Ⓒママリ
🔴【第1話から読む】大して打ち解けていないのに「ちゃん呼び」引っ越し先で距離感バグ系ママに遭遇|私のストーカーはママ友
夏休みに入り、幼稚園もお休みです。真奈美は梓と会わないで済むことにほっとして、穏やかな日々を送っていました。しかし、ある日真奈美のLINEに梓からメッセージが届きます…。
夏休みに入り、穏やかな日々を過ごしていた
夏休みに入り、幼稚園は長期のお休みになった。バス停で梓さんと会うこともなくなり、私は内心ほっとしていた。
「このまま、自然消滅してくれないかな……」
そんな淡い期待を抱いていた。夏休み前に、梓さんから「まなちゃん、夏休み中にタケルくんとサキで遊ばせようよ!」と言われていたけれど、私は曖昧な返事をしただけだった。
もちろん、自分から連絡するつもりは毛頭ない。梓さんからも特に音沙汰がなかったので、このまま何事もなく夏休みが終わると思っていたのだ。
スクロールしきれないメッセージ
ところが、夏休みも終わりに近づいたある日の夜、突然、私のスマートフォンが震えた。画面を見ると、梓さんからのLINEメッセージ。何気なく開いて、私は思わず息をのんだ。メッセージは、画面いっぱいに表示しきれないほどの長文だった。
「え……何これ?」
スクロールしても、スクロールしても、メッセージは途切れない。まさか、LINEでこんなに長い文章を送れるなんて知らなかった。
「これ……1000文字以上あるんだけど」
健一にそう告げると、健一も驚いたように覗き込んできた。
「嘘だろ?LINEってそんなに長文送れるんだな……ってか、何書いてあんの?」
恐る恐るメッセージを読み進める。そこには、私の想像をはるかに超える内容が綴られていた。
『まなちゃん、夏休み、どうしてる?サキね、ずっとタケルくんと遊びたがってたの。でも、まなちゃんから連絡が来なくて、もしかして、私、まなちゃんに嫌われちゃったのかなって、ずっと不安だったの。』
嫌われた?私が?そんなこと、一言も言ってないし、思ってもいない。ただ、連絡しなかっただけなのに。
『あのね、私、まなちゃんのこと、本当に良いママだと思ってるんだ。いつもタケルくんのこと、すごくよく見てるし、笑顔が素敵だし、それに、私みたいな変な人にも、優しくしてくれるから。』
変な人……?自分で言ってる。そして、「私みたいな変な人にも優しくしてくれる」という言葉に、私はなんだか背筋がぞっとした。まるで、私だけが特別だと言われているような、そんな錯覚に陥る。
『私ね、あまり友達が多くなくて。サキが幼稚園に入って、まなちゃんと出会って、本当にうれしかったの。バス停でまなちゃんと話すのが、毎日唯一の楽しみで。だから、夏休みに入って、まなちゃんと会えなくなって、すごく寂しくて。』
重すぎるママ友の執着
ここまで読み進めて、私はメッセージをそっと閉じた。あまりにも重すぎる。私にとっては何気ない日常だったバス停での会話が、梓さんにとっては「唯一の楽しみ」だったと。そして、私が連絡しなかっただけで「嫌われたかも」と不安になるほど、私のことを意識していたという事実に、私は言葉を失った。
嫌われたかも、なんて直接LINEできる勇気がすごいな、とある意味感心してしまった。私だったら、絶対にそんなことできない。多分、私以外に、梓さんにはママ友があまりいないのだろう。そう思うと、少しだけ、いや、ほんの少しだけ、同情のような気持ちも湧いた。でも、それよりも、この重苦しい感情からどうにかして逃れたい、という気持ちの方がずっと大きかった。
このメッセージに、どう返事をすればいいのだろうか。考えるだけで、頭が痛くなってきた。
🔴【続きを読む】「私、嫌われたのかな?」SNSにコメントも…ママ友からの執拗な連絡が怖い|私のストーカーはママ友
あとがき:届いたメッセージ、歪んだ執着
夏休みに入り、梓との接触が途絶えたことに安堵していた真奈美。しかし、その期待は打ち砕かれます。梓から届いたのは、画面いっぱいに表示しきれないほどの異常な長文LINEでした。そこには、「嫌われたかも」「毎日唯一の楽しみ」といった重すぎる感情が綴られています。梓の真奈美への執着と、その異常さに、真奈美は言葉を失い、恐怖と困惑を覚えました。このメッセージにどう返信するべきか、真奈美は頭を抱えるのでした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










