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笑ってやり過ごさないことは武器になると学んだ
主人公のみかこは、1児を育てるアラフォー女性。子どもを産んでから、子どもに「おばちゃん」と呼ばれることには気にならないのに、自分より年上の人から「おばちゃん」と呼ばれることはバカにされているような気持ちになると感じていました。
また「ママに見えないね」という言葉がある種の褒め言葉として使われていることへも、何となく違和感を覚えていました。ある日、友人のはるみに誘われ、同世代の女性が集まる飲み会に参加したみかこは「ママに見えない」ことを褒め言葉に感じることについて新しい価値観を持つ人と出会います。
さらにその飲み会にはかつて「美魔女」でいることに価値を置いていたという1人の女性も参加していて…。
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今は「若見え」に価値を置いていないという赤いニットの女性。この人はかつて娘と居酒屋に入った際、店内の男性客が娘の「若さ」「かわいらしさ」だけに興味を向けているような視線を感じ、「若さを消費されること」へ心か嫌悪感をいだくという経験をしました。
そこから「女性だったらこうあるべき」「ママだったらこうあるべき」といった自己責任の呪いを解く道を歩みます。
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若いころは空気を読んで立ち振る舞うことがむしろ「大人の作法」と感じていたという赤ニットの女性。しかし、そうして消費される側が空気を読むことで、消費する側・他者を傷つける側は「この言葉は言ってもいい言葉だ」とか「この行動は社会適任許されるのだ」と勘違いする場面というのはあるでしょうね。
だからこそ、赤ニットの女性は最後に「女性が笑わないことは武器になる」と言ったのではないでしょうか。失礼なことを言われた際、笑って受け流さず「え?ちょっと何言っているんですか?」という凍り付いた空気を作れば、言った側も「これはダメなことなんだ」と気づくかもしれません。
男女を問わず、人間としての尊厳を傷つけられるような言動を受けた時は敢えて和やかな空気を作らないでいることで、次世代が大人になった時により良い社会ができていくのかもしれませんね。










