幼稚園ってどんな施設?
保育園が児童福祉法によって規定され、保育の不足を補う児童福祉施設であるのに対し、幼稚園は学校教育法によって規定され、教育機関として位置づけられています。幼稚園は子供が最初に通う「学校」で、子供が初めて社会生活をする場なのです。
幼稚園の中でも公立幼稚園と私立幼稚園があります。違いをしっかり認識することで選択の幅が広がります。
公立幼稚園と私立幼稚園の違いって?
公立幼稚園と私立幼稚園の違いを詳しくまとめてみました。
1.運営しているのは?
公立幼稚園は自治体が運営しており、先生は公務員となります。また文部科学省による指導要領により、教育方針は園による差異が少ないです。
私立幼稚園の運営は、社会福祉法人や学校法人などが多く、キリスト教会や仏教寺院などもあります。方針にばらつきがあるため、園により特徴は様々です。
2.保育時間は?
公立幼稚園は一般的には4~5時間で、夏休みや冬休みといった長期休暇もあります。私立幼稚園の保育時間も公立と変わりませんが、平日の延長保育や長期休暇の預かり保育が受けられる園もあります。
3.通園方法や昼食は?
通園バスが運行されている公立幼稚園は少なく、徒歩や自転車での送り迎えが基本となります。毎日園庭まで通うので、他のママと交流を図れたり、先生と直接話をしたりすることで園の様子を確認することも容易です。また、昼食はお弁当である園が多く朝は忙しくなります。
私立幼稚園では通園バスが走っていることが多く、少し離れた幼稚園に入園させることも可能です。しかし、通園バスの運行によっては長時間バスに乗ることも考えられます。昼食は給食などで、ママのお弁当は少ないようです。
4.おけいこ教室があるの?
公立幼稚園では、保育時間後の「教室」は一切ありません。習い事は個々に通うことになります。
私立幼稚園では、保育料とは別に費用が掛かりますが、スイミングや体操教室などが開かれている園もあります。延長保育時間に教室を受講させることができるため、ママにも子供にも嬉しいオプションです。
5.かかる費用
公立に比べると私立保育園の費用は2倍かかるといわれています。しかし金額が高い分、私立幼稚園の場合は「私立幼稚園就園奨励費補助金」というものを利用できます。
また公立も自治体によっても費用の差があります。お住まいの自治体の保育料をまずは確認しておきましょう。
公立の幼稚園は数が少ないため、私立の幼稚園の費用で検討しておくのが無難かもしれません。幼稚園にかかる毎月の費用は、公立で返金して約2万円、私立だと4万5千円程度。以下は私立の場合の平均的な金額のおおよその内訳です。
幼稚園に通うメリットと注意点
現在は幼稚園でも延長保育を行う園が増えてきていますが、子供を預かってもらう4時間という長さは、幼児が集団の中で活動するのに適した、子供の負担の少ない長さと言われています。
人付き合いが苦手な人にとっては、負担に感じられてしまう事もあるかもしれませんが、幼稚園では保育園よりも行事や親同士の交流の場が多いため、特に専業主婦で外との関わりを持つ場が限られているママにとっては、人脈や活動の場を広げるチャンスがあります。
私立、公立それぞれの幼稚園のメリット、幼稚園に通うにあたっての注意点についてまとめてみました。
私立幼稚園のメリット
園の行事が公立よりも多く、1年間で子供も親もたくさんの思い出作りができます。また、教育にも力を入れているので、音楽や英語、体操などを取り入れてくれます。
保育時間も私立は預かり保育など時間外の保育もあります。
公立幼稚園のメリット
行事などが私立に比べると少ないですが、費用が私立に比べるとかなり安いです。教育ものびのびとしていてママと一緒に日々を過ごしていた子供にとっては、なじみやすい環境です。
注意点
延長保育を行う幼稚園が増えたとはいえ18時までだったり、幼稚園は長期休暇や臨時休暇が多かったりと、フルタイムで働くには実用的でない面もあります。共働きの家庭では、行事や親同士の交流の場が多いことも負担になることがあります。
一度幼稚園に入学してから、保育園に移る選択をする人も多く、その場合は入園料などの初期費用がムダになってしまったり、子供にとっても負担になってしまったりする可能性が高いので、できるなら避けたいところです。事前にしっかり調べ、検討してから入園させることが必要です。
幼稚園選びは子供第一に
特に専業主婦や子育てを自分のキャリアとして見つめるママには、幼稚園は子供の成長のための新たなステージ、そしてママ自身の新たな活動の場、社会との関わりの場にもなります。
私立と公立どちらの幼稚園が子供にあっているのかなどしっかり子供の社会生活の第一歩を応援してあげたいですね。