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夫婦関係に違和感を覚えた始まりは、タケシさんの帰宅時間が不規則になったことだった。「プロジェクトが佳境でさ」「会議が長引いて」という言葉を信じていたミカさんだったが、次第にその言葉には以前のような温かみが感じられなくなっていった。
日常に潜む小さな違和感
タケシさんが夜遅くに帰宅しても、ミカさんが作った食事をろくに食べずに「疲れたから」と寝室にこもることが増え、夫婦の会話は減り、すれ違いの生活が続いていた。
そんなある日、ミカさんは決意を固めた。タケシさんが風呂に入っている間に、彼のスマートフォンを手に取ったのだ。ロックはかかっておらず、画面には直近のLINEのやりとりがずらりと並んでいる。
まさかという思いとやっぱりという諦めが入り混じった複雑な心境で画面をスクロールしていくと、そこには見知らぬ女性との親密なやり取りがあった。
それは、タケシさんが同じ部署で働く後輩女性、サヤカさん(仮名・28歳)とのやりとりだった。
確信に変わる決定的な証拠
LINEのトーク履歴には、業務連絡の範疇をはるかに超えた内容が並んでいた。「今夜はミカと一緒じゃないんだね」「タケシさんの隣にいると安心する」といった甘い言葉。そして、タケシさんがその女性と二人で会っていることがわかるようなメッセージも複数見つかった。
「先週行ったレストラン、美味しかったね」「今度もまた行こうね」といった内容。さらに、女性の誕生日を祝うためにタケシさんがプレゼントを渡していたことまで、細かく記されていた。
ミカさんは、動悸が止まらなくなっていた。頭の中が真っ白になり、指先が震える。信じたくない現実が、スマートフォンの小さな画面の中に広がっていた。タケシさんの直属の上司を含め、4人ほどで誕生日会を開いているという記述も見つかり、ミカさんはさらに胸を締め付けられた。
なぜなら、そのサヤカさんという女性は、ミカさん自身も何度かタケシさんの同僚として紹介され、一緒に食事をしたこともある顔見知りだったからだ。
親しげに話しかけられ、笑顔を交わした相手が、まさか自分の夫と不倫関係にあるとは。その事実が、ミカさんの心を深くえぐった。信じていた人たちに裏切られたという思いが、ミカさんを人間不信の淵に突き落としそうになった。
問い詰めるべきか、問い詰めないべきか
ミカさんは、その場で泣き崩れることも、感情的にタケシさんを問い詰めることもできなかった。ただ、夫の不貞の証拠を握ってしまったという現実だけが、ずっしりとミカさんの心に重くのしかかっていた。
怒り、悲しみ、そして何よりも大きな裏切り。様々な感情が渦巻く中、ミカさんは冷静に考えるべきだと自分に言い聞かせた。感情的に問い詰めてしまうと、夫に「何を言っているんだ」としらを切られてしまうかもしれない。それは、何としても避けたかった。
証拠を突きつけ、夫の口から真実を語らせる。それが、今のミカさんにとって最も重要なことだった。そして、夫に反省の色が見られるようであれば、離婚はせず、もう一度やり直したいという気持ちがミカさんの心には強くあった。
しかし、もし夫が迷うような素振りを見せたら、その時は離婚という選択肢も視野に入れなければならないだろう。ミカさんは、静かに次の日のことを準備した。
そして、タケシさんに「今日、早く帰ってきて」と一通のメッセージを送った。
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あとがき:不倫相手が同じ職場にいる辛さ
夫婦間の不倫問題は、当事者だけでなく、時には周囲の人間まで巻き込む複雑な問題へと発展します。特に、不倫相手が夫と同じ職場の同僚であり、かつ妻とも面識があるとなると、その精神的なダメージは計り知れません。信頼していた人間関係が崩壊し、不信感が芽生えるでしょう。
ミカさんが感じた「人間不信になりそう」という感情は、まさにその複雑な状況を物語っています。ミカさん自身は再構築を望んでいますが、実際そうなったとしても不倫相手が夫と同じ職場である以上、何をしても疑心暗鬼になり精神的に参ってしまうということは容易に想像がつきます。
どちらかに会社を辞めてもらう、他の拠点に異動してもらうなどの要望も視野に入れるべきなのかもしれません。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










