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ネグレクトで育った母親
主人公・太郎さんは、母親のゆがんだ愛情に悩まされながら育ちます。小学生になっても、登下校に付き添う母親。それは、太郎さんが社会人になっても続きます。
精神的に病んでいる様子の母親。そこで、病院へ行こうと何度も誘いますが「絶対にイヤ」とかたくなに拒否されてしまいます。母親が病院を拒む理由は、ネグレクトで育った家庭の環境が原因でした。さらに、自分の母親に無理やり入院させられそうになったことがトラウマ(心的外傷)となり、極度の病院嫌いとなってしまったのです。
そして、体調を崩しても病院を拒否し続けた母親は病気にかかってしまい、やっと受診したころにはすでに手遅れに…。その後、自宅で静かに息を引き取ります。
遺品を整理していると、太郎さんは母親の日記を見つけます。母親もまた、親となった苦悩を抱えて生きていたのです。
母が亡くなったあとに知った思い
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ネグレクトの環境で育った太郎さんの母親。小学生のときに祖父母に引き取られ、ようやく家族の愛情を感じながら安心して暮らせるようになりました。それでも、自分の母親からされた傷が癒えることはありませんでした。
その後、太郎さんが生まれ母親になりましたが、愛し方がわからずもがき苦しんでいたのです。その結果、「子どもに付いていく」という、異常な行動を引き起こしていたのです。
ときは流れ、今度は太郎さんが家庭を築きます。
母親のことは許せないけど…
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子ども時代の楽しいときに、「いつも母親がそばにいる」という異常な環境で育った太郎さん。だからこそ、母親が亡くなった今でも、心のどこかで完全には許せずにいました。また、自分の子どもとの向き合い方にも悩んでしまっています。
本作では、母親との関係に悩まされた体験談が描かれています。母親自身もまた、ネグレクトの環境で育ち、必要なときに家族の愛情を知らずに大人になってしまいました。その結果、わが子に対して異様な執着が芽生えてしまい、太郎さんも苦しむこととなってしまったのです。
ですがやっと、自分の家庭を持つことができ、そして妻の助言で前を向くことができるようになった太郎さん。ツラい環境を理解し、心から支えてくれるパートナーの存在はとても大きいですね。これからの太郎さんの未来が、幸せになることを願わずにはいられない作品です。