口唇ヘルペスとは?
口唇ヘルペスとは、唇やその周辺に痛みやかゆみを伴った水ぶくれができる病気で、単純ヘルペスウイルスに感染することで発症します。
単純ヘルペスウイルスには2種類あり、1型は主に口の周辺に発生し、2型は性器や下半身を中心に発生するウイルスのことを指します。
最近はオーラルセックスが一般的になってきた影響で、1型と2型の区別がなくなってきました。そのため、性器に1型も2型も感染するケースもあります。
口の周りの症状が回復してもウイルスは顔の神経といわれる三叉神経(さんさしんけい)に潜伏します。そのため、抵抗力が下がったときに再発しやすいといわれています。
- 北海道大学大学院医学研究院「ウイルス感染症」(http://www.derm-hokudai.jp/textbook/pdf/23-01.pdf,2018年2月6日最終閲覧)
- あゆみ皮膚科クリニック「口唇ヘルペス」(http://ayumi-hifuka.com/a_labial-herpes.html,2018年2月6日最終閲覧)
- すみクリニック皮膚科・アレルギー科「単純疱疹(口唇ヘルペス/性器ヘルペス)」(http://www.sumi-cl.com/care_b/herpes.html,2018年2月6日最終閲覧)
- 新宿駅駅前クリニック「口唇ヘルペスの原因と感染経路」(http://www.shinjyuku-ekimae-clinic.info/herupesu/herupesu_01.html,2018年2月6日最終閲覧)
- おおしま皮膚科「単純ヘルペス(口唇ヘルペス)」(https://ohshima-hifuka.jp/medical/herpes/,2018年2月6日最終閲覧)
口唇ヘルペスの感染経路
口唇ヘルペスの感染は、主にウイルスを含んだ唾液や粘液に直接触れることで感染する接触感染が挙げられます。発症し、痛みや腫れ、水ぶくれなどの症状が出ている時期は、患部に多くのウイルスが存在しているため感染力が強い状態です。
直接感染者の患部に触れることはもちろんのことですが、タオルや食器を介した間接的な接触でも感染するため、家族など身近な人の間で感染することが多いようです。
- 新宿駅前クリニック「口唇ヘルペスの原因と感染経路」(http://www.shinjyuku-ekimae-clinic.info/herupesu/herupesu_01.html,2018年2月6日最終閲覧)
- すみクリニック皮膚科・アレルギー科「単純ヘルペス(口唇ヘルペス/性器ヘルペス)」(http://www.sumi-cl.com/care_b/herpes.html,2018年2月6日最終閲覧)
口唇ヘルペスの症状
口唇ヘルペスに感染すると、唇やその周辺にまずはピリピリ、チクチクするような症状が出始め、その後腫れや水ぶくれといった症状が現れます。初めての感染では、大きな水疱ができたり顔周辺のリンパ腺が腫れたりすることがあるようです。再発の場合、初感染時よりも症状は軽くなるといわれています。
症状が出ていないときでも、体力がないときや疲労の蓄積により再発する可能性があります。特に妊娠中は、日常生活で無理をしすぎず、しっかりと休息をとることが大切です。
- おおしま皮膚科「単純ヘルペス(口唇ヘルペス)」(https://ohshima-hifuka.jp/medical/herpes/,2018年2月1日最終閲覧)
- 新宿駅前クリニック「口唇へルペスの原因と感染経路」(http://www.shinjyuku-ekimae-clinic.info/herupesu/herupesu_01.html,2018年2月1日最終閲覧)
- すみクリニック皮膚科・アレルギー科「単純疱疹(口唇ヘルペス/性器ヘルペス)」(http://www.sumi-cl.com/care_b/herpes.html,2018年2月1日最終閲覧)
- あゆみ皮膚科クリニック「口唇ヘルペス」(http://ayumi-hifuka.com/a_labial-herpes.html,2018年2月1日最終閲覧)
- 北海道大学大学院医学研究院・医学部 皮膚科「あたらしい皮膚科学:第2版 ウイルス感染症」(http://www.derm-hokudai.jp/textbook/pdf/23-01.pdf,2018年2月1日最終閲覧)
妊娠中の口唇ヘルペスは赤ちゃんに影響がある?
