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数日後、手紙の返事が届き、そこには「ママになった」とつづられていたのです。驚きよりも、返事がきたことがうれしくて、久しぶりに会うことに。そして、親友が高校生活とはかけ離れた生活を送っていたと知り、涙腺が崩壊します…。
久しぶりに再会した親友の言葉に感動
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親友・ひまりが妊娠し、高校を退学したと聞かされショックを受けたおたんこ。初めのころは、メールを送っていましたが、日々の勉強・部活にと慌ただしい日常の中、ひまりのことを思い出さない日もあったそうです。
ですが、手紙の返事をきっかけに久しぶりに再会を果たした2人。妊娠が発覚し、泣きながら両親へ謝罪したこと。相手の家との話し合いで、自分たちは「まだ子どもだった」と思い知らされたこと。そして、高校を中退してしまったため、将来へ漠然とした不安を抱えていたことなど、今までの経緯を聞かされました。
さらに、ひまりの妊娠が発覚した当時、ひまりの父はガンと診断され余命半年と宣告されていたのです…。
同じ高校生とは思えない、壮絶な歩み
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ひまりの妊娠が発覚したころ、父はガンと診断されたこともあり、これから本当に子どもを育てていけるのか、特に金銭面での不安が大きかったそうです。ところが、ひまり父は「ガンは消えた」と豪語しています。元気そうな姿にホッとする一方、いったい何が起きているのでしょう?
医者の話では、「今は体とガンが仲良くやっている状態」だそうです。何はともあれ、ご健在で何より。そして、ひまり父は真面目に「俺のせいかも」と語りだしました。
余命宣告を受け、自分の人生を悲観した父
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祖父に会うために、早く生まれてきたのかもしれないなんて…。人と人との縁は、本当に不思議なものですね。
本作では、著者・おたんこさんの親友が高校生で妊娠・出産した経験が、本人の目線でていねいに描かれています。10代での妊娠・出産は、身体面・精神面・そして金銭面でもさまざまな不安がつきまといます。高校生で出産することへのリスクについて、痛感させられます。
ですが一方で、両親だけではなく、産院のスタッフや高校の元担任の先生など、ひまりは周囲の支えのおかげで、前向きに出産にのぞむことができ、今は自立しようと通信制高校に通っています。悲観し、すべてを諦めるのは簡単です。ですが、奇跡のような妊娠、そしてこれから生まれてくる新しい命に対して、周囲が真剣に向き合う姿に感銘を受けました。性教育のありかた、命の尊さ、大人としての責任…などなど、さまざまなことを考えさせられる作品です。