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運動会をきっかけに「この子は何か違う」と思った。受診のきっかけになった苦い思い出

5歳でADHD、広汎性発達障害の診断を受けた息子との日々。日々の育てづらさの中で迎えた年中児の運動会。この運動会でのできごとが、発達障害での受診のきっかけとなりました。勝ち負けへのこだわりが爆発したあの日のことは、今も忘れられません。この記事はインスタグラムで「発達障害と共に生きる」家族のコミュニティーそらあいのSHI-(@_so_ra_ai_)が障害児を育てる親の思いをつづります。

©_so_ra_ai_

ダンスの練習をがんばり、緊張して迎えた運動会

毎日「検索魔」となっていたこのころ。かんしゃくや落ち着きのなさに疲弊していた日々でした。

©_so_ra_ai_

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そのころ、行事として迫っていたのは運動会。

このころの私にとって、園行事は毎回精神的にきついものがありました。「今回は参加できるかな」「みんなと並べるかな」「走りまわらないかな」「パニックにならないかな」そんな緊張と不安を、行事のたびに感じるのです。

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それでも、当時の息子は運動会にむけて、家でダンスの練習を一生懸命していました。園での問題は山積みでしたが、息子の姿はほほ笑ましくて、親としてはうれしくて。

本番を迎え、本人も緊張していたかもしれませんが、親の心も「できるはず」「できないかも」双方の気持ちが渦を巻いていました。

今でも鮮明に思い出される、苦い思い出

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まさかこんなことになるなんて。

ダンスの前の競技で負けてしまったことが悔しい息子は、気持ちを切り替えることができなかったのです。会場に大きく響き渡る息子の泣き叫ぶ声。ダンスの音楽が流れても、息子がダンスに参加しようとはしません。

当時の私は、その光景を受け入れる事ができませんでした。

「こっちを見ないで」そんな思いに駆られた時間

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私は息子を抱きかかえ、すぐさま会場を出ました。それでも泣きやまない息子。周りの視線がグサグサと心に突き刺さる。「こっちを見ないで」そんな思いが襲ってきました。

ずっと練習していた「ダンス」。一生懸命家でも練習した、とても上手なダンス。私も楽しみにしていたダンス。「ほら、始まるよ」「音楽なってるよ、早く立って」そんな言葉は彼には全く届かず。

泣き続けている間に、ダンスはあっさりと終わってしまいました。

何が起こったのか、私自身が飲み込めませんでした。その気持ちとは別に「やっぱりこの子は何か違う」その思いに改めて気づいたのです。

私の一生忘れられない1日

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このことがきっかけで今まで「子どもだから大丈夫」と言っていた園からも「受診した方がいい」と助言がありました。「やっぱり、そうですよね」そんな思いと共に、きっとそれまでの園での練習でも、大変だったからではないかと感じました。ここから私の「受診・診断」への道が始まります。

その年の運動会のビデオだけは今でも見返したことがありません。けれど、家で練習しているダンスの映像を先日見つけ、涙が止まりませんでした。すごくキラキラしている息子。

手拍子しながら「上手だねー」と見ている私。それは現実では披露されることはなかったけれど、私の中で息子はしっかりやり切っていたのです。素晴らしいダンスでした。

息子の頑張りがしっかり残されているその映像は、私の一生の宝物です。

あの日があったから「今の私たちがいる」。あの日があったから「私たちの生き方」を大切に思える。決して楽な毎日ではないけれど、親として今までとこれからを大切に思えるようになったのは、間違いなく息子のおかげです。

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