妊娠中に口唇ヘルペスにかかると、おなかの赤ちゃんに影響があるのではないかと心配になる方がいるでしょう。妊娠中に口唇ヘルぺスに感染しても、胎児が感染するようなことはありません。
しかし、口唇ヘルぺスがあるときにオーラルセックスを行うと、パートナーが性器ヘルペスを発症してしまう可能性があります。パートナーの性器から自分の性器にヘルペスが感染すれば、自身も性器ヘルペスを発症する可能性があります。女性が妊娠している場合、性器ヘルペスにかかると出産時に産道感染を起こす恐れがあるため注意が必要です。
臨月に入ってからの発症や、分娩のときに外陰部に症状が出ている場合は、自然分娩した際に赤ちゃんへの感染を防ぐため、医師の判断で帝王切開になることがあります。
出産後赤ちゃんが感染してしまうと、脳に致命的なダメージを与えるといわれている「ヘルペス脳炎」を起こす場合があるため、ウイルスに触れさせないように注意しましょう。
- 浦安サンクリニック「帯状疱疹・口唇ヘルペス」(http://www.urayasusunclinic.jp/diagnostic-menu/dermatology/11herpes.html,2018年2月6日最終閲覧)
- おおしま皮膚科「単純ヘルペス(口唇ヘルペス)」(https://ohshima-hifuka.jp/medical/herpes/,2018年2月6日最終閲覧)
- 横浜市衛生研究所「性器ヘルペス感染症について」(http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/hsv2.html,2018年2月6日最終閲覧)
- 国立感染症研究所「ヘルペス脳炎とは」(https://www.niid.go.jp/niid/ja/encycropedia/392-encyclopedia/516-herpes-encephalitis.html,2018年2月6日最終閲覧)
口唇ヘルペスの治療方法
治療には抗ウイルス薬の内服や軟こうなどの外用薬を用います。抗ウイルス剤は、ウイルスが増えるのをおさえる作用があるため、症状が出始めてから早めに治療を開始した方がよいでしょう。
治療時の状況によって使用する薬が異なるため、他の病気がないか、別の薬を飲んでいないかなど詳しく伝えるとよいかもしれません。妊娠中は、まず妊婦健診を受けているかかりつけの産婦人科に相談してみてくださいね。
口唇ヘルペスは、体調不良など抵抗力が落ちたときにかかりやすくなります。妊娠中はできるだけ、抵抗力を落とさないことが望ましいですが、さまざまな不調が出ることも。体調を維持するためにも、できるだけ心身共に無理をしない生活を送るようにしましょう。
- すみクリニック皮膚科・アレルギー科「単純疱疹(口唇ヘルペス/性器ヘルペス)」(http://www.sumi-cl.com/care_b/herpes.html,2018年2月1日最終閲覧)
- おおしま皮膚科「単純ヘルペス(口唇ヘルペス)」(https://ohshima-hifuka.jp/medical/herpes/,2018年2月1日最終閲覧)
- 品川シーサイド皮膚・形成外科クリニック「単純ヘルペス」(http://shinagawaseasideclinic.com/skin/atoz/ta/tanjunherpes.html,2018年2月1日最終閲覧)
口唇ヘルペスができているときの注意点
口唇ヘルペスの症状が出ているときは、日常生活においていくつかの注意点があります。上述の通り、特に症状が出ている時期はウイルス量が多く感染力が強い状態です。感染が広がらないために注意点を確認しておきましょう。
- タオルや食器の共用はしない
- 食器は洗剤を使ってしっかりと洗い、十分に乾燥させる
- 患部を清潔にしマスクなどで覆う
- キスやセックスなど直接的な接触を避ける
- こまめに手洗いをする
感染力の強い時期は、ウイルスの付着したタオルや食器で感染することがあるため、洗剤でしっかりと洗い共用しないようにしましょう。
自分自身が感染している場合は、不用意に患部に触れてはいけません。自分以外の家族が感染しているときは、感染を防ぐためこまめに手洗いをすることをおすすめします。せっけんなどでしっかりと洗い、患部を清潔に保つことが重要です。
また、キスやセックスなど直接的な接触によってパートナーに移してしまうことがあるため気をつけましょう。
- おおしま皮膚科「単純ヘルペス(口唇ヘルペス)」(https://ohshima-hifuka.jp/medical/herpes/,2018年2月6日最終閲覧)
- 武蔵新城駅前皮膚科「口唇ヘルペス(こうしんへるぺす)」(https://shinjo-hifuka.com/index.php?口唇ヘルペス,2018年2月6日最終閲覧)
妊娠中に口唇ヘルペスになったママの体験談
妊娠中に口唇ヘルペスになると、産婦人科で診てもらうのか、それとも皮膚科にかかった方がよいのかと迷ってしまう方はいるかと思います。実際に妊娠中に口唇ヘルペスにかかったママの体験談をご紹介します。
ヘルペスの進行具合が分からないので何とも言えませんが、酷くなるとなかなか治りませんし、薬を使う期間も長くなるし、ちょっと大変かも知れませんが受診した方がいいかと思います。
まずは産婦人科に電話で聞いてみてください。
皮膚科に行って下さいとか教えて下さるとおもいますよ。
元々年に1、2回は出るんですが、妊娠中は免疫力弱くなるので、出やすいそうですよ。
口唇ヘルペスなら問題ないですが、万一そのウイルスが性器に感染してしまったら出産時に赤ちゃんにも感染してしまうので、早く薬をもらって治した方が良いですよ。皮膚科でも産婦人科でも大丈夫です。
妊娠中に口唇ヘルペスになった場合は、まずは妊婦健診を受けている産婦人科に相談することが多いようです。場合によっては皮膚科を受診することを勧められることがあるため、医師の指示のもと治療をするとよいですね。無理せず症状がひどくなる前に治しましょう。
正しい対処方法で早めに治療しましょう
口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスは、健康なときでも顔の神経に潜んでいるといわれています。しかし、体調を崩したときなどに症状が出ることがあるため、特に妊娠中は注意したいですね。
もし口唇ヘルペスになってしまった場合は、症状がひどくなる前にかかりつけの産婦人科などに相談しましょう。妊婦健診の際に併せて診てもらうのもよいかもしれません。一度治っても再発しやすい特徴の口唇ヘルペス。出産を迎える前にしっかり治しておきたいですね。