©gokayajin
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借金を返すために怪しいバイトをする青年
ギャンブルにのめり込んだ青年・ヤリムの借金は約30万円。平均月収の5倍もの額の借金を抱えた彼は、友人から怪しいバイトを紹介されます。その仕事は観光客向けに定価の3~5倍の値段で商品を売りつけるというもの。
詐欺だと反発するものの、仕事を引き受けてしまうヤリム。
やりたくない仕事だとしても、ほかにお金を返す術がない。身寄りのないヤリムがやむを得ず犯罪スレスレの仕事を始めるシーンは、人間の冷たさを感じるシーンでした。まだ若い彼を助けてくれる人は周囲にいないようです。
カモだと思った日本人女性は、詐欺を見抜いていた
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ヤリムは怪しげなバイトの初日、お茶やお菓子で観光客をもてなし、油断させて店内へ誘う方法を店主から教わります。ところが、観光客にはまったく相手にされず数日が過ぎ、ヤリムにも焦りが。
そこに現れたのは日本人・ユリ。お茶のもてなしに喜び、店主の話を熱心に聞く彼女はカモに見えましたが、実はユリは詐欺を見抜いていました。
ユリに「絶対あの店辞めなよ」と諭されたヤリムでしたが、辞めたところでほかにできる仕事もない状況。詐欺まがいの仕事をしている自分に物おじせずに話しかけてきたユリが気になりつつも、仕事を変えられずにいました。
ユリの温かさに触れ、変わっていくヤリム
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バイトを辞められず、かといってじゅうたんを売ることもできないまま数日が経ったころ、カフェでユリを見かけたヤリム。思わず仕事がうまくいかないことを愚痴るヤリムでしたが、カフェのコーヒー代すらなく、ユリに奢ってもらうことに。
「私だって貧乏旅なのに」というユリにお礼がしたいと、見晴らしのいい場所にユリを連れ出します。お客がじゅうたんを買ってくれそうになると怖(おじ)気づいてしまうヤリムは、美しい景色を見て心を癒やしていたようです。
ユリも、ヤリムは根はいい人だと見抜いていました。このあと、ユリは自身が宿泊する宿のオーナーをヤリムに紹介し、ヤリムの人生はよい歩行に向かって動き始めます。
冷たい人間もいれば、温かい人間もいる。『海外青年が日本人女性に救われた話』は、世の中捨てたもんじゃないと心が温かくなる作品です。ほんの少しだけ海外をのぞいたような気分になりながら、ヒューマンドラマを楽しんでみてくださいね。