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「親の貢献度が全て」女王が支配する"スポ少地獄"。標的にされた親子の悲劇|親がキツくてスポ少やめました

春子の息子・桃太は、少年野球チームに通っています。同じチームに所属する、ママ・「秋乃」は、チーム内で、まるで「女王さま」のようにふるまっていました。専業主婦の春子には、とくにあたりが強くて…。スポ少内での保護者トラブルについて描いた作品、『親がキツくてスポ少やめました』の第1話をごらんください。

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🔴【第1話から読む】ダイヤモンドの影に潜むもの

少年野球チームに所属する、桃太。そんな、桃太をほほえましく見守る、母親の春子。しかし、春子はチーム内のある保護者の存在によって、なやみを抱えていました。

息子にとっては、たのしい習いごとだけど…

野球 PIXTA

「お母さん、今日のお弁当は何? 」

「桃太の大好物だよ!しっかり食べて、練習、がんばってね」

「やったー! 完食してくるよ。行ってきます!」

むじゃきにグラブを抱え、玄関を飛び出していく背中を見おくり、私は深くため息をついた。

桃太にとって、少年野球チーム「ライジング・スターズ」は、夢とあこがれが詰まった聖域だ。「プロ野球選手になる」という大きな夢をいだく彼にとって、泥にまみれる時間は、何物にも代えがたい宝物なのだろう。

けれど、私にとってその場所は、「おもくるしい社交場」と化していた。

一年前の春…。地域でも伝統ある、このチームの門をたたいた。入団して一か月もしないうちに、私はこのチームが、単なる「スポーツ少年団」ではないことに気づいた。

保護者たちの間に厳然と存在する、「階級制度」のことだ。

絶対的「女王」の存在

野球 当番 PIXTA

「あら、春子さん。今日もいちばんのりね、感心しちゃう」

保護者専用に設営された大型テントに足をふみ入れると、ひややかな声がとんできた。声の主は、「秋乃」さん。彼女は私と同じ40代で、その佇まいは対照的だ。

「ジムで鍛えた」という引きしまった体に、ブランド物の最新スポーツウエア。サングラスを頭にのせ、完璧なメイクをくずさない。平日は、大手企業でバリバリ働くOLでありながら、週末はチームの「次期保護者会会長」として君臨する、「女王さま」だった。

「秋乃さん。早くから準備ありがとうございます」

「聞いたわよー、先週の練習試合。桃太くん、スタメンだったんですって? 」

秋乃さんの周囲には、数人のママたちが、まるで「侍従」のように控えていた。

「5年生でレギュラー定着なんて…コーチに気に入られているみたいでうらやましいわー。うちの子なんて、まだ下位打線なのに」

秋乃さんの言葉には、いつもトゲが含まれている。

彼女の息子も同じ5年生だが、身体能力では桃太の方が勝っていた。それが彼女のプライドを逆なでしていることを、肌で感じていた。

女王さまのイヤミと息子の活躍

野球 PIXTA

「でも、忘れないでね。このチームは、個人の実力だけじゃなくて、"親の貢献度"も同じくらい大事なんだから。子どもを伸ばしたいなら、まずは親がどううごくか……それが常識よ」

秋乃さんの言う「貢献度」とは、彼女への「忠誠心」を指す。

彼女のきげんを損ねず、彼女の言うことに「イエス」と答えつづける…。そうすれば、その子は試合で積極的に使われ、多少のミスをしても、コーチからきびしく叱責されることはない。

彼女に目を付けられれば、親はムシされ、陰口をたたかれ、精神的に追い詰められていく…。そして、その子の出場機会も目に見えてへっていくのだ。

30代の若手コーチも、保護者会の…とりわけ秋乃さんの圧力には抗えないようだった。

練習中、秋乃さんが「今の守備位置、少し前すぎない?」と口を出せば、コーチは苦笑いしながらも「たしかに…調整します」と従っていた。

技術指導の現場にまで、保護者の派閥が影響を及ぼしている現状に、私は言いようのない不安を覚えていた。

「お母さん! 今の、バックホーム見た!?」

汗と泥で顔をよごした桃太が、かがやくような笑顔でかけよってくる。

「見てたわよ!すごい肩ねー!びっくりしちゃった」

(桃太がたのしく野球をつづけられるなら…私が少しくらいイヤな思いをしてもいい)

そう、自分に言い聞かせた。けれど、この時の私はまだ、この「がまん」が、長くはつづかないことを理解していなかった。

🔴【続きを読む】「専業主婦」はチームの奴隷?次期会長ママのムチャブリと衝撃の蔑視発言

【全話読める】
親がキツくてスポ少やめました

あとがき:主役は子どもたちなのに…

夢に向かって懸命にがんばっている息子を見ると、母親として保護者間のトラブルで「水を差したくない」…そんな春子の気持ちは、いたいほどわかりますよね。

主役は子どもたちですが、時として、こうした大人たちの欲望に巻き込まれ、いやな思いをする場面もあります。大人としてのふるまい方について、考えさせられますね。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】親がキツくてスポ少やめました

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