ⓒseseragi0822
座って食事をしない息子に「白米の刑」
何度言っても、座って食事ができない長男のけーくん。キレた母・せせらぎさんは、「食事はおかずなしの白米だけ。おやつも塩むすび」という白米の刑を言い渡します。
そんな刑に反省するか思いきや、白米が大好きなけーくんは大喜び。家族がおかずも食べている横で、うれしそうにご飯を食べます。本来はおかずも食べるようになってほしい…と心配になるせせらぎさん。
そんなある日、久しぶりにパスタを食べたけーくんは、せせらぎさんに向け本当は白米以外も食べたいと思った気持ちを素直に伝えます。そして親子は仲直りするストーリーです。
親の思い通りにはならない育児の光景に「共感」
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子どもには好き嫌いなく食べられるようになってほしい。食事の時間はお行事良く楽しんでほしい。そんな親の願いはなかなかかなわないものかもしれません。
白米大好きなけーくんとって「白米の刑」は罰に感じなかったのかもしれませんが、食事について考えるきっかけになっていたらいいですね。私の子どもも離乳食の終わりごろ同じものばかりを食べていた時期があり、そのときは偏食になってしまうのではないかと心配でした。取り越し苦労でしたが。
『白米の刑』に登場するけーくんの弟は、この「白米の刑」を通じて「食事の時間に歩き回らない」ということを学んだようです。きょうだいそれぞれに、何かしらの学びがあったならよいことですね。
母であるせせらぎさんのコロコロ変わる表情を見ていると、子どもをなんとか導こうと頑張りながらもなかなか報われない様子に共感せずにはいられません。
「うまくいかない」と悩んでいる方にこそ読んでほしい作品
せせらぎさん一家はバタバタしながらも、きょうだいと母との食事時間を楽しんでいるようです。
食事の時間のルールは家庭によってさまざまで正解はありませんが、食べている時間が家族みんなの幸せな時間にできたらいいですよね。子どもがなかなか食べないことは悩みになりやすいものですが、何気ないことがきっかけですんなり食べるということが結構あるものです。悩んでいたことが、うそのように。
最近、なかなか子どもとの食事タイムがうまくいかないと思っていたり、子どもへの声掛けで悩んでいたりする方にこそ読んでほしい『白米の刑』。ぜひ共感ポイントを見つけながら読んでみてくださいね。