保険代理店(保険ショップ)とは?利用するメリット4つ
保険代理店とは保険会社と契約者の間に立って、保険商品を売っている店のことをいいます。場合によっては複数の保険会社の商品を販売しているため、契約者にとっては保険会社とは別の視点で適したものを選ぶことができます。
野菜や魚でいえば卸売業者と消費者の間に小売業者としてスーパーがあるように、保険代理店は保険の小売業といっても良いかもしれません。
ここでは保険代理店の中でも特に、相談窓口が充実しているいわゆる保険ショップを利用するメリットについて紹介します。
1.複数の保険会社の商品を比較できる
上記で紹介したとおり、保険代理店によっては複数の保険会社の商品を取り扱っています。このようにいくつかの会社と代理店契約を行っているところを乗合代理店といいます。
保険ショップは乗合代理店のことが多く、1つの店舗において複数の会社の保険から選ぶことができるため、さまざまな商品を比較することができます。
生命保険は、複数の保険会社の商品を比較して検討する必要があります。そのために自分で、いくつも保険会社に問い合わせたり資料をもらったりといった手間が省けるのは、大きなメリットといえます。
2.ファイナンシャルプランナーなど専門家に無料で相談できる
保険ショップはファイナンシャルプランナーなど専門家が常駐しているところが多くあります。家計を節約したい、保険の見直しをしたいなどと思っていてもどこから手を付ければ良いのか分からない人もいるかもしれません。
そうした場合、専門家にライフプランやそれに伴うマネープランを作成してもらうのもおすすめです。マネープランによって現在どの部分に保障が必要なのか、保険にかけられるお金はいくらかなどのアドバイスがもらえます。
また保険ショップにおける相談は基本的に無料となっています。専門家のアドバイスが無料で受けられるという点もメリットとして大きいでしょう。
3.自宅近くや職場近くなどに店舗がある
生命保険の代理店は、一般社団法人生命保険協会の資料によれば平成27年現在で約93,000となっています。
TVのCMでよく見かける保険ショップの相談窓口は、都市部では駅前やショッピングモール内に設置されていることが多くあります。またキッズスペースがある、平日の夜でもやっている、土日祝日も営業しているなど、立ち寄りやすい条件が揃っている点も魅力といえます。
4.自宅まで来てくれる場合もある
店舗を構えている保険代理店でも、担当者が自宅や会社に来てくれることもあります。平日の夜などに家でゆっくり保険の説明を受けられるということであれば忙しい夫婦には助かります。
また自宅であればより打ち解けた雰囲気となり、さまざまな相談がしやすいでしょう。子供を連れて行く手間を考えると、こうした自宅での訪問相談をお願いするのも良い方法です。
保険ショップのデメリット4つ
保険ショップなど代理店の利用には多くのメリットがありますが、一方のデメリットもあります。考えられるデメリットについて主なものを4つ紹介します。
1.合う担当者・合わない担当者がありうる
どのような店でもあることですが、保険ショップにおいても担当者によって知識や経験に差があります。相談に乗ってくれた担当者が合うと感じた場合は良いのですが、そうでないときもあるでしょう。
保険は金額が大きな商品ですので、会わない担当者と契約する、その後も変更の相談などを都度行うと考えると、そうした相手は早めに変えてもらうのが良いでしょう。
2.販売側に有利な商品を勧められる可能性がある
保険代理店は保険会社と代理店契約を結んでおり、契約のノルマがある場合があります。保険ショップの主な収入源は代理店契約の手数料となるため、保険料などに関係なく販売する側にとって契約させたい商品を勧められる可能性があります。
もちろんそうした代理店ばかりではありませんが、代理店の実情や本当にその商品が最適かどうかは分かりません。そうした危険性も頭の片隅に置いておく必要があります。
3.勧誘を断りにくく、必要以上に契約してしまう場合も
保険ショップでは担当者が親身に相談に乗ってくれたり、さまざまな商品のメリットやデメリットを紹介してくれたりします。「ここまで親身になってくれたのだから」と情に流されて、必要のない保険に契約してしまうこともあるかもしれません。
保険会社と直接契約すると考えると、勧められる商品は限られていますのでこうしたリスクが低いといえます。
4.保険料が割高になることもある
生命保険ではこの可能性は低いですが、自動車保険や損害保険などでは、代理店経由での契約と直接契約の保険料に差があることが少なくありません。
代理店を通して保険契約を結ぶ場合には、その分手数料がかかります。一方ダイレクト保険などとよばれる、直接保険会社と契約者が契約を結ぶ保険はその手数料がかかりません。
生命保険ではこうしたケースは少ないですが、損害保険などを選ぶ際には良く考えてから契約しましょう。
保険ショップでの保険相談の流れ
保険ショップに行って保険の相談をしたいという場合に、準備しておくと良いことは次の2点でしょう。
- 現在加入している保険の保険証券を持って行く
- できれば電話で予約をする
保険ショップに足を運ぶ人の多くは、現在加入している生命保険の見直しを検討していると思われます。保険証券を持って行かなくても相談には乗ってもらえますが、具体的な内容が分からないと適切な見直しを提案してもらえない可能性があります。
そのため保険証券や、保険会社から郵送される契約内容のお知らせなどがあればそうした書類を持って行くのが良いでしょう。
また予約なしで訪問しても相談は受け付けてくれますが、待ち時間が長くなることも考えられます。予約してから行くことをおすすめします。
保険相談の流れ
- 電話で予約をする
- 保険ショップへ行き、相談をする
- 希望する場合は見直しプランをお願いする
- 見直しプランが良ければ契約する
保険ショップにおける保険相談においては、希望によって契約まで話を進めることができます。
相談自体は最低でも1時間程度見込んでおきましょう。また見直しプランの提案までお願いしたいというときは2時間くらいかかることも考えられますので、余裕を持ったスケジュールを組んでください。
キッズスペースやおもちゃがある保険ショップも多くあり、そうした店舗であれば子供連れでも安心です。まだ子供が小さい家庭では、体調や機嫌によって早めに切り上げることも考えて、自宅から近い店舗が良いかもしれません。
保険ショップの他にも中立的な相談窓口がある
保険ショップのメリットやデメリットについて紹介してきましたが、やはり勧誘されるのではないか、合わない担当者に当たったらどうしようなど不安が残る人もいるかもしれません。そうした人に向けて中立的な相談窓口があります。
一般社団法人生命保険協会、公益財団法人生命保険文化センターの2つの団体では一般の消費者からの相談窓口を設けています。こうした中立的な窓口を利用して相談してみるのも方法の1つでしょう。
どちらの団体も、電話・直接訪問しての相談を受け付けています。下記リンクを参考に、こうした中立的な窓口も利用してみてください。
無料で相談できる保険ショップは、一度行ってみるのもおすすめ
保険の見直しを考えるタイミングはいくつかあります。結婚したとき、子供が生まれたとき、転職、離職など…そうした際に自分で調べるのも良いですが保険ショップなどの保険代理店を利用してみましょう。
どこの店舗へ行ったら良いか分からないという人は、まず家や職場から近いところへ行ってはいかがでしょうか。保険ショップではファイナンシャルプランナーなど専門家が無料で相談に乗ってくれます。
まずは気軽に相談してみて、提案に納得したら保険の加入や変更を検討してみましょう。