ⓒ坂井恵理/講談社
女性だけでなく男性も妊娠できる時代
女性だけではなく、男性も妊娠する…驚きの世界が描かれた『ヒヤマケンタロウの妊娠』。しかも、男性妊娠は女性よりまれなケースとされています。
会社でバリバリ働いている桧山にとって、自分が妊娠するということは全くの想定外。これからどのような決断をしていくのでしょうか?
妊娠への偏見
ⓒ坂井恵理/講談社
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つわりでいつ吐き気や立ちくらみを起こすか分からない状況のなか、満員電車は避けたいものの一つ。そのようなときは女性専用車両を使いたいところ。しかし桧山は、いくら妊娠しているからとはいえ、男性なのに女性専用車両を利用することに大きな抵抗がある様子。
男性も妊娠するようになったという世界でも、妊娠した男性を見る目は新種の生き物を見るかのようですね。そんなつもりはなかったとしても、桧山からすると居心地が悪いものだったようです。
桧山自身も妊娠していることを受け止められていないなか、妊夫として扱われることに納得がいかないのでしょう。
職場で理解を得られないつらさ
ⓒ坂井恵理/講談社
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妊娠は病気じゃない…これは事実ではあります。しかし、つわりは本人にしか分からない症状があり、自分の意思ではどうにもできないもの。このつらさを職場に理解してもらえない状況は、共感できるママもいるはず。
そして、男性も妊娠するようになってから10年がたったとはいえ、女性が妊娠するという歴史の方が圧倒的に長く、まだ「妊夫」という存在には偏見だらけ。何だか悲しいですが、さまざまなたくさんの情報にもまれて、何が事実か正確に判断できないのは今の時代に通ずるものがありますよね。
その状況をあえて利用して立ち向かう桧山健太郎!どう行動を起こすのか気になるところです。
「男性の妊娠」から見えてくる妊娠への偏見や生活のしにくさ
男性が妊娠・出産するようになり、10年たったという世界を描いた物語。
エリートサラリーマン桧山健太郎が、自らの思いがけない妊娠に戸惑うなかで「男の妊娠・出産」に対する偏った考えを目の当たりに…。生むことを決め、自分の居場所を確保するために行動開始!その行動が周りを変え、自分をも変えていくお話です。
「妊娠編」と「育児編」があり、妊娠中や子育て奮闘中のママなら共感できること間違いなし。パパにもぜひ読んでみて頂きたい1冊です。
作:坂井 恵理
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