Ⓒママリ
善意で貸したはずのワンピース
友人の美紀から「親族の結婚式があるんだけど、授乳口付きのワンピースを貸してくれない?」と頼まれたのは、半年前のことでした。
私には2人の子どもがいますが、3人目もいつか授かりたいと思っていたので、マタニティー服やベビー用品はどれも大切に手入れして保管していました。そんなとき、古くからの友人の美紀が困っているなら力になりたいと思い「使い終わったら返してね」と言って貸しました。
ところが、結婚式が終わっても一向に返ってくる気配がありません。実は私自身、下の子の行事でそのワンピースを着る予定を立てていたのですが、結局返ってこず……。結局、別の服を急遽用意して代用することになりました。
耳を疑った友人の言葉
貸してからしばらく経った頃、共通の友人を交えて集まる機会がありました。その席で、美紀の口から衝撃的な言葉が飛び出したのです。
「あのワンピース、すごくよかったよ~!麻衣(共通の友人で最近結婚した)が妊娠したら、次はそっちに回してあげるねって約束してるんだ!」
笑顔で話す美紀を前に、私は頭が真っ白になりました。「回す」ってどういうこと? あれは私が貸したもので、美紀にあげたものではないんだけど…。
美紀の中では、私にすでに2人の子どもがいることから「もう産まないだろう」と勝手に決めつけ、私の持ち物を自分の所有物のように扱っているようでした。私が3人目を妊娠するよりも、麻衣の方が早いだろうから順番に使おうということなのでしょうか?そんなことを借りている側が勝手に決めて良いとは思えないのですが。
エスカレートする要求
モヤモヤを抱えたまま過ごしていたある日、美紀から再びメッセージが届きました。
「ねえねえ、ベビーベッド持ってない?ベビーカーとベビーチェアは別の子から借りたんだけど、ベッドだけ見つからなくてさ~」
前回のワンピースさえ返ってきていないのに、高価な大型のベビー用品まで貸してほしいという図々しさに、私は強い戸惑いを感じました。他の人からもかなりモノを借りているようです。
「また返ってこないかもしれない」「勝手に誰かに譲られてしまうかもしれない」という不安が、親切心を上回ってしまいました。
境界線を引く勇気
悩んだ私は美紀に即答せず、後日ママ友の佐藤さんに相談してみました。佐藤さんははっきりとこう言いました。
「それは、言わないと伝わらないタイプの人だよ。あなたの優しさを都合よく利用されてると思う」
佐藤さんの言葉にハッとしました。私は美紀との関係性を壊したくなくて黙っていましたが、服が返ってこなくて他の服で代用した時点で、私が都合よく利用されて不便を被っているのです。
私は佐藤さんにお礼をして帰宅したあと、意を決して美紀に返信をしました。
「ごめんね、ベッドはいつか欲しい3人目のときにも使いたいから貸せないの。あと、前に貸したワンピースもそろそろ返してほしいんだけど大丈夫かな?」
意を決したメッセージに美紀から返ってきたのは、驚くべき言葉でした。
「あ、ごめん!もらったものだと思っちゃってたわ。もちろん今度返すね」
拍子抜けするほど軽い返事でした。彼女はいろいろな人からものを借りているようですし、「もう返さなくていいよ」という相手もいたのでしょう。悪気がないからこそ、価値観のズレは恐ろしいものです。
今回の件で、どんなに仲が良い友人でも、大切なものの貸し借りには慎重になるべきだと痛感しました。自分の「大切にしたい」という気持ちを後回しにしてまで守るべき友情なんて、きっとないのだから。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










