歌舞伎界をけん引するイクメン!6代目 中村勘九郎さんは2児のパパ
歌舞伎界のイケメンとして知られる中村勘九郎さん。2012年に急逝した中村勘三郎さんに代わり、現在の名門中村屋を支えている大黒柱です。
現在34歳。まだまだ若いながらも多くの歌舞伎演目で迫力のある演技を見せるほか、現代劇にも多く出演。2016年7月27日には、舞台『真田十勇士』の制作発表に参加し「(大変な稽古が)楽しみなんです」と意欲を語っていました。
テレビでは、Eテレ「にほんごであそぼ」にレギュラー出演。個性的な衣装で登場し、子供たちを楽しませてくれていますね。
中村勘九郎さんプロフィール
- 本名:波野雅行
- 生年月日 1981年10月31日(34歳)
- 屋号:中村屋
- 妻:前田愛(女優)
- 弟:中村七之助(女形)
- 子:七緒八(5歳) 哲之(3歳)
1981年、五代目中村勘九郎(のちの十八代目中村勘三郎)の長男として生まれた勘九郎さん。1987年1月、5歳の時に歌舞伎座『門出二人桃太郎』の桃太郎役で、二代目中村勘太郎を襲名して初舞台を踏みました。
青山学院初等部・中等部卒業を卒業後、高校では途中から堀越学園に転校。大学は東洋大学に入学後中退し、本格的に芸の道を歩み始めました。
2001年に放送されたドラマ「光の帝国」で、前田愛さんと共演したのをきっかけに交際をスタート、2009年に約7年間の愛を実らせ結婚しました。その後2011年、2013年にお子さんが誕生しています。
私生活では5歳と3歳の男の子のパパ♡
中村勘九郎さんはプライベートでは2人の男の子のパパ。1人目は、現在5歳になった七緒八(なおや)くん。2人目は現在3歳の哲之くんです。
梨園ではお父さんは芸の師匠であり、育児は母親が行うイメージがありますが、勘九郎さんは出演する番組やインタビューで、親子での何気ない日常について語っています。進んで育児に参加しているんですね。
また、Eテレにもお子さんと一緒に登場していたのを知っていましたか?
親子でEテレ「にほんごであそぼ」に出演
中村勘九郎さんがレギュラー出演する「にほんごであそぼ」には、2015年度には七緒八(なおや)くんが、2016年度からは弟の哲之くんも一緒に出演を果たしました。
本名での出演だったため、気が付かなかったママもいるのではないでしょうか。
幼いながら刀が大好きだという七緒八くんはが、勘九郎さんを斬る場面も!哲之くんは、お団子を食べる勘九郎さんを可愛いヒラメの変装でじーっと見つめる演技を披露してくれました。
普段のパパと息子の姿が垣間見えるような、リラックスした様子の親子にほっこり。2人ともとっても可愛い演技でした♡
亡き父「中村勘三郎」にならって…勘九郎さんの育児方法とは?
2012年に亡くなった十八代目中村勘三郎さんを父に持つ勘九郎さん。勘三郎さんは楽しいことが大好きでゲーム好きという一面もありつつ、厳しい子育てをしてきたのだといいます。
その厳しさは、結婚後に勘三郎さんに稽古をつけてもらう勘九郎さんを見た妻の愛さんが「あなた、これまでよく生きてきましたね」と口にしたほどなのだそう。
そんな一面を受け継ぐ勘九郎さんは、普段は子供たちと楽しい時間を過ごす一方で「自分が父にしてもらったように厳しく育てています。飲食店へ行っても、騒げばすぐにつれて帰ります」と語っていました。
また、現在歌舞伎の稽古を始めている息子さん2人に対しては、激を飛ばす姿もあるのだそう。普段の温和な様子からは想像もつきませんね。
他愛もない育児エピソードに笑顔
芸の道には厳しい一方で、家庭での育児の光景は一般のパパたちとなんら変わりない姿も。七緒八くんと一緒に勘九郎さんが出演する歌舞伎の映像を自宅で見ているときのことを、こんな風に語っています。
「彼は、僕がやられる役が嫌いなんです。いざ僕が刺される場面になると『(場面を)飛ばして!』と言うんです。その理由を聞いたら『お父ちゃまが負けるのは嫌だ』って......。もうね、かわいい。『いいやつだ、よしよし!』という感じですよ」 出典: trendnews.yahoo.co.jp
パパは誰よりも強いヒーローでいてほしい。その思いは多くの子供たちが描いているものですよね。勘九郎さん自身も、幼い頃は勘三郎さんをヒーローとして見ていて、今でもその背中を追っているといいます。
