©aisubekiutyu_jin
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頑張っている母に心配をかけたくない
小学校4年生のイチくんは、毎日楽しく学校に通っていました。イチくんの家は母子家庭。母親は掛け持ちして仕事をしていて忙しかったよう。しかし、イチくんは母親の頑張る姿を見て、一緒に頑張ろうと努力をしていました。
イチくんは、仕事や家庭のことを頑張っている母が大好きだったのです。
罪悪感、好意、悲しみ…気持ちが絡み合う小学生
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ある日を境に、イチくんの教科書や習字道具、絵の具などの学用品がなくなるトラブルが続きます。
最初はどこかに置き忘れたのかもと考えるイチくんでしたが、あまりに積み重なる状況に「誰かに盗まれているのでは」と考えるようになります。しかし、結局犯人はわからないまま。
ただ、イチくん本人の中では「この子が犯人?」という見当がついていたようです。
犯人はクラスメートの女の子?
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イチくんが犯人ではないかと考えたのは、イチくんに好意を寄せていたシズちゃん。イチくんから好意を返してもらえず傷ついた様子がみられていました。小学生とはいえ、恋心が執着心や憎悪に変わってしまうことがあったのでしょうか。
物をなくなった罪悪感、好きな子に振り向いてもらえない悲しみ、さまざまな繊細な気持ちが描かれる本作は、リアルさがあります。親として、わが子の悩みや不安にどこまで向き合えているのか、少し心配になる人もいるかもしれません。
わが子を加害者にさせないためには?
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このお話では、イチくんの学用品をとった犯人は最後まで特定されません。しかし、イチくんは大切なものを盗まれたという悲しみを味わい、犯人の子は物を盗んでしまった罪悪感を持ち続けることになります。
小学生はとても過敏な時期です。親に何でも話す子ばかりではないかもしれません。しかし、何か不安を抱えていそうなときはすぐに諦めず、わが子と会話を続けることが大切だといえそうです。
不安なこと、嫌なことがあったとき、戸惑わずに話せる関係性があれば、わが子がモヤモヤをつのらせて加害者になることも防げるのかもしれませんね。