©suyasuyakoo
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成人式の着物は臨時収入の額で決まった
この作品は作者であるすやすや子さんが二十歳のころのエピソード。成人式を迎えるすやすや子さん。振袖などをまだ決めていなかったすやすや子さんですが、母親に自分が着た着物を着てくれないかとお願いされます。
それを着たらなんと10万円のお小遣いをくれるという母親。もちろんすやすや子さんはその場で快諾します。こうしてあっさり成人式の着物が決まりました。母親もとてもうれしそうですが…?
周囲の大人のうれしそうな顔と私の本音
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すやすや子さんの着物は母親が着たもの、ヘアメイクは近所の元美容室。こうしてすやすや子さんの成人式の衣装と髪型が決まりました。すやすや子さん以上に目を輝かせてうれしそうな母親の姿がとても印象的ですよね。
しかし、すやすや子さんは同い年の友人と話すうちに「イマドキ」でない着物やヘアスタイルにモヤモヤしていました。
すやすや子さんの近所の人たちもすやすや子さんの成長を喜んでくれて、ヘアセットも真心がこもっていてとても素敵です。一方、成人式に出席するすやすや子さんにとっては、流行りのものや好きな見た目とのギャップが複雑かもしれません。
振袖もヘアセットもしっかり決めたすやすや子さんですが、成人式には恥ずかしくて行けなかったそう。二十歳の女性の心は繊細で、自分が周囲からどう見えるかとても気になってしまったことが想像できます。
毎年思い出す。後悔が残ったビックイベント
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成人式に行けなかったことについて、すやすや子さんの心の中には母親やヘアメイクをしてくれた近所の人への罪悪感が強くあり、後悔をしたといいます。
大人になり、当時の写真を見返すすやすや子さん。今なら堂々と着ていけるのに…と今になっても後悔の気持ちがあるようです。恥ずかしかった気持ちと、母親たちをがっかりさせてしまった気持ちまで思い出し、ほんのり苦々しさを感じるすやすや子さんなのでした。
年齢の節目として大きなイベントである成人式。参加する側より、子どもの成長を見守ってきた側のほうが思い入れが強いこともあるでしょう。どちらにとっても思い出深い、よい一日になるのが理想ですよね。子どもの気持ち、大人の気持ち、どちらも分かるからこそ切なくなるエピソードでした。