また、刀が大好きな七緒八くんと立ち回りごっこを楽しんだり、哲之くんともお芝居を見たり。そこにはどこにでも居そうな「普通のパパ」の素顔があるようです。
そして、勘九郎さんがちょっと違う振り付けをすると「違う!」と突っ込まれてしまうのだそう。さすが歌舞伎界の御曹司たち。幼くして芸の道には厳しいのですね。
歌舞伎界を支える”跡取り”を育てる責任
そうはいっても、やっぱり中村屋は伝統ある歌舞伎の名門。我が子には中村屋の跡取りとしてふさわしい人物になってほしいという思いは、波野家みんなの願いです。
七緒八くんが3歳の時の初お目見えでは、家族みんなが七緒八くんに期待し、幼いながらも中村屋の一員としての自覚を持つように接していました。
祖母である波野好江さんは「たくさんのお客様が来ているの。ちゃんとやってくれなきゃダメなの。じゃないとお父様、おじいちゃまにも恥ずかしい。一生懸命やってちょうだい!」と強い言葉で送り出しました。
まさに家族総出で子育てをしているのですね。
陰で支える妻 前田愛さんの「覚悟」
2009年に結婚し梨園の妻となり、七緒八くん、哲之くんを出産した前田愛さん。愛さんも幼いころから子役として芸能界で頑張ってきましたよね。結婚会見では勘九郎さんについて「もう少しきれい好きになってほしい」と語るなど和やかムードでしたが、それから数年たち、キリッとした梨園の妻の姿に変わっていました。
初お目見えの舞台を終えた七緒八くんを出迎えた愛さん。「おおきいこえだった?」と聞いた七緒八くんに「おおきい声でしたよ。もっと大きい声でるかな?」と声をかけます。それに対して七緒八くんが「出る!」と答えると、厳しい表情で「出るんだったらやってよ」と、七緒八くんを真剣に見つめました。
芸の道はいつでも全力でやらなくてはいけない。そんな思いを、まだ3歳の七緒八くんに伝えようとしていたのではないでしょうか。
最後は笑顔で受け止める、大きな”母”
しかしそのあとは笑顔になり、七緒八くんの頑張りを認めます。普通の家の子どもだったら、3歳の「発表会」なら、失敗してしまっても泣いてしまって何もできなくても「頑張ったね、えらいね」と抱きしめることができるでしょう。
しかし、歌舞伎の世界に生まれた子供にはそういうわけにはいきません。前田愛さんも、我が子への愛しさと梨園の妻という立場の責任の中で、本当に頑張って子育てをしていますね。
中村屋の子育ての奥には、ほかならぬ妻、前田愛さんの存在があります。
弟七之助さんも育児に参加!可愛すぎる2人に「叔父バカ」に♡
中村勘九郎さんの弟である七之助さんも、七緒八くんや哲之くんの成長をそばで見守っています。七緒八くんが小さいころから歌舞伎のDVDを見て真似をしているのを見ていた七之助さんはイベントの取材で「七緒八は、フリースタイルは死ぬほどうまい。これは本当に皆さんに見せたい。お金を取れるぐらい」と絶賛。
「僕は父のファンだったので、今度は七緒八と(勘九郎の次男の)哲之にシフトチェンジしようと。連獅子で、兄が親獅子、二人が子獅子をやる日が来るんじゃないかと思うと今から楽しみ」と、成長を楽しみにしてることを語っていました。
勘九郎さんはそれを聞いて「叔父バカで困るんですよ」と言いながら笑っていました。弟さんも一緒に成長を見守ってくれて、とても心強いですよね。
来年は兄弟そろって「桃太郎」で襲名!中村屋の”最強”子育てに注目です
2012年に中村勘三郎さんが亡くなったときの挨拶で、勘九郎さんは「波野(本名)家は最強だということを続けていきたい」と語りました。
その決意の通り、生まれてきたお子さんを波野家総出で見守り、子育てしていく姿は、まさに最強だと感じさせられます。
歌舞伎の世界は、一般の世界とはかけ離れていると感じていた部分も大きかったのですが、勘九郎さんの子育てはとてもストレートに愛情を伝えていて、優しさと厳しさを兼ね備えた素敵な"パパ"ですよね。
かつて勘三郎さんを「愛のある人」と話していた勘九郎さんですが、ご自身もお父様と同じ「愛のある人」として子育てされているのではないでしょうか。
来年2月には、七緒八くん、哲之くんがそろって演目「桃太郎」に挑戦し、七緒八くんはお父様も名乗ってきた「勘太郎」を、哲之くんは「長三郎」の名跡を襲名することになりました。
厳しい稽古を積む毎日だとは思いますが、"最強"の中村屋の総力を結集すればきっと素敵な襲名披露になるはず!今後も中村屋の子育てに注目していきたいですね。