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監修:清水なほみ

【医療監修】子作りに適した年齢とタイミングは?妊娠しやすい回数と生活改善

妊娠には、適した年齢とタイミングがあります。女性は、年を重ねるごとに卵子の数や質が低下していくといわれており、男性も同様に精巣機能が低下していきます。つまり、妊娠できる確率は年齢と共にどんどん下がっていくということ。そのため、妊娠を望む場合、適したタイミングで子作りすることが重要です。タイミングを逃さないために、まずは排卵日を特定し、より妊娠しやすい体にするための生活改善を行いましょう。

PIXTA

子作りに適した年齢は?

近年、不妊に関する悩みを持つ夫婦の数は増加しています。その要因としては、晩婚化があげられます。女性の卵子は、生まれる前に作られ、その後増えることはありません。そのため、年齢を重ねるごとに妊娠に必要な卵子はどんどん減っていくのです。

日本産科婦人科学会によると、生まれたときに持っている卵子の数は200万個。思春期から生殖適齢期にかけて30~50万個に減少し、さらに、37歳くらいまでには2万個、閉経を迎える51歳までには1,000個ほどに減っていきます。

また、年を重ねるごとに、卵子の数だけでなく卵子の質も低下していくと言われており、35歳ごろから染色体異常のある卵子の数が増えていくことがわかっています。

女性だけでなく、男性も加齢によって精巣の機能が低下していくため、精液の量、正常な形態の精子の数や精子運動率が減少するといわれています。女性・男性ともに、加齢によって妊娠できる可能性が下がっていくことは明らかといえます。

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排卵日2日前から前日が子作りのタイミング

カレンダー PIXTA

子作りのタイミングは、排卵日の2日前から前日までがよいでしょう。排卵日当日にはすでに妊娠の確率が下がっています。

精子の寿命は約3日、卵子の寿命は12~24時間と言われているため、この間であれば受精できる可能性があります。しかし、排卵当日に性行為をしても、すでに排卵から12時間以上たっている可能性があるのです。

排卵日の特定には、以下のような方法があります。

  • 基礎体温を測る
  • 排卵検査薬を使用する
  • 病院で卵胞の大きさを測る

基礎体温の計測は一般的に認知されている方法ですが、基礎体温だけで排卵のタイミングを特定することは難しいでしょう。月経周期や排卵の有無を調べるためには効果がありますが、正確な排卵日の特定には排卵検査薬の使用をおすすめします。

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妊娠しやすい子作りの回数

まくら amana images

性行為は、毎日行うと精液が薄くなってしまうのではないか、しばらく禁欲をした方が妊娠の確率が上がるのではないかと思う方がいるかもしれません。

しかし、排卵日にタイミングをあわせてするよりも、そもそもの回数を増やすほうが妊娠する確率が高いという研究結果があります。

排卵日を正確に把握し、「その日に必ず性行為をしなければいけない」というストレスを感じるよりも、普段から夫婦仲良く過ごすことができる環境を作る方がよいかもしれませんね。

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子作りのための生活改善

夫婦 運動 amana images

子作りのためには、妊娠しやすい体づくりも重要です。妊娠したあとに起こるさまざまな変化に対応できるよう、健康な体を作っておくことも子作りの一環といえるかもしれません。

  • 適切な体重を維持する
  • タバコをやめる
  • アルコールの摂取量を控える
  • 婦人科系の疾患がないか確認する

やせすぎ、太りすぎはホルモンバランスの乱れを引き起こし、妊娠の確率を下げてしまうおそれがあります。とはいえ、急激なダイエットなどは体に負担がかかってしまうため、自己判断せず専門家に相談するのがよいでしょう。

また、タバコやアルコールは、ご自身だけではなくパートナ-にも注意してもらうよう伝えましょう。

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なかなか妊娠しない場合は病院に相談を

夫婦 診察 PIXTA

ご紹介したように、妊娠できる可能性は年を重ねるごとに減少していきます。なかなか妊娠できない場合、誰にも相談できずに時間だけが過ぎてしまうこともあるかもしれませんが、妊活を始めて1年経つようであれば、受診を検討してもよいでしょう。

以前は、妊娠を希望している男女が避妊をせず性生活をして2年を経過しても妊娠しない場合を不妊と定義していましたが、平成28年に不妊の定義を変更しており、現在では以下のようになっています。

生殖年齢の男女が妊娠を希望し,ある一定期間,避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という.その一定期間については1年というのが一般的である.なお,妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない. ※1

つまり、1年を経過しても妊娠しない場合、何かしらの治療が必要な可能性があるということ。加齢によって妊娠できる確率が下がってしまう前に、勇気を出して受診することが必要かもしれませんね。

また、妊活の開始年齢が35歳以上の場合は、1年も待たず半年くらい経過したら受診したほうがよいでしょう。開始年齢が40歳以上の場合は、妊娠を意識した段階での受診がベターです。

妊活は、なかなか人に相談しづらい話題かもしれません。悩んでしまいがちですが、パートナーとよく話し合ってできることから始めてみましょう。

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

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