Ⓒママリ
義母との関係性は良好だった
私は沙希、25歳のワーキングマザー。
在宅勤務でイラストレーターとして働きながら、2歳の息子を子育て中だ。
沙希:「ふぅ、やっと終わった…。ねんねしようか」
息子を抱き上げた瞬間、LINEの通知音が鳴った。
義母からだ。
義実家とは電車で30分の距離。
付かず離れず、いい関係だと思う。
義母:「沙希ちゃん、母の日の贈り物が届きました。いつもありがとう」
沙希:「いえいえ、こちらこそいつもありがとうございます!」
義母:「なにかあればいつでも頼ってね」
沙希:(お義母さん、いつも優しいなあ)
まさかこんな穏やかな親戚付き合いが変わってしまうなんて、このときは思いもしなかった。
面倒見が良く明るい印象だった義姉
時はさかのぼり、2年前。
まだ息子が生まれる前、結婚したばかりの頃―――。
数年前、結婚して初めて義実家の法事に参加したときのことだった。
沙希:(すごい人数…挨拶、ちゃんとできるかな)
緊張している私の隣に、華やかな雰囲気の女性が座った。この女性が、義姉の明子さんだ。
明子:「沙希ちゃん、緊張してる?」
沙希:「はい…、こんなに親戚が集まるのが初めてで」
明子:「大丈夫大丈夫、親戚みんな『若いお嫁さんがきてくれた』って大喜びよ!私なんかもう三十路超えちゃって、誰も見向きもしないわ~!」
明子さんは夫・太一の兄嫁にあたる人でとても明るい。
当時はお互いに子どもがいなくて、合うたびにファッションやドラマの話で盛り上がった。
今、明子さんにはわが家より少し前に生まれた息子・大樹くんがいる。
今思えば、あの頃が一番平和だった。
沙希:(義実家は明るくて優しい人ばかりで、私には親族トラブルなんて無縁だわ)
本気で、そう思っていたのだ。
明るさの裏に、あんな棘が隠されているなんて、知る由もなかった。あの穏やかさは、嵐の前の静けさ、ってやつだったのかな…。
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嫁と義母、付き合い方について考えさせられる作品
この作品では、主人公の沙希と兄嫁である明子の交流が描かれます。お互いに嫁という立場で義母とそれぞれ向き合っていますが、明子は徐々に義母との付き合いに不満を抱くように。
義母からの口出しへの不快感を強める明子ですが、一方で初孫フィーバー中の義母から多くの援助をしてもらっていました。中には明子の方からねだって援助を得ていることも。話を聞く中で明子の立場に共感しつつも、どこか虫の良さを感じる沙希。違和感はふくらみ、ついにある日、言い争いをしてしまいました。
本作で考えさせられるのは、嫁と義母という関係の中での付き合い方。まず大切なのは、双方の立場を理解すること。そして、明子と義母のすれ違いからは、お互いに期待しすぎず適度な距離感を持つことが大事だと気づかされます。
同じ「嫁」という立場の親族とのお付き合い、良好な関係を築くためにあなたはどんなことを心掛けていますか?
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています