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幸せになれると思っていた
両親の愛情をあまり感じることがなく、機能不全家庭で育ったという主人公。父は借金やアルコール依存で、母も主人公にあまり関心がないような環境でした。高校生になりアルバイトを始め、そこで出会ったのがのちに夫となる人。優しくて、少し束縛するところはあったものの、それも愛情だと思っていました。
高校を卒業し、夫の実家で同居が始まりました。義母との関係は良好で、子どもにも恵まれ、まさに絵に描いたような幸せを手に入れたように見える主人公。
しかし、そんな主人公が自ら家を出る決心をするとは…。一体何があったのでしょうか。
次第に見えてきた夫の本性
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夫のモラハラが始まったのは10年前。ほぼワンオペでの子ども2人のお世話で家事がままならない主人公に腹を立て、自分が優先されないことにイライラして怒鳴るようになりました。
子どもの前でも怒鳴るのに、なぜか義両親の前では怒鳴ることはなかった夫。毎日のように自分に向けてぶつけられる怒りに対し、主人公の心は次第に壊れていきます。
付き合っていた時は気付かなかったモラハラ。仕事のストレスが発端となったのかもしれませんが、義両親にはしないというのが相手を選んでいる分、悪質ですよね…。
「お前が悪い」その言葉が心をむしばんでいった…
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次第に夫の機嫌を見て、喜ばせようと頑張るようになった主人公。「お前に原因がある」と繰り返し言われ続けることで、自分が悪い、自分がもっと変われば良くなると思うようになっていきます。しかし、状況は良くなるどころか夫のモラハラはひどくなる一方でした。
ただ耐える日々を送っていた主人公ですが、だんだんと過呼吸の発作や体が動かなくなるといった症状が出て、ぼんやりとすることも…。この時の自分はうつ状態だったと振り返る主人公。後になってみるとそう思えるのでしょうが、その時の自分からすると「耐えないと。もっと頑張らないと。」と思っていたのでしょうね…。
自身の体験を発信することについて、原案者であるはぴはろさんは以下のように語っています。
「私の体験談を読んでいただき、ありがとうございます。すてきな漫画にしてくださり、大変感謝しております。自分で読みながら、時折思い出して涙が出てしまいました。
私がこの体験をつづったのは、同じような苦しみの渦中にある女性たちの『なにか行動してみよう』と思えるきっかけになれたらと思ったからです。
それまで夫との生活の現状維持に必死だった分、何もかも捨て、大切なものを守るのは大変だし、しんどかったです。
でも、行動してよかった。私はカゴから飛び立てました。
まだまだ自分のなかの葛藤がないわけではありませんが、今は仕事も家庭も恋愛も、極めて順調です。数年前の私がどう思うでしょうか。自分でもびっくりです。
こんな人もいるのだから、得たい未来を諦めてほしくないと思います。
読んでくださった皆様が、この漫画から受け取れるものがありますよう願います」
配偶者からのモラハラやDVについては、公的機関への相談もできます。下記リンク先を参考ください。
内閣府 男女共同参画局 被害者を支援する相談機関の説明と連絡先一覧
原案:はぴはろ
イラスト:西谷まみ