかわかりません。ライターは妊娠後期に切迫早産で入院となりそのまま帝王切開で出産したので、限度額認定証を発行して利用しました。加入している保険組合のホームページから申請書がダウンロードできたのですぐに申請できました。
もしも急に長期入院に…となったときにも医療費のことで余計に心配をしなくて済むようにあらかじめ調べておくと良いかもしれませんね。これらの制度を上手に活用していきましょう。


