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母の闘病生活を経験して
すずのやさんの母に乳がんが見つかったときには転移しており、歩くことさえままならないほど症状が進行していました。母の看病をしながら、母としたかったことが次々とあふれてきます。
本作『母としたかった7つのこと』では、7つに分けて母とすればよかったことが描かれます。1~5つめは以下のことでした。
- 一緒に歩く
- 写真を撮る
- 旅行・遠出
- 絵を見せる
- ふれあう
残り2つ、すずのやさんが母としたかったこととは?
自分が母となり気づいたこと
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自分の子どもを育てていると、ふと、自分が幼かったときの様子を知りたいと感じることがありませんか。
ですが、母が亡きあとではその願いはかないません。とてもさみしい気持ちが伝わってきます。
当時、本気で悩んでいたこと
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几帳面だった すずのやさんの母は、たくさんアルバムを作って写真を大切に保管していました。
ですが、アルバムを見返すことは母の病気を受け入れることにつながってしまいそうで、すずのやさんは「怖い」と感じていたようです。大切なアルバムも開けないほど、すずのやさんにとって母の死が受け入れ難かったことが伝わってきます。
本作では、亡き母のことを思い浮かべながら、母としたかった7つのことがていねいに描かれています。自分が親になって初めて、親のありがたさを痛感するものですね。子育てをしてみると、自分も親に苦労をかけながらも、大切に育ててもらったと実感します。
家族で過ごす日常は当たり前のように感じてしまいますが、実はかけがえのない貴重なひととき。改めて、家族との過ごし方について考えさせられる作品